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Lesson34:七五三の写真を上手に撮るコツ

七五三は子どもの健やかな成長をお祝いする大切な行事。フォトスタジオで記念写真を撮影するだけでなく、神社にお参りに行ったときにも写真を撮りたいという方は多いのではないでしょうか。そこで今回は神社で、自分たちで撮影するときにより良く撮るためのコツをまとめました。着物や洋装など七五三ならではの特別な衣装を身にまとった子どもの姿をステキに写真に残しましょう。

撮影監修:斎藤勝則
撮影協力:日枝神社

撮影の準備とマナー

お参りする神社に確認すること

七五三のシーズンになると多くの方で混み合う神社もあるため、神社ごとに写真撮影のルールが決まっていることがあります。以下の点についてお参り当日までにWEBサイトや電話で問い合わせるなどして事前に確認し、ルールを守った撮影計画を立てるようにしましょう。

持って行く機材について

七五三の撮影でおすすめの機材は以下です。

カメラ
七五三の当日はなにかと荷物が多くなりがちです。比較的軽量で小型、かつレンズが交換できさまざまな画づくりが可能なミラーレスカメラがおすすめです

レンズ
広角から望遠まで、幅広い画角がカバーできるズームレンズを持って行くと良いでしょう。広角では神社全体を入れた記念写真の撮影、標準ではスナップ撮影、望遠では大きく背景をボカして撮影できるため、晴れ姿を印象的に捉えたり背景を整理したりすることができます。複数本持ち歩くのが大変な場合、広角から望遠までをカバーする高倍率ズームレンズを持って行くのもおすすめです

三脚
家族の誰かが写真撮影をする場合、お参りに行く家族全員の記念写真を撮るなら三脚を持って行くと良いでしょう。ただし、神社によっては三脚の使用を禁止していることもありますので確認しておきましょう

スピードライト
日中の撮影でも、フラッシュを使うことで顔を華やかに写したり逆光で顔が暗く映ってしまうのを防いだりすることができます。内蔵フラッシュ付きのカメラを持って行っても良いでしょう。フラッシュ使用の可否については神社ごとにルールが決まっている場合がありますので、事前に確認しておきましょう

カメラの設定について

七五三の撮影におすすめのカメラ設定をご紹介します。カメラの設定は事前に済ませ、当日は天候にあわせてISO感度やホワイトバランスをチェックするようにすると撮影がスムーズにできおすすめです。

撮影モード
絞り優先オート(撮影するイメージにあわせて絞り値を変えながら撮影しましょう)

手ブレ補正機能
手ブレしないようONにしておきましょう。また三脚を使用するときは、手ブレ補正機能をOFFにしておきましょう

ピクチャーコントロール
ポートレートモード

ISO感度
撮影状況に応じてカメラが自動でISO感度を変動させる、オートの設定にします(感度が上がり過ぎないように、ISO感度の上限を設定できるモードにしておきましょう。晴天で撮影する場合には100~800程度、曇りの日や日陰で撮影する場合は100~1600程度がおすすめです)

ホワイトバランス
基本はオートモードで対応しますが、気になるようであれば撮影当日の天候や着物の色などに合わせて自然な肌色になるよう変更しましょう

撮影時に気をつけたいこと

いよいよ七五三の当日、撮影中には以下の点に配慮しながら撮影を楽しみましょう。

七五三の記念写真を撮る

1人の記念写真を撮影する

子ども1人での記念写真はマストで残しておきたいカットです。基本は主役となる子どもの全身を大きく構図内に入れ、着物の柄を美しく見せるように撮影します。
主役をより良く見せるためのポイントを、BeforeとAfterで比較しながら説明しましょう。

Before

After

1.立ちかた
真正面ではなく帯結びを少し見せるように体を斜めに、顔はカメラに向けて立ちます。バックや千歳あめをもってもらうなどして手は軽く重ねるようなポーズをとってもらうと良いでしょう。

2.背景
神社や塀などを背景に立つ場合、建物のラインが頭に刺さるように入ってしまったり首を横切るように入ってしまったりすることがあります。立ち位置をずらすなどして避けるよう配慮しましょう。

3.日差し
晴れている場合、順光で撮影すると凹凸感のないのっぺりとした印象になり、またまぶしくて良い表情も撮影しにくくなります。逆光、または日陰を選んで撮影しましょう。

「順光」や「逆光」などの基本的な光の知識から撮影テクニックについてはこちらをチェック

振袖をより良く見せる裏ワザ

着物は袖の部分=袂(たもと)に美しい模様が施されていますが、振袖は袂が長いため、そのままではしわが寄りうまく柄を見せることができません。そこで、あらかじめ適当な大きさに切った厚紙などを用意し、袂の中に入れてから撮影を行います。ちょっとしたポイントですが、着物をより美しく見せてくれます。

3歳の女の子や5歳の男の子を撮るときのポイント

3歳の女の子や5歳の男の子の七五三の場合はどのような点に注意すると良いでしょうか。

撮影のポイントは基本的に同じですが、加えて年齢が低いほどジッとしていられない、動きが読めないことが多くなると思います。そういった場合には連写で撮影することで決定的瞬間を捉えやすくなります。
また、撮影はまだ疲れが少ない最初のうちに、ぐずりだしたら無理せずに撮影をやめることも大切です。ちょっとぐずった姿もかわいく思い出に残る1枚になることもありますので、「こういう写真を撮らないといけない」と思わず、楽しく撮影をしてみてください。

家族の記念写真を撮影する

家族揃っての記念写真もマストで残しておきたい1枚です。神社や鳥居などを背景にすることでお参りに来た神社の雰囲気も伝わるため記念写真の撮影場所としておすすめです。建物を入れ込むためレンズの広角側で撮影すると良いでしょう。こちらも、BeforeとAfterで比較しながら説明しましょう。

Before

After

1.建物と人物、撮影者の立ち位置
記念写真を撮るときに失敗しがちなのが、建物を広く入れたいと思うあまり、人物が小さく映ってしまうことです。撮影者(カメラ)に近い場所に立って撮るようにしましょう。

Beforeの写真の立ち位置

Afterの写真の立ち位置

2.立ちかた
主役となる子どもを中心に立たせ、左右の家族は子どもに向かうように斜めに立つことで主役が引き立ちます。また、並んだときに子どもの背が一番低くなるケースが多いと思いますが、子どもより大人が目立つようなら、子どもは大人の少し前に立ってもらうと良いでしょう。

3.絞り値
訪れた神社の様子も伝えるために、絞りをF8~F11程度まで絞って撮影しましょう。

顔を近づけて撮影してみよう

3歳の七五三の記念写真などでは特に、大人と子どもの背の高さがかなり違うため、バラバラな印象になることがあります。全員が立って撮影するフォーマル感のある写真もよいのですが、家族が少ししゃがんで子どもに顔を近づけたり、バストアップの写真なら軽量で持ち運べるような小さなお立ち台に子どもに乗ってもらって撮影したりするのも良いでしょう。アットホームな楽しい雰囲気の記念写真を撮ることができます。

まっすぐ立って撮影

顔を寄せ合って撮影

こんなときはこう撮ろう、七五三写真Q&A

順光で撮影する場合

晴天時、まぶしい状態で撮影すると目が開かず良い表情で撮影することが難しいため、基本的には順光を避け、逆光や日陰を選んで撮るのがおすすめです。ただ、どうしてもその背景で撮影したい場合には、日傘を使って顔の部分を日陰にしてあげると良いでしょう。アップ目の写真であれば日傘も写ることなく、自然に撮影することができます。

順光での撮影、まぶしい表情に

日傘などで顔に日陰を作ります

同じ場所で、かわいい表情を捉えることができました

逆光や日陰で撮影する場合

晴天時の逆光や日陰で撮影する場合、顔が暗く映ってしまうことがあります。そんなときには白とびや黒つぶれを軽減させる「アクティブD-ライティング」を効かせる、さらにフラッシュが使える場合には「日中シンクロ撮影」をすると良いでしょう。

日陰で撮影した場合、顔が暗く写ってしまいます

「アクティブD-ライティング」を使用して撮影、明暗差がなくなり、自然な印象になりました

フラッシュを焚いて撮影、さらに顔全体が明るくなり目にキャッチライトも入り生き生きと写りました

フラッシュの撮影や「日中シンクロ」についてはこちらをチェック

スナップ写真をステキに撮るには

記念写真のほかにも、神社のさまざまな場所でスナップ写真を撮っておきましょう。ステキに撮るためのポイントは以下の2点です。

アングル
大人の目線で子どもを撮影する場合、上から下に見下ろすようなアングルで撮影しがちですが、そうすると背景が地面になってしまい、少し残念な印象に。シャッターを押す前に背景がどう映るのかを少し意識しましょう。子どもの目線から、または少し下から撮影するようにするのがおすすめです。

大人の目線から見下ろすように撮影

同じ場所から、下から上に向かって撮影

望遠レンズを使う
望遠レンズを使う一番の利点は、背景をボカせるということです。七五三シーズンになると特に人も多くなり、背景に人が映り込んでしまうことも多くなります。標準画角では建物と人でごちゃごちゃした印象の背景も、望遠画角でボカすことで背景が整理され主役を引き立たせることができます。カメラを意識しない、遠くから自然な表情を捉えるスナップにも望遠レンズはおすすめです。

焦点距離:22.5mmで撮影

焦点距離:125mmで撮影

撮っておきたいシーン作例

神社で撮影したさまざまな七五三写真をご紹介します。本番当日、どんなシーンを写真に残しておきたいか、ぜひ、参考にしてみてください。

普段なかなか家族写真を撮る機会がなくても、七五三には家族揃った記念写真を撮りたいという方は多いと思います。まもなく迎える七五三シーズンを前にぜひ予習をしていただき、当日はお子さんをはじめご家族全員の笑顔はじける、ステキな写真をたくさん撮影してくださいね。

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