軽量化に貢献する蛍石レンズと高屈折率(HRI)レンズの採用に加え、レンズ鏡筒にはマグネシウム合金製部品を採用し、堅牢性と軽量化を両立。従来のAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIに比べ約110gの軽量化を実現し、スポーツや報道の現場などの長時間にわたる撮影においてフォトグラファーの疲労軽減や集中力の維持に寄与します。また、埃や水滴の侵入を防ぐシーリングをレンズ鏡筒の可動部分をはじめとする随所に施した防塵・防滴構造※を採用。さらに、埃や水滴が付着しにくく付着しても拭き取りが容易なニコン独自のフッ素コートを採用しています。軽量化と耐候性の組み合わせが、ハードな撮影環境においても、機動的な撮影をサポートします。
VR機構には、ブレの少ない安定したファインダー像で動きの変化が激しい被写体を追いやすく、高速連続撮影時にも動く被写体を捉え続けやすい[SPORT]モードを搭載。電源投入直後のVR性能も大幅に向上※1しており、ファインダー像の安定と撮影画像のブレ低減に、電源投入直後から最大限の効力を発揮します。また、[NORMAL]モード時には4.0段※2(CIPA規格準拠)の高い手ブレ補正効果が得られます。さらに、なめらかで高速かつ静粛なAF駆動制御の実現、不規則に動く被写体に対するAF追従性の向上、高速連続撮影時のAEの安定性向上をもたらす電磁絞り機構の採用など、最新テクノロジーが動体撮影を強力にサポートします。
使用頻度の高いズームリングをレンズ先端側に、フォーカスリングをマウント側に配置し、撮影時のホールディング性を向上。さらに、確実で素早いピント合わせを可能にする4つのフォーカス作動ボタンを、縦位置・横位置撮影を問わず押しやすい場所に配置しています。三脚座リングには、素早くスムーズな縦横の構図変更を可能とし、耐久性にも優れたベアリングを採用しました。また、最短撮影距離をズーム全域で従来の1.4mから1.1mに短縮※、最大撮影倍率も0.11倍から0.21倍に向上※しています。より近い被写体にもピントが合うので使いやすく、被写体を大きく写すクローズアップ的な表現も可能です。
フォーカス作動ボタンに割り当てる機能は、フォーカス作動設定スイッチによって、次のいずれかから選択できます。
・AF-L(フォーカスロック)
・AF-ON(オートフォーカス作動)
ズーム全域で、解像力に定評のある従来のAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIよりさらに解像力が高く、画像周辺部まで安定した解像性能を発揮します。色収差をはじめとする諸収差を効果的に補正する蛍石レンズ、高屈折率(HRI)レンズ、6枚のEDレンズの採用、ゴーストやフレアを低減するナノクリスタルコートの採用とあいまって、卓越した描写性能が得られます。これらの高い光学性能に加え、開放F値2.8で焦点距離200mmまでをカバーする大口径ズームレンズならではの浅い被写界深度と大きなボケを活かした表現も楽しめます。
蛍石は、赤外領域から紫外領域にわたって高い透過率を有する結晶素材です。色収差(色のにじみ)の原因となる2次スペクトルを徹底的に除去することができ、焦点距離が長くなっても極めて効果的に色収差を補正することができます。また、光学ガラスに比べて軽いため、レンズの軽量化にも貢献。レンズ先端側に使用することで重心位置がカメラ側になり、取り回しやすさも向上します。
像面湾曲と球面収差を同時に補正でき、1枚で通常の光学ガラスレンズ複数枚分と同等の高い補正効果が得られるため、高い光学性能と小型・軽量化の両立が可能です。
EDレンズは、ニコンが世界に先駆けて開発した、プリズムの色分解作用を少なくするED(特殊低分散)ガラスを使用したレンズです。焦点距離が長くなるほど発生しやすい色のにじみを効果的に低減します。