第23回TopEye先生だけのフォトフォトサロン

入選

「18」 山口 晴久

講評

コメントには「学校のポスター用」に撮られたものだとありました。ただ「髪が顔にかかっている、ボタンをかけていない」という理由から不採用になったとのことです。なるほどです。だから魅力的なのです。てらいのないポートレイトですが臨場感に支えられています。顔にかかる光もいいです。18歳という年齢だけが持っている輝きと闇、あるいは自らも手に負えない研ぎ澄まされたものを、瞳の奥に感じるのは私だけでしょうか。

「メタファー」 渡辺 裕一

講評

学校の理科室などを中心に撮られたことがわかります。その種の写真は珍しくありませんが、この組写真は目をひきました。一枚一枚がとてもインパクトが強いからです。1枚目の赤い月が3枚目と共振して、眼球そのものに見えもしました。そのあいだをビーカーに入ったトカゲらしき写真が支えています。少ない枚数の中にも強弱が生まれました。もし2枚目にも強い写真が来ていたらバランスを崩したでしょう。色味のバランスも考えられています。