Nikon Imaging
Japan
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大阪ニコンサロン 2013年4月

ニコンサロン特別展
山村 雅昭写真展

写真
そして無垢の土地を 「ワシントンハイツの子供たち」のために
3/28 (木) ~4/10 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真

ワシントンハイツとは、代々木公園の敷地内にあった旧陸軍の練兵場を1945年に米軍が接収して建設した、米国軍人とその家族のための街の名である。
日本へ返還後、同所は64年に開催された東京オリンピックの際に選手村として使用されるが、以後は1棟を遺してすべて解体され、現在に至る。
作者は、59年から62年にかけてこのワシントンハイツに通い、米国人の少年少女のポートレイトを撮影しつづけた。遺された作品は数百点にのぼる。
「植物に」で第1回伊奈信男賞を受賞した華々しい脚光の浴び方とは異なり、「ワシントンハイツの子供たち」は世間に広く発表されることのないままだったが、87年に亡くなる直前まで、複雑な表情を見せる子どもたちのネガを、まるでそれらに取り憑かれたかのように焼き続けていたそうだ。
本展には、「植物に」「花狩」を経て円熟期を迎えつつありながらも、原点への回帰を試みた写真家の新鮮な視覚的驚愕が、凝縮されている。モノクロ約50点。

作者のプロフィール

写真

山村 雅昭(ヤマムラ ガショウ)
1939年生まれ。58年日本大学芸術学部写真学科入学。以後『カメラ毎日』月例年度賞、月光フォトコンテスト特選、富士フォトコンテスト銅賞など受賞多数。59年にワシントンハイツで外国人の撮影を始める。日本大学芸術学部写真学科卒業後、全日本学生写真コンクール特選。日本写真家協会会員となる。76年第2回個展「植物に」(ニコンサロン)を開催し、第1回伊奈信男賞を受賞。以後も国内外で精力的に活動をつづける。85年『日本カメラ』月例審査員を担当。86年より写真集『花狩』の準備をはじめるが、87年2月28日急逝。88年追悼展「そして花狩」(ニコンサロン)開催。2012年「ワシントンハイツの子供たち」展(PlaceM)、「仮面と子ども」展(東塔堂)開催。
写真展に、63年「現代写真展」(東京国立近代美術館)、67年「奢りへの戴冠」(銀座・村松画廊)など多数開催。写真集に、『植物に』『花狩』『MONOCHROME 山村雅昭の仕事』『ワシントンハイツの子供たち』がある。

時津 剛写真展

写真
DAYS FUKUSHIMA
4/11 (木) ~4/17 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

線量計を身につけ、被曝量を管理しながら生活する子どもたち。手入れもされず、雑草が伸び放題となった公園。先行きが見えない状況を嘆きながらも、牛の世話を続ける男性。そして、受け入れ先が見つからぬ、生活の痕跡である瓦礫と呼ばれる山……。
2011年3月11日。巨大な津波は多くの人命を奪い、福島第一原子力発電所の事故は多くの人々の生活の地を奪った。
それから一年余り。広範囲にわたって放射性物質に汚染された福島県では、今なお多くの被災者が避難生活を強いられ、目に見えぬ放射能への不安と隣り合わせの生活を送っている。
非日常が日常化する異常な環境の中、福島の人々は生きている。カラー36点。

作者のプロフィール

時津 剛(トキツ タケシ)
1976年長崎市生まれ。99年東京都立大学法学部卒業。同年朝日新聞社入社。写真部、AERA編集部を経て、現在、朝日新聞出版写真部員。

juna21 穂積 大和写真展

写真
Designs
4/18 (木) ~4/24 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者は当初、環境問題をどのように撮影すればよいのかわからなかったので、なんとなく現場へ行っては、シャッターを押すだけだった。しかし撮影を重ねるたびに被写体がもつ美しさに気づき出した。目の前に広がる風景はカラフルで、不思議な模様をしており、そしてあまりにも魅力的だった。それは同時に、あくまでも他人目線で見ていることと同じであった。
世界中で起きている環境破壊。ほとんどの人はそれらを意識せずに生活をしている。もし身近な場所で環境問題が起きていても、人々は他人事のように見てしまうだろう。作者は、自分の生れ故郷である福島で起きている問題でさえ傍観している。福島以外に住んでいる人はもっと関心が薄いだろう。
本展では環境問題がもつ異様な美しさを表現した作品を展示し、人々の環境問題に対しての意識のあり方を問おうとしている。そして、福島で撮影した写真も加え、目に見えない環境問題の恐ろしさを提示する。カラー16点。

作者のプロフィール

穂積 大和(ホヅミ ヤマト)
1989年福島県生まれ。日本写真芸術専門学校卒後マレーシアへ英語留学。

juna21 千村 明路写真展

写真
砂界 ~SHAKAI~
4/25 (木) ~5/1 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作品は、茨城県神栖の海岸で4年の歳月をかけて向き合ってきた、砂に横たわる物達のドキュメンタリィ・ポートレートである。
漂着物とも投棄物とも知れず、空と海の間、白い風車の足元にただ静かに存在し、朽ち果て、忘れ去られ、知らぬまに砂の中や海の底へと消えて行くその姿と在り様は、環境破壊や海洋汚染といった社会問題の象徴、害悪そのものなのだろう。
だが作者は、眼の前で繰り広げられる移ろいの中にこそ眼を向けるべき美しさがあると確信し、撮影を続けてきた。
その砂浜も、2011年3月11日を境に私達の日々の生活同様、その風景を変えていったが、物達は以前と何ら変わること無く、写真という手段を使って対話をしてきた作者に、何がしかを語りかけて来るのである。その声無き声が今の時代においていったい何を伝えようとしているのか。本展では、その物達が語るメッセージを届ける。カラー25点。

作者のプロフィール

千村 明路(チムラ アキミチ)
1980年北海道石狩郡花川生まれ。2006年京都造形芸術大学通信教育学部芸術学科写真コース入学。大学カリキュラムにおいて、北井一夫ワークショップに3年間学ぶ。11年同校中退。12年写真作品集『砂界~SHAKAI~』(冬青社出版)上梓。
作品は清里フォトアートミュージアムに収蔵されている。

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