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谷角 靖展 [Screen of the Earth -US National Parks-]
新 拓生展 [黙殺の視線 ―Shan state of Burma―]

3/5 (木)~3/11 (水)
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
会期中無休


3/7 (土) 14:00~ ポートフォリオレビュー開催




[Screen of the Earth -US National Parks-]

<谷角 靖展>
北緯30度~北極圏を含む北緯70度の間に横たわるアメリカ大陸は、氷河から砂漠までを持つ国である。作者はこの国の地形から、
 ・Glacier Country 氷河地帯
 ・Mountain Country 山岳地帯
 ・High Country 高地
 ・Rainforest and Coastal Country 雨林と沿岸地帯
 ・Desert Country 乾燥地帯
 ・Canyon Country 渓谷地帯
の6つのカントリーに分け、本展では国立公園、国定公園を中心に撮影した作品を展示する。
作者は、これら広大な風景をスクリーンのように写して表現するため、標準画角の写真はフィルム大判カメラをメインに、またパノラマ写真は、デジタルカメラで数カット撮影し、5000万画素クラスの解像度まであげて画像処理してつなぎ合わせ、フィルムパノラマカメラでは表現できなかった世界を創り上げている。
撮影は、その土地を見た時に、その土地が一番美しく見えると思った光の時に撮るため、24時間体制で撮影を行なっている。
タイトルは、作者が足掛け5年アメリカ大陸を旅する中で、地球上の広大な風景が、地球が作り出したスクリーンのように見えたことから、表現する場でも同じように大きくスクリーンのようにしたいと思ってつけたものである。カラー35点。



<作者のプロフィール>
谷角 靖(タニカド ヤスシ)
1973年大阪生まれ。大学卒業後、3年間サラリーマンとして働き、99年にスキー修行のためカナダへ渡る。そこでオーロラと出合い、写真を始める。その後カナダの極北ユーコンに住むことを決意し、北米を中心に撮影。07年日本写真家協会会員となり、プロとして活動を始める。03年「オーロラ」写真展開催。写真集に04年『オーロラの降る街』(ピエブックス)、06年『オーロラの空』(セイセイシャ)がある。





[黙殺の視線 ―Shan state of Burma―]

<新 拓生展>
シャン州東部はビルマで最も早くAIDSが蔓延した地域である。
撮影を行ったシャン州東部の中心地、チェントン地区およびタイ北部と国境を接するタチレイ地区は、一本の自動車道で結ばれる。以前から多くの人々が出稼ぎ労働者としてこの道でタイ北部に向かい、日雇い現場や性産業で働く“リスク集団”を形成している。
80年代後半から90年代にかけてのタイ北部における感染爆発は、当然彼らを直撃した。そして、チェントン・タチレイ道路は、移動する人々、物資、わずかな対価に加え、大量のウィルスを運ぶことになった。元ドライバーの男性は「90年代半ば、50人のドライバー仲間は全員死んだ」と語った。
現在、チェントンは3度目のAIDS危機にある。90年代半ばまでの感染者からパートナー、そして母子感染がより貧しく知識の無い山地に住むシャン人、山岳民族のアカ人、ラフ人などに連鎖している。また、タチレイにはシャン州のみならず、ビルマ全土からの移住、あるいはタイを目指す中継地として人々の流入は増え続けている。国境の混沌からAIDSリスクが軽減することは無い。
ビルマが論じられる時、そのほとんどが表面的で形骸化し“個”への視線は皆無である。そして“軍政下の閉鎖的な国情”を逆手にとることで考えることをやめ、想像しない私達がいる。世界が注目したタイ北部とその根を同じくしていながら、未だに触れられないこの問題は、その無関心の典型である。
本展では、それぞれの“個”と対峙することで現状を知る手掛かりとし、彼、彼女らを感受することからその困難を考える作品を展示する。
作者は、「見えなければ」あるいは「見せられなければ」想像することのできない姿勢を私達の出発点を位置付け、黙殺を改めるプロセスにしたいと考えている。モノクロ約40点。



<作者のプロフィール>
新 拓生(シン タクオ)
1981年石川県生まれ。2004年中央学院大学商学部卒業。06年日本ジャーナリスト専門学校写真科卒業。
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