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Lesson27:自分に合ったレンズの選びかた

雑誌やSNSで見たような写真を撮りたいな、と思っていざ自分でも撮影したときに、イメージ通りの写真が撮影できない…と感じたことはありませんか?
「もっと景色を広々と撮りたいのに…」
「もっとあの猫に迫って撮りたいのに…」
「もっとこの花をアップでふんわり撮りたいのに…」
こんなふうに感じることがあったら、それは次のレンズの選びどきかもしれません。こんな思いを持っているかたに向けて、自分に合ったレンズの選びかたをお教えします。

1.これまでの写真から「自分の好きな写真」を知る

これまで撮ってきた写真をみて、自分はどんな被写体が好きなのか、どんなシーンでどんなふうに撮ることが多いのかを考えてみましょう。好きな被写体という自覚はなくても、知らず知らずのうちに旅先の自然風景ばかり撮っていたり、身近な人物ばかり撮っていたり。また、切り取りかたもすみずみまでしっかりピントをあわせた作品が多いのか、ボケを活かした表現の作品が多いのかなど、何らかの傾向が見えてくるのではないでしょうか。好きな被写体や自分の撮影スタイルがわかれば、より自分のイメージに近い撮影に向くレンズがみつけやすくなります。

被写体・撮影シーン別のおすすめ

花や小物にもっと近づいて撮りたいかたに「マイクロレンズ」

より被写体に近づいて撮影でき、ボケもきれいなマイクロレンズがおすすめです。手元の小さなものを大きく写すことができるので、花や小物の撮影にも最適です。

旅先の自然風景を広く画面に収めたいかたに「広角ズームレンズ」

自然風景の撮影では、よりワイドに写せ、広大な景色を画面に収めることができる広角レンズが最適です。なかでも、1本で画角を変えられる広角ズームレンズは、荷物をコンパクトに収めたい旅先での撮影にはおすすめです。

街中スナップを軽快に撮りたいかたに「広角ズームレンズ」「単焦点の標準レンズ」

広角ズームレンズは近距離のものを画面に入れて撮ればダイナミックな作画が楽しめます。コンパクトな単焦点の標準レンズを使って、軽快に歩きながらスナップするのも楽しいものです。

鉄道や飛行機を大きく迫力いっぱいに撮りたいかたに「望遠ズームレンズ」「超望遠ズームレンズ」

離れたところから被写体を大きく引き寄せて歪みなく写せる望遠ズームレンズは必須です。飛行機の場合、超望遠レンズがあるとより迫力のある構図で撮影できます。

スポーツシーンを撮りたいかたに「望遠ズームレンズ」「高倍率ズームレンズ」

運動会など近くで撮れないスポーツシーンに望遠レンズは必須です。引きの構図にも素早く切り替えられる高倍率ズームがあればとても便利です。

人物をきれいにやわらかく撮りたいかたに「単焦点レンズ」「中望遠レンズ」

単焦点レンズはボケが美しく、人物を雰囲気よく撮ることができます。適度な撮影距離で、顔から全身まで幅広い切り取りかたができる中望遠のレンズもおすすめです。

2.今のレンズに足りない部分を補うレンズを選ぶ

撮影中に「あとちょっと大きく写せたら」「もっと大きくボケたらいいのに」「もっと広く写したい」などと思うことはないでしょうか。すでに不足を感じている部分がはっきりしているので、難しいことは考えなくても選択肢が絞られてきます。レンズのスペック表をチェックして検討するのも有効です。

3.個性的なレンズに挑戦する

レンズそのものに興味を持った場合、「使ってみたい」という気持ちに素直に従ってみるのも新しい表現や撮りたい被写体をみつけるきっかけになるかもしれません。レンズを先に手に入れて、それから撮る写真を考えるという順番です。たとえば誇張された遠近感がダイナミックな写真を表現する超広角レンズ、肉眼では体験できない画角を持つ魚眼レンズ、独特なボケやにじみかたが人気のいわゆるオールドレンズなど、特徴的なレンズほど人を引きつける魅力があるものです。撮影にコツを要したり撮影シーンを選んだりすることもありますが、レンズへの興味から始まって、そのレンズでしか撮れないものを探していくのも楽しいですね。

超広角レンズの作例。遠近感を誇張した力強く生き生きとした描写が特徴的

魚眼レンズの作例。こんな不思議な写り方をするレンズで、いつもの風景を覗いてみたいと思いませんか

4.好きな写真の撮影機材を参考にする

好きな写真の撮影レンズを使ってみる方法もあります。ただし、写真のテイストや良しあしを決めるのはレンズだけではないので、レンズを変えたら同じような写真が撮れるとは限りません。写真を見て、どこからどこまでがレンズによる効果なのかを見極める目も必要です。とはいえ、憧れの写真と同じレンズを使うことで撮影へのモチベーションをアップさせることも上達への一歩になります。

写真撮影に関するウェブサイトで画像を検索し、好きな写真がどのレンズで写されたものか、探ってみましょう。

これまで難しかった撮影を可能にして、新しい写真へのかけはしとなってくれるもう1つのレンズ。自分に合った1本を見つけて、さらなるフォトライフを楽しんでくださいね。

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