銀座ニコンサロン 2013年4月

山口 聡一郎写真展

写真
FRONT WINDOW
3/27 (水) ~4/9 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者の生活する地域では、クルマが重要な移動手段である。そんな中で、自然と人、あるいは田舎と街との境界の風景が、クルマのフロントウインドウの向こうに近づいては後方に遠ざかる。その繰り返しの風景が、田舎に住む者の記憶に刻み込まれ、思い出となっていく。
記憶に残された風景には、忘れてしまいたい憎しみや悲しみを思い起こさせる風景もあるし、楽しかった思い出の風景もある。人は、それら全ての風景を体のどこかに隠し持ちながら生きていくしかない。
そんなことを思いながら、カメラを片手にハンドルを握り、岡山県東部の作者の生活する近辺と、ときどき出かけるなじみのある場所を撮影した作品である。カラー45点。

作者のプロフィール

山口 聡一郎(ヤマグチ ソウイチロウ)
1959年佐賀県生まれ。佐賀県立鹿島高等学校卒業。法政大学中途退学。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。東京にてフリーランスで活動し、2002年に岡山県に移住。
写真集に、『都市回路』『EAST POINT』『SILENT RIVER』『Climate』などがある。

前迫 美紀子写真展

写真
うたかたの日々
4/10 (水) ~4/23 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

幼きころから死への恐怖に慄き立ちすくむ。
無になるイメージが頭を廻り、眠りに着く前の一瞬の闇さえも恐ろしい。
生に執着する私は、過ぎ去る一日一日を切り取り、忘却の底へ沈みゆく記憶を印画紙へ呼び戻す。
つもりゆく写真は、何時か訪れる死への餞(はなむけ)になればいい。

モノクロ約35点。

作者のプロフィール

前迫 美紀子(マエサコ ミキコ)
兵庫県宝塚市生まれ。2009年渡部さとる氏のワークショップ2B(29期)に参加。2010年より白岡 順氏のカロタイプ講評講座を受講中。
写真展に、2010年グループ展「holic」(ギャラリー・ル・デコ/東京)などがあり、作品はフランス国立図書館(パリ・フランス)に収蔵されている。

第32回土門拳賞受賞作品展
亀山 亮写真展

写真
AFRIKA WAR JOURNAL
4/24 (水) ~5/7 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真

日本ではほとんど語られることがないコンゴ民主共和国では、第2次世界大戦後に起きた紛争としては最大の犠牲者(推計500万人以上)を出し続けている。コンゴ東部では金、ダイヤモンドやコンピューターや携帯電話などの生産に不可欠な希少金属の利益を巡る争いが、ベルギーの植民地時代を経て連綿と続いている。
為政者は利益の独占、支配体制を維持するために人為的に民族対立を煽り、住民たちは憎悪と暴力の連鎖に組み込まれていった。
現在、コンゴ東部には国連最大規模の平和維持軍が展開しているが、武装集団と統制を失った政府軍による住民への暴力は続く――。
不条理で受け入れ難い状況の中、住民は見知らぬ作者を受け入れてくれた。彼らの優しさがなければ、決して撮影はできなかった。
誰にも知られることもなく葬られ続ける生命の断片に、写真を通じて多くの人が気づいてくれることを望んでいる。

受賞理由

受賞作の『AFRIKA WAR JOURNAL』は、コンゴ、リベリア、ブルンジなどアフリカ7カ国の紛争地に8年間通い続け、生と死の狭間で生きている人間の生々しい姿を描き出したモノクロ作品。
紛争が泥沼化するアフリカ諸国の殺戮と略奪が日常化した世界に入り込み、時間をかけ、卓越したフットワークと動物的な視点で、命の尊厳があっけなく葬り去られる、植民地時代から今も葬られ続ける生命の断片に光を当てた点が高く評価された。生きる場が「戦場」となっている人間の無力を捉えた作品は、ひとの「尊厳」を見事に描き出し、従来の紛争地でのドキュメント写真とは一線を画した方向性を示している。

作者のプロフィール

写真

亀山 亮(カメヤマ リョウ)
1976年千葉県生まれ。96年より先住民の権利獲得運動を行なうサパティスタ民族解放軍など中南米の紛争地の撮影を始める。現在はアフリカの紛争地で集中的に撮影を行なっている。2003年パレスチナの写真でさがみはら写真新人賞、コニカフォトプレミオ特別賞を受賞。
著書に『Palestine:Intifada』『Re;WAR』『Documentary写真』『アフリカ 忘れ去られた戦争』などがある。