Nikon Imaging
Japan
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新宿ニコンサロン/ニコンサロン bis21



ニコンサロン企画展
奈良原 一高写真展
[円 En-Circular Vision]

11/9(火)~11/22(月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
「眺め」の彼方を求めて
1980年代の終わりに、僕はネフローゼ症候群という珍しい病気にかかって、3年程写真を離れ、肉眼の生活に戻った。すると世界は円形に見えだした。世の中の物事は、その円形のヴィジョンの中を出たりはいったりする。このようにぼんやりと眺めるのも楽しいなと思った。宇宙はきっとこんなだよ。
カメラの矩形の視野から、時々僕は円形の視野へと散歩に出る。1973年のエーゲ海のクルーズから2000年のヨーロッパ・アルプスの旅までを収めたこの円形の映像は、海抜0メートルから海抜3000メートルに至る、地中海を中心とした旅でもあった。そして、カメラの視野に肉眼の円形の感覚を共鳴させて、宇宙の「眺め」の楽しみをいくらかでも取り戻したいという試みでもあった。



<作者のプロフィール>

1931年福岡生まれ。早稲田大学大学院で美術史を専攻、在学中の56年に初めて個展「人間の土地」展を開催し、写真家としてデビュー。その後写真家としての活動を始める。59年に、東松照明、細江英公、川田喜久治らとグループ<VIVO>を結成、戦後写真史の転換に大きな役割を果たす。
59年早稲田大学大学院修士課程修了。その後、62~65年までパリを中心に、ヨーロッパに滞在。70~74年までニューヨークに滞在して、写真の制作や発表活動をする。以後東京に住み、日本をはじめ、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ各地、韓国、台湾等で、数多くの作品を展覧会や出版物などで発表し活動を続ける。近年では、2002年12月~03年3月に、写真活動50年にわたる初めての回顧展が、パリ市の「ヨーロッパ写真美術館」で開催され、その展覧会の写真集も出版された。04年5月~7月には、日本でも東京都写真美術館で初の大回顧展「時空の鏡:シンクロニシティー」展が開催された。
東京都写真美術館、東京国立近代美術館、島根県立美術館、パリ・ヨーロッパ写真美術館、パリ・国立図書館、ニューヨーク近代美術館、ジョージ・イーストマン・ハウス国際写真美術館、ボストン美術館、ヒューストン美術館、台北市立美術館、ハンブルク美術館等に作品が収蔵されている。
1968年芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞、86年日本写真協会年度賞等を受賞。96年紫綬褒章を受章。
主な写真集に、『人間の土地』『王国』『ジャパネスク』『静止した時間』『消滅した時間』『ヴェネツィアの夜』『空 KU』『HEAVEN』『IKKO NARAHARA』『無国籍地―1954』『時空の鏡』ほか多数。
九州産業大学大学院教授、大阪芸術大学客員教授。
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