Nikon Imaging
Japan
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大阪ニコンサロン 2015年7月

juna21 フジモリ メグミ写真展

写真
hera
6/25 (木) ~7/1 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

「日常というものは奇跡なのかもしれない」という思いは、3.11以降、よりつよくなった。だれかに会って、風景に出会って、撮ることができた。それは当たり前のことではなく、とても劇的なことなのだ。
そんな日常のはかなさは、清らかで美しく、神聖で愛おしい、子供の頃の記憶と重なる。日常に居ることができるから出会うことのできる、「当たり前」を大切にすることからはじめたいと作者は思っている。
カラー40点。

作者のプロフィール

フジモリ メグミ
1986年東京都生まれ。
2008年日本写真芸術専門学校PFW科卒。
2011年 'petit GEISAI#15 準グランプリ受賞。
2013年より清澄白河・TAP Galleryに所属し、展示会やzineを主体に作品を発表。
2011年からライフワークとして今シリーズの制作を開始。
主な展示会に2011年geisai#15受賞者展(Hidari Zingaro/東京都中野区)、2013年「cynthia」,「thethis」,「rhea」、2014年「gaia」,「moira」,「hebe」(以上TAP Gallery/東京都江東区)、「ares」(東川町国際写真展旧秋山邸アートプロジェクト)2015年「nyx」「iris」(TAP Gallery/東京都江東区)、「anima」(PARK SHOP&GALLERY)、「phamilia」(ポパイカメラ)、「hera」(新宿・大阪Nikon Salon)などがある。

本橋 成一写真展

写真
炭鉱<ヤマ>
7/2 (木) ~7/8 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者が炭鉱の写真を撮りに筑豊に行ったのは1965年のこと。もう50年も前のことになる。この筑豊行きは、結果的に作者が写真の仕事を始めるきっかけとなり、「エネルギー」というテーマがライフワークになった。
閉山続きで貧しい暮らしの炭鉱街で作者が出会った人たち、そこにも当たり前の暮らしがあった。それがおかしくて、やさしくて、作者は大好きだった。そう、悲惨さだけの日常ではなかったのだ。
しかし、いま九州でも北海道でも作者がかつて通ったあの炭鉱は何も残っていない。
この50年、日本は高度経済成長期をはさんでずっと“豊かな国”を目指した時代だった。特にその成長を支えるエネルギー問題は石炭から石油、そして原子力へと目まぐるしく変わっていった。国家という名の下に鼻先に豊かさという人参をぶら下げられて、経済発展へ突き進んできたのだ。
誰かがこころと肉体を犠牲にして、まぼろしの豊かさを負わされてきたのだ。

作者のプロフィール

本橋 成一(モトハシ セイイチ)
東京生まれ。1968年「炭鉱〈ヤマ〉」で第5回太陽賞受賞。95年写真集「無限抱擁」で日本写真協会賞年度賞、写真の会賞を受賞。98年「ナージャの村」で第17回土門賞受賞。同名の初監督ドキュメンタリー映画作品は文化庁優秀映画作品賞を受賞したのを始め、海外でも高い評価を受ける。2002年映画2作目の「アレクセイと泉」で第52回ベルリン国際映画祭ベルリナー新聞賞及び国際シネクラブ賞ほか受賞。13年写真集「屠場〈とば〉」「上野駅の幕間(新装改訂版)」で日本写真協会賞作家賞を受賞。
主な写真集に「サーカスの時間」(河出書房新社)、「上野駅の幕間」(平凡社)「無限抱擁」(リトル・モア)、「ナージャの村」(冬青社)、「アレクセイと泉」(小学館)、「バオバブの記憶」(平凡社)、「昭和藝能東西」(オフィスエム)、「屠場〈とば〉」(平凡社)などがある。

加藤 國子写真展

写真

7/9 (木) ~7/15 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者は鄙びた里の鎮守の杜の思いがけない美しさに魅せられて、この8年ほど滋賀県内の観光客の訪れることもないような神社を訪ね歩き、撮影してきた。どこの神社も集落の人の月当番が落ち葉を掻き、下草を刈り、本殿や拝殿の掃除を怠りなく、清らかに守られていた。この小さき島国は、歴史始まる以前より台風や地震、それに伴う大雨、洪水、津波や地滑りなどの天災に遭遇してきた。
古事記などに記される神々については研究している人に任せ、作者は、神社というのは、抗いようもなく再々繰り返される災害への恐れから、安らかに暮らせる日々を願う人々の祈りから始まったのではないかと思っている。
近年もテレビで映し出される未曾有とか想定外と表現されるような阪神の震災、東北の震災など、近くは御嶽山の噴火の様子に胸がつぶれる思いをした。
神戸の震災の折に目にした風景に、作者は、神はこんなことをしていいのかと胸が震えたが、そう言いながら、やはり神戸の生田神社は思いのほか早々と再建され、年の初めには、またの穏やかな1年を神に祈る初詣の人でにぎわっている。
抗いがたい天災に、神頼みではどうにもならないと知りつつ、それでも頼りたい、頼ってしまう、そんな人々と神々のつながりの長い歴史を思いつつ撮影した作品である。
モノクロ46点。

作者のプロフィール

加藤 國子(カトウ クニコ)
1942年生まれ。退職後、インターネットでホームページを作り、琵琶湖の写真を撮ってアップしたのが写真を始めたきっかっけとなる。一眼でという勧めにニコンD80を購入し、故安岡孝治氏に2年ほど手ほどきを受ける。また、いくつかの教室やワークショップにも在籍。現在は気ままに写真を楽しみ、ブログ「にごろぶなの歌」、Facebookに毎日写真をアップしている。
主な写真展に、2002年「時の過ぎゆくままに」(コンタックスサロン京都)、12年同展(滋賀県立近代美術館)、13年6月同展(ギャラリー PlaceM)、11月同展(ギャラリーら・しい/奈良県當麻)があり、大阪写真月間「写真家150人の一坪展」、ギャラリーの企画展などにも参加している。

布施 直樹写真展

写真
鑑と灯し火
7/16 (木) ~7/22 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

この写真は解体ではなく構築です。
コンセプトではなく自然な結果。
写真のデパートで作品という名のお気に入りの洋服を選ぶ感覚ではなく、感情、肉体。
ひとの分身であり、また、精神です。
写真の紙の編集でなく、写真の声を、人との対話の連続、声の総体です。
芸術や表現でなく、孤独です。
スポットライトの当てられた花ではなく、泥の中の蓮です。
権力と政治に迎合する思考ではなく、心です。 (布施直樹)

作者のプロフィール

布施 直樹(フセ ナオキ)
2006年頃写真を始める。08年「アサヒカメラ」に作品が掲載される。09年木村伊兵衛賞にノミネート。10年「アサヒカメラ」に作品掲載。10~12年活動を休止。13年「アサヒカメラ」に作品掲載。14年京都グラフィー出展。フランスフォトフィーバー出展。15年ZEN FOTO ギャラリーより写真集「鑑と灯し火」出版予定。

juna21 齋藤 章宏写真展

写真
長い夢
7/23 (木) ~7/29 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

山に登る理由は人の数だけ存在する。作者にとって山に登る理由は浮世離れした空間そのものにある。沢山の情報やモノに溢れた日常の生活と対照的に、山は岩と雲と雪といったシンプルな構成の世界で、シンプルがゆえにいろいろな想像を働かさせられる。
最初は鬱蒼とした森の中を歩きはじめる。断続的に天候が変化して、雲や霧で不意に視界が奪われる。視界が戻るとトンネルを抜けた後と同じく、別世界へ誘われたように感じる。さっきまで木々が多かった世界が、気付くと岩肌だらけの世界となっている。さらに雨や雪、風によって削られた岩肌が何か生きものの肌が露出したように感じられる。また、自然に出来た岩や雪の不思議な形状の存在がまるで自分があの世の入り口に立たされているような錯覚を引き起こされる。
山を歩いて見た世界はいつ始まったか分からない長い夢の続きで、作者はただただ自分が彷徨っているように感じさせられたという。
カラー36点。

作者のプロフィール

齋藤 章宏(サイトウ アキヒロ)
1978年宮城県生まれ。2013年第8回写真1_WALL入選。14年第11回写真1_WALL審査員奨励賞(土田ヒロミ選)受賞。写真展に、11年「遊歩」(Place M)がある。

juna21 山内 亮二写真展

写真
Musing in the Land of Smiles
7/30 (木) ~8/5 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

都市には人々の無数の思いが漂っている。
建物やモニュメントのように何十年、何百年と残っているものもあれば、広告のように数日で消えるものもある。願いや欲によって、かたちの有無に関係なく、新たに何かがうみ出され、何かが失われていく。人々は様々な思いを巡らせ、そしてそれらは都市のあらゆる部分に記憶として宿っている。
作者は都市を歩き、探る。まるで遺跡を前にした考古学者のように眺め、人々の様子や暮らし、都市の痕跡や記憶から様々なことを想起する。グローバル化した都市は一見均質的な都市風景に見えるが、一方で多様な文化の在り方を見せてくれる。確かな答えがあるわけではないが、都市を眺めることを通して人間の創造性や文化の多様性に触れることは、世界について新たな視点を持つことでもあるように作者は思う。
作品の舞台はタイ、バンコクとアユタヤである。タイ王国が国家として成立するのは13世紀のスコータイ王朝からだが、その後世界遺産として有名なアユタヤ王朝に移り、トンブリー王朝を経て現在のチャクリー王朝に至る。命と同じように、人が思い描く繁栄は永遠には続かない。人の文化や歴史は何かが終わること、変わることによって、絶えず続いてきた。
7月の湿気と熱気が漂う都市を、作者は彷徨い、ひたすら眺めた。
カラー46点。

作者のプロフィール

山内 亮二(ヤマウチ リョウジ)
1986年岐阜県生まれ。2011年名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科修士課程修了。13年コニカミノルタフォトプレミオ入賞。
現在愛知県を拠点に写真作家として活動しており、グローバリゼーションがもたらした均質的な都市像の背後に潜む文化の多様性に興味を抱き、アジアのグローバル都市を中心に巡っている。考古学者のように、都市を人が生きてきた痕跡として写し撮り、変化し続ける都市の新たな一面を探っている。
主な写真展に、11年「Ultra Nagoya」(エビスアートラボギャラリー)、13年「Quiet River, Seoul」(コニカミノルタプラザ)などがあり、14年スライドショーイベント「INDEPENDENT LIGHT Vol.6 NAGOYA-AICHI」(c7c)に参加している。

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