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フォトシティさがみはら 2018 プロの部入賞作品展

会期

2019年2月12日(火) 〜 2019年2月18日(月) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

2019年2月12日(火) 〜 2019年2月18日(月) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

平成30年10月に開催された総合写真祭「フォトシティさがみはら2018」のプロの部受賞者4人の作品を集めた写真展が、新宿駅西口の新宿エルタワー28階・ニコンプラザ新宿 THE GALLERY 1+2で開催されます。
会場では、豊かな精神文化の育成に貢献することを基本理念に掲げた総合写真祭において、新たな時代の担い手として顕彰されたプロ写真家の作品が展示されます。ぜひ、多くの方々に写真の持っている表現力や記録性などのすばらしさを感じとっていただきたいと思います。

2018年(平成30年)10月に開催された第18回写真祭プロの部には、広義の記録性の分野で活躍している中堅写真家の中から「さがみはら写真賞」として1名、新人写真家の中から「さがみはら写真新人奨励賞」として2名が選出されました。また、アジア地域で活躍している写真家を対象にした「さがみはら写真アジア賞」として1名が選出されました。

<受賞作家のご紹介>
「さがみはら写真賞」
露口 啓二(北海道)
作品名『地名』

「さがみはら写真アジア賞」
唐 浩武(中国)
作品名『農民工』

「さがみはら写真新人奨励賞」
金川 晋吾(東京都)
作品名『father』

「さがみはら写真新人奨励賞」
吉野 英理香(埼玉県)
作品名『NEROLI』

審査員コメント

本年度のさがみはら写真賞は露口啓ニ『地名』が選ばれた。アイヌ語の地名を持つ北海道の様々な場所を、左右の風景それぞれ異なった日時に撮影し、並置した写真集である。写真には日本語、その元となったアイヌ語の音、さらにそのアイヌ語の意味を付記する。アイヌ語起源の地名は地形を表すものが多く、また動植物相を伝えたり、歌や踊り、神話や伝承を示すこともある。しかし時代を経るにつれ、環境も変わり、人々の生活も変容していった。ただその音韻の名残りはまだ風景のどこかで残響しているのではないだろうか。そうした風景への新たなアプローチの可能性を感じさせる写真集である。
さがみはら写真アジア賞は中華人民共和国の唐浩武『農民工』に決まった。現代中国の驚異的発展に不可欠な労働力である''農民工''と呼ばれる出稼ぎ労働者たちの苛酷な日常を扱った写真シリーズだ。現代中国の風景をつくりだしたのは、まさに農民工たちであり、彼らは完成した都市から未完の都市へ渡り鳥のように移ってゆく。唐の写真は現代中国の象徴とも言えるこの農民工の実態を共感を込めながら活写している。
さがみはら写真新人奨励賞の金川晋吾『father』は失踪を繰り返す父親を10年間に渡り、撮影し続けた労作である。ある日、突然いなくなり、仕事も辞め、社会との接点を失ってゆく父親、その父の謎を写真という他者を介し、浮かび上がらせる。同じく新人奨励賞の吉野英理香『NEROLI』というタイトルは、ビターオレンジの花から抽出したアロマオイルの名前に由来する。流動する日常から抽出される静謐な瞬間を捉えた写真は、常に真新しく世界と向き合おうとするイノセンスの香りに満ちている。

東京藝術大学教授/美術史家/美術評論家 伊藤 俊治

プロフィール

相模原市総合写真祭フォトシティさがみはらについて

写真は、芸術写真から家族写真まで広い地盤を持ち、その卓越した記録性と豊かな表現機能により、多くの人に感動を与えるものであるとともに、私たちの生活にとても身近な存在です。
相模原市では、豊かな精神文化が求められる新しい世紀の幕開けにあたり、写真文化にスポットをあて、これを「新たなさがみはら文化」として全国、世界に発信することを目指して、総合写真祭「フォトシティさがみはら」を2001年にスタートさせました。
この写真祭は、新たな時代を担うプロ写真家の顕彰と、写真に親しむアマチュアに作品の発表の場を設けるとともに、市民が優れた芸術文化に触れたり、それぞれの場に参加できたりする市民参加型の事業で、写真をキーワードとして、時代と社会を考え語り合うことで、新世紀における精神文化の育成に貢献することを基本理念にしています。
また、2006年日本写真協会より「日本写真協会賞・文化振興賞」、2011年日本写真家協会より「日本写真家協会賞」に、写真文化の振興、発展に貢献したとして、相模原市総合写真祭フォトシティさがみはら実行委員会が選定されました。

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