Nikon Imaging
Japan
At the heart of the image.

野村 次郎 写真展茜と梅

会期

2017年10月 4日(水) 〜 2017年10月10日(火) 日曜休館

10:30〜18:30(最終日は15:00まで)

2017年11月 2日(木) 〜 2017年11月 8日(水) 日曜休館

10:30〜18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

太陽は凄いね。暖かいねぇ。朝になると、リンパの腫れを治してくれるんだよ。宇宙は寒いから、ここに来れてよかったよ。
茜ちゃんの事は、ずっと先の未来も、過去も知ってるよ。僕はマークだから、いつも見てたよ。茜ちゃんが、大昔、神だった頃、翼に火を悪魔につけられて、ずっと、我慢しながら僕を守ってくれた事とか。未来にどこかの上流階級の娘さんの時、紫の生地に黒い点のワンピースを着て、うつむき加減に寂しそうな眼をしてた時、僕があらわれたら、僕にだけ、笑顔で話してくれた事があったんだよ。次郎君がベッドからうごけないで、ずっと、誰にも言えなくて、面倒みてた時もマークがあらわれた時嬉しそうに、話したよね。
マークは光の速度よりも速くて、自分の星を持ってて、茜ちゃんに会いに何万回以上も来てるけど、茜ちゃんは僕が何万回目のマークかいつも、わからないでいるんだよ。
しかし、次郎君のベッドは、朝のリンパの流れが起きる時にいると、沐浴みたいで気持ちいいね。地球は温かいねぇ。宇宙はそれはそれは暗くて寒いからね。
茜ちゃんがボタンだったころ、僕は、ボタンのマークだったんだ。色々な人のボタンになって茜ちゃんは、支えてたね。青緑色の大きなボタンだった頃・・・あの男のボタンだった頃は不幸だったね。暗い森の一軒家で、あの男の部屋の隣ではいつも、階段から足音が聞こえてきたね。
いつも、寒いから、どうやって暖を取ればいいか考えてたけど。男は身体を動かせないからいつもボタンの位置からは、彼の全体像が見れなかったっけ。其処の家にどのくらいいたか、見当がつかなかったけど、電気がつうじなくなって、かれが凍死して残ったのは、電池切れの携帯電話だけで、階段から聞こえてくる足音は彼の母親のものだったんだよね。
そのあと僕は真っ暗な冬空に向かって飛んでいったんだ。 (野村 次郎)

プロフィール

野村 次郎(ノムラ ジロウ)

1972年 東京生まれ
2002年 夜の写真学校 受講(3期)
2003年 「Silence」 Place M
2007年 「ある日」 ユーナ 新宿ニコンサロン 大阪ニコンサロン
2009年 「遠い眼」 ビジュアルアーツ・フォトアワード大賞受賞
                ビジュアルアーツギャラリー
2011年 「峠」   Place M
2013年 「峠」   新宿ニコンサロン
2016年 「薄日」  Place M

写真集
2009年 「遠い眼」 ビジュアルアーツ
2012年 「峠」   Place M
2017年 「茜と梅」 赤々舎 10月刊行予定