Nikon Imaging
Japan

Lesson28:高倍率ズームを活かして鉄道を撮る

撮影シチュエーション

撮影場所:山沿いのローカル鉄道

時期:梅雨

時間帯:午前中

天気:曇り

パワーあふれる列車の走行写真や旅情に満ちた鉄道風景写真など、さまざまな表現が可能な鉄道写真。鉄道ファンではないかたには敷居が高く感じられるかもしれませんが、望遠と広角の両方をカバーするレンズがあれば、さまざまな表現に挑戦することができ便利です。また列車運行の妨げにならない位置から撮影するなどマナーを守り、安全には特に気を付けて撮影を楽しみましょう。

撮影監修:斎藤 勝則

今回選んだレンズ

高倍率ズーム

AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR

  • 焦点距離18-300mmの広範囲をカバー。風景撮影やスナップ、編成写真など、鉄道撮影のあらゆるシーンを写し取れます。 VR(手ブレ補正)搭載で、気軽に手持ち撮影も楽しめます。
  • DXフォーマットのレンズで、望遠端は35mm判換算450mmという超望遠。遠くの列車をぐっと引き寄せたり、車体の部分をクローズアップしたりなど、迫力ある表現が楽しめます。
撮影場所と撮影位置

雨の日の午前中。ほとんど影ができない曇り空のため、光の向きを気にせずに撮影場所を選定しました。
踏切の脇から奥に向かって線路が右に大きくカーブし、その向こうには山が広がっています。踏切に向かって左側の線路沿いには架線柱が並んで立っています。踏切から向かって右の線路は一直線に伸びています。電車がこちらに向かって走ってくる瞬間がここからなら安全に撮影できそうです。

列車の走行写真を撮る

まずはこちらの作例をご覧ください。

迫ってくる列車を写すことはできていますが、どこかパッとしません。何がよくないのでしょうか。

  • 画面の水平がとれていないため、不安定な印象
  • 画面右側に電車以外の余分なものが目障りに写り込んでいる
  • 列車が画面の中で小さく写っている
  • 画面左側の空間が広く空きすぎている

列車が主体の安定感のある作品にするためには、レンズはゆがみの出にくい望遠側にしてから撮影位置と構図を決め、レールの周辺に目障りなものがないか、画面の水平がとれているかなどをチェックしましょう。列車の前面を画面の真ん中に置いてしまうと進行方向に空間が空き過ぎてしまい不安定な印象になるため、すこし進行方向寄りに配置できるとベストです。列車がベストな位置に来る少し前から行き過ぎるまで連写するのをおすすめします。

これらに注意してもう一度撮影したのがこちらの写真です。

架線柱がどうしても写り込んでしまう位置ですが、1両目が柱を通り過ぎてからシャッターボタンを押し、目障りにならないようにしました。画面の水平に注意し、列車前面を画面いっぱいのベストポジションで写し込んだことで迫力のある一枚になりました。

バリエーション

カメラアングルを変えたり列車を横から写したりすることで作品に変化が生まれます。

前景に草を入れて低い位置からフレーミングすることで躍動感が生まれました。緑の濃い風景を多くすることで爽快感・季節感も演出しています。

線路から離れた位置に立ち、側面から流し撮りをしました。背景が流れることで主役の列車が引き立ち、スピード感のある一枚に。

広角と望遠で写真の雰囲気を変える

広角も望遠も1本でカバーできる高倍率ズームならそれぞれの特徴を活かした作品をレンズを変えることなく撮影できます。イメージにあわせた写真表現ができると撮影はより楽しくなることでしょう。

広角側で撮影すると車体の先頭はより大きく、後ろはより小さく写り、生き生きとした力強さを感じさせる写真になります。

直線区間をやってくる貨物列車を正面寄りから望遠側で狙いました。先頭から最後尾までぎゅっと圧縮された写りになり、どっしりとした重みを感じさせます。

ズームを活かして複数パターンを撮る

列車が正面からやってくる位置では、長い区間で撮影ができます。ズームレンズを活用し、遠くにいるときには望遠側、近づいてきたら徐々に広角側にすれば、1本の列車で複数パターンが撮れます。カメラは手持ちで、列車が近づくのに合わせてフレーミングを調整してシャッターボタンを押します。ファインダーをのぞいたまま撮影を続けることになりますので、撮影位置は事前に列車の走行を妨げない場所か確認してから決め、撮影時はそこから動き回らないようにしましょう。

離れた列車を望遠側175mmで撮影。周囲の風景も画面に取り入れるようにフレーミングしました。

近づいてきたところを先ほどよりも広角側にして撮影(135mm)。列車が接近しても画面からはみ出ないようにファインダーをしっかり覗いてカメラを構え続けるのがコツです。

鉄道のある風景を撮る

列車が自然の中を走る姿を撮影してみましょう。季節や時間帯ごとの光をうまく活かせば、詩情のある作品になります。

木々の中から顔を出した瞬間を狙って撮影しました。画面いっぱいに緑が生い茂る、みずみずしさあふれる写真になりました。

川の下流を臨み、鉄橋を進む2両編成の列車をシンメトリー構図で捉えました。背景を山で埋めつくすことで、人里離れたのどかな雰囲気を演出しました。

同じ鉄橋を上流に向かって撮影しました。縦位置で川面を大きく画面に取り入れたことで川の流れを強調しています。

駅構内でスナップ撮影

踏切や線路、駅などさまざまな鉄道施設にも目を向けてみましょう。とくにローカル線では、レトロな趣のある木造駅舎に出会えることがあります。列車の到着を持ちつつ、駅舎やそこにある時刻表など旅情あふれる光景にもレンズを向けてみましょう。

古い駅舎の構成美を真正面から捉えました。広角側18mmを使い水たまりの映り込みも取り入れて、雨上がりの雰囲気を出しました。

誰もいない静かなホームがローカル駅らしさを伝えてきます。建物などの構造物を撮影するときは、水平・垂直を正しく写すことがポイントです。ゆがみが出にくい50mmで撮影しました。

列車を背景に、改札で乗客の到着を待つ駅員さんの背中を捉えました。視線の先にあるものを想像させる写真になりました。

こんな写真も撮りました

使用レンズ・機材

AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR

広角から超望遠の画角をカバーする、約16.7倍のDXフォーマット対応高倍率ズームレンズ。EDレンズ、非球面レンズを採用した高い解像感を実現する高画質設計。また、超望遠撮影時に効果を発揮する、ブレ軽減効果の高いVR機構を小型軽量ボディーに搭載。風景を広く写し込んだ広角撮影や、主要被写体に大胆に迫る超望遠撮影まで、1本のレンズで多彩な表現が可能です。

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ギャラリー

このギャラリーでは「レンズレッスン」で撮影した作品を掲載しています。
レンズの種類や目的で絞り込んで作品を検索することができますのでこの種類のレンズでどんな作品が撮れるのか、またお持ちのレンズの参考にしながらご覧ください。

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