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千葉桜 洋 写真展指先の羅針盤

会期

2018年5月23日(水) 〜 2018年5月29日(火) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

2018年6月21日(木) 〜 2018年6月27日(水) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

家の周り、人混み、旅先、息子はいつも突然立ち止まる。

指先をカクカクと動かし、じっと横目で焦点を合わせ、そろりと歩き出す。
脳内で絞りやアングル、ズームを自在に駆使しているかのようである。

水面を掻きながら質感を確かめ、光に手をかざしてその隙間をのぞきこむ。
全て自分の五感だけで、目の前の光景を受け止めるのに無我夢中だ。

息子には脳機能の障害があり、他者とのコミュニケーションが難しい。夜中に笑い続ける、家のあちこちで水浸しにする、葬式の時大声で歌い出すなど、困った行動に振り回されてしまうこともある。

だが、そんな自閉症特有のこだわりや感覚に、そっと寄り添ってみると、
静かで豊かな光景が広がっていた。
今まで素通りしていた何気ないものでさえ、確かな存在感を増してくる。

こうして一家3人、巡礼のように歩きまわる。

(千葉桜 洋)

プロフィール

千葉桜 洋(チバザクラ ヨウ)

1966年ニューヨーク州生まれ。生後11ヶ月の時、現地でかかった流行性耳下線炎が原因で聴覚障害となる(大阪帰国後、3才時に判明)。
無数の写真や絵カードなどに触れながら、言語を獲得する。高校の時、登山と共に写真を撮り始める。
東京都杉並区在住。

2014年、渡部さとる氏主宰「ワークショップ2B」を受講。
2016年より「カロタイプ フォトワークス」にて写真制作活動中。

http://yo-chibazakura.com

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