Nikon Imaging
Japan
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銀座ニコンサロン 2011年7月

下瀬 信雄

写真
結界VII
6/22 (水) ~7/5 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

用途で語られることが多い「写真」だが、作者はいつも「写真とは何だろう、写真でどんなことが出来るのだろう」と考えてきた。
写真は被写体がすべての始まりで、被写体にどう向き合うかがすべてのような気がするといい、そして自然を対象としたこの「結界」シリーズが、いつも作者が帰っていく場所となった。気が付けば作者のライフワークのようになってしまった。
珍しい自然遺産や雄大な風景でもない片隅の自然だが、いつも足下に飽きない発見があるという。モノクロ30点。

作者のプロフィール

1944年満州国新京市生まれ。67年東京綜合写真専門学校卒業。以後萩市を拠点に作品を発表。80年杉道助記念萩市芸術文化奨励賞、88年山口県芸術文化振興奨励賞、90年日本写真協会新人賞、98年山口県文化功労賞、2004年山口県選奨、05年伊奈信男賞、09年第63回山口県美術展覧会大賞を受賞。
写真展に、77年「萩」をはじめ現在まで、「風の中の日々」「凪のとき」「結界」シリーズを銀座ニコンサロン・新宿ニコンサロンなどで開催、今回は14回目の写真展である。
また、写真集に『萩の日々』(講談社)などがあり、作品は米国プリンストン大学などのコレクションされている。

秋 修一

写真
基点 1995
7/6 (水) ~7/19 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

いろいろな自然災害の中で、地震ほど突然に襲いかかってくるものはないのではなかろうか。
1995年1月17日午前5時46分、真冬の早朝に、作者は夢の中の出来事かと思う程に大きな揺れを感じた。一瞬、何事が起こったのか理解できず、台所の食器棚が、居間のガラスケースの置き物が無残に崩れ落ちている光景を見た時に、地震が来たのだと思った。阪神淡路大震災である。
誰もがこの場所で、これ程大きな地震が来るとは予測していなかったのではないだろうか。何百年、何千年かに一度大きな地震が起こるだろうと専門の学者が言っていることを上の空で聞いていたことが、まさか現実に、今ここで起こるとは想像すら出来なかった。
展示する作品は、地震大国日本列島において、いつどこで起きても不思議ではないということ、平穏な日常生活を送っている中で、突然に襲いかかってくる怖さ、そして現代社会がこの地震で教訓にしなければならないことが数多くあったのではないだろうかということを示している。
モノクロ40点。

作者のプロフィール

1956年徳島県生まれ。74年写真家有野永霧氏に師事。83~84年撮影取材のため渡欧。88~91年産経新聞に「街で…」を連載。90~91年撮影取材のため中国へ。91~98年ビジュアルアーツ専門学校・大阪講師。
主な写真展に、84年「ニュージャパニーズ・ブラック・アンド・ホワイト」(ヨーロッパ美術館巡回展)、85年「西欧物語」(新宿ニコンサロン)、86年「車中の人々」(東京デザイナーズスペース)、93年「舎」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、94年「自系図・生まれた町」(平永町橋ギャラリー)、98年「生まれた町」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、99年「兵庫の美術家」展(兵庫県立近代美術館)、「路上の断想・1980~99KOBE」(神戸アートビレッジセンター)、2005年「なにわ街角しぐれ」(新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン)などがあり、写真集に、『車中の人々』(エイムプレス・87年)、『ホライゾン Vol.1』(ビジュアルアーツ・93年)、『自系図』(A.U.Tプレス・98年)がある。

ザビーネ・シュリュンダー

写真
ひとの存在を繋ぐもの
7/20 (水) ~8/2 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

これらの写真が見せるもの、それは出来事や出会い、それらの事象に対する作者の主観である。この写真は、作者の過去だけではなく、誰か他の人の歴史をも「目に見える」ものにしてくれる。多くの人が生きる、生活をするそれぞれの場所は、目に見えない糸でつながっていて、この目に見えない糸が、実は控えめに、でも人間の存在を様々な方向へと導いている。
存在とは何か。
人生の核とは何か。
何が私たちを突き動かすのか。
飽くことのない追求は、思い出の場所へと、過去の場所へといざなう。しかし、追求に辿り着くゴールはなく、方向感覚さえ失うことさえある。人が偶然に辿り着いた場所、そこで何かを見た瞬間、何かを思い出させることがある。それは、「今」、そして「次の瞬間」へとつながっていく。そのように「狭間」というものの時間的、肉体的、感情的な間を映像がめぐる。
答えがあるのか、この写真には作者の追及が現れている。カラー30点。

作者のプロフィール

1973年ドイツ、ノルトラインヴェストファーレン州テルクテ生まれ。ベルリン・ヴァイセンゼー美術大学コミュニケーションデザイン専攻(研究過程)。現在レッテ・フェライン職業センター(ベルリン)写真講師。ベルリン在住。
2007年Loris(ロリス)-現代芸術のためのギャラリー(ベルリン)設立。08年ドイツ写真アカデミーに招聘される。09年「B-Side」ワークショップ、バウハウス大学(ヴァイマール)講義。
99年コダック後継者育成賞(助成金)。00年ラインハルト・ヴォルフ賞、08年フォト・ドク賞ノンフィクショナーレ(バート・アイブリンク)、10年第4回マリアンヌ・ブラント国際コンクール(ケムニッツ)受賞。
写真展に、08年「国境なきヨーロッパ(Europa ohne Grenzen)」(欧州議会/ブリュッセル)、10年「省略(Ellipsen)」(ロリス/ベルリン)があり、「Zeitgenössische Deutsche Fotografie」(現代ドイツの写真)、「Grenzgänge」(国境越え)など出版物多数。

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