Nikon Imaging
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新宿ニコンサロン 2013年7月

倉茂 義隆写真展

写真
続 ふるさと栃尾の日々
6/25 (火) ~7/8 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

2008年、作者は40年間の日々を「ふるさと栃尾の日々」として写真展を開催したが、満たされぬものを感じていた。それは作者が健康を害して長いこと不本意な日々を過ごし、遣る瀬ない思いを抱き続けた日々であったからである。その思いが不足していることに気づいた。
健康を損なうことは、現実との摩擦で覚醒を強いられることだが、摩擦に曝され続けることで遣る瀬ない思いが生じるであろうし、それが考えるきっかけとなり、覚醒の感覚へとつながるのだろう。
本展は、作者の感覚に染みついている、そのような思いを中心に“続ふるさと栃尾の日々”として組んだものである。
写真を並べ、最後の写真を眼にしたとき、この一枚の写真を撮るために、これまで写真を撮り続けてきたことを実感し、涙があふれて堪らなかったという。モノクロ55点。

作者のプロフィール

倉茂 義隆(クラシゲ ヨシタカ)
1948年新潟県生まれ。70年東京写真専門学院卒業。74年より写真館自営。
主な写真展に、96年「倉茂義隆スタジオ交遊録 23人の夢」展(栃尾市美術館)、2003年「日曜日のテーブル」、08年「ふるさと栃尾の日々」(以上銀座ニコンサロン)などがある。

大沼 英樹写真展

写真
春の光をもとめて
7/9 (火) ~7/15 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

本展は、2011年3月11日に発生した、東日本大震災に襲われながらも逞しく咲いた桜と、そこで出会った人たちの、春の記録である。
古来より日本人は桜に出会い、擬人化しては思いをよせ、生き方の基軸してきた。東北地方にも「種蒔き桜」と呼ばれ、御神木として農業に密接に関わって来た、樹齢千年の桜が現在も残っている。
2011年3月11日、突然大地震が東日本を襲った。作者が暮らす宮城県の沿岸部も巨大津波に襲われ、その光景は原爆を投下されたような荒野と化していた。
作者は桜の姿を追いかけるように、被災地に咲く桜を無我夢中で記録して歩いた。地獄のような中で桜は春を告げ、生命躍動の光を放っていた。中には作者が生まれる数百年以上も前から爛漫と咲き続け、その時代ごとに人々に愛でられてきたであろう桜もあった。何も語らない桜は、無言の証言者として、これからも咲き続けるだろう。
作者は、いつかまた桜の木の下に人が集い、心から笑える場所に甦るまで、この記録を続けようと誓った。それは、桜の寿命という時間軸と、作者が巡ったわずかな時間軸を結ぶ事で、けっして裕福というのではない、ささやかな幸福とは何かを自問しながらの永い道のりである。
震災を、希望や絆という気持ちだけで解決することはできないだろう。それでもこの記録がこれから生まれてくる、震災を知らない世代への道標として残せることを願い、2013年、3度目の春、作者は再び被災地へ向かった。カラー約40点。

作者のプロフィール

大沼 英樹(オオヌマ ヒデキ)
1969年山形県生まれ。91年写真家宍戸清孝氏との出会いにより写真の世界へ入る。約7年間助手を務め、その後独立。
写真展に、2002年「SAKURA 何でもない幸せの行方」、05年「沖縄語」、08年「沖縄語Ⅱ」、11年「それでも咲いていた千年桜」(以上銀座ニコンサロン)など多数開催。

juna21 島田 悠吾写真展

写真
NYC/Yellow-Blue
7/16 (火) ~7/22 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

ニューヨークという街は、数年で劇的な変化を見せる街ではない。少なくとも表面上はそうだ。
2010年、作者は会社を解雇され、現実逃避するように飛行機に乗った。職も収入もなくなったが、全てを忘れるように歩き、写真を撮り続けた。中心から離れたひと気の無い場所、路地裏や工場地帯、人を避けるように、人を避けるように。
やはり忘れるなんて出来ないのだ。帰国は近づき、日本での生活が待っている。見返した写真には、誰もがイメージする華やかな街は、写っていなかった。
先の見えない心は、砂煙に霞んだ空のようだ。
わずか1週間の、逃避の旅は終わった。
それから2年が経った。以前からは想像もつかないくらい、忙しい日々を送る。そんなある日、写真学校で世話になった先生に、久々に会う機会があった。先生は「写真は撮っているか?」「写真を見せろ」と言う。最近は忙しく、写真を撮れていないことを伝えた上で、「古いものなら」とニューヨークを見てもらう約束をした。
ずっとハードディスクに眠っていた写真と向き合う。真逆の環境、心情に身を置く今、それらは何故か力強く、愛しく思えた。誰にも見せなかったことを悔いるほどに。
2012年から13年、年末から年始にかけて、再びニューヨークの街を歩く。変らない街並みがそこにあった。あの頃と違う自分が、過去の為に今を写す。1月の冷たい風と、時折見える青空、冷静な眼差しを持って。カラー約30点。

作者のプロフィール

島田 悠吾(シマダ ユウゴ)
1983年京都府生まれ。2005年日本写真芸術専門学校卒業。06年株式会社光洋カラー社(現株式会社ピク光洋)入社。08年FIGHT CLUB Co, LTD 入社。10年フリーランスとして活動を始める。11年super sonic(http://www.super-sonic.jp)に参加。

いしだまこと写真展

写真
Unknown Faces ~無名な人々の華麗なポートレート~
7/23 (火) ~8/5 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者が人物写真を撮り始めた頃、作者の周りにはモデルになる魅力的な人々が多くいることに気がついた。彼らは無名だったが、どこかへ向かって何かを目指して生きている人々だった。アーティスト、ミュージシャン、役者、医者、学生、主婦、…10人いれば10人の違う魅力的な個性だった。そんな彼らを有名人よりも華麗に撮りたい。そうして撮り始めたポートレートである。
しかし、いざ写真を撮るとなると、無名ゆえに苦労があった。彼らがどんな人か知られていないのだから、何とか写真内で表現するしかない。だが、悩むまでもなく彼ら自身が色々と提案してくれる。作者の経験不足を彼らがカバーしてくれた。お互い無名同士、たいてい話は盛り上がり、どんな場所でどんな感じで撮るのかも、話しあって決められた。
最初の手探りの撮影から20年。被写体は知人たちから様々な人に広がったが、今でも機会があれば同じように無名な人々を撮り続けている。誰だって華麗な一瞬があるものだ。
なお、展示する作品はすべてアメリカで撮影したものである。カラー43点。

作者のプロフィール

いしだまこと
1967年神奈川県生まれ。91年日本大学芸術学部写真学科卒業。94年ニューヨーク大学大学院修了。NYにてアシスタントとして修業ののち帰国しフリーに。ヤングポートフォリオ、APA展などでも展示。現在国内外メディアにて活動中。

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