新開発のSRレンズをはじめ、EDレンズ、非球面レンズ、蛍石レンズと、高い補正能力を実現する光学性能の優れたレンズの数々を惜しみなく投入。近距離から無限遠までどの撮影距離でも、絞り開放から画像周辺部まで高い解像力を発揮し、野生動物や風景、スポーツシーンなど様々なシチュエーションで、望遠域の被写体を細部まで克明に描写します。また、開放F値2.8ならではの大きく美しい自然なボケを活かして、シャープに捉えた主要被写体を印象的に際立たせる表現も楽しめます。
光学系には新開発のSRレンズ1枚、EDレンズ6枚、非球面レンズ2枚、蛍石レンズ1枚と、高い光学性能を発揮するレンズを集結。さらに、「マルチフォーカス方式」を採用することで、近距離性能を格段に向上させています。これにより、至近を含むすべての撮影距離において、ピント面にあるすべての被写体で色にじみのない鮮明な像を実現し、極めて高い解像感を達成しています。
青より短い波長の光を大きく屈折させる特性を持つ、ニコン独自開発の特殊高分散ガラスを使用したレンズ。補正が難しい短波長の光を制御することで、各波長の光をより高度に集光できるようにし、高精度な色収差補正が可能になります。また、通常の光学ガラスと同様に使用できるためレンズ構成の自由度が向上し、高い光学性能を実現しながらレンズの小型・軽量化にも寄与します。
蛍石は、赤外領域から紫外領域にわたって高い透過率を有する結晶素材です。特殊な異常部分分散性があり、可視光域で優れた色収差補正能力を示します。焦点距離が長くなるほど難しくなる色収差補正が、蛍石レンズを使うことで2次スペクトルを徹底的に除去することが可能となり、極めて効果的に色収差を補正します。また、光学ガラスに比べて軽いため、レンズの軽量化にも貢献しています。
プリズムの色分解作用を少なくするED(特殊低分散)ガラスを使用したレンズです。EDガラスは低分散で、しかも結晶素材の蛍石のように異常部分分散性を有し、2次スペクトルの低減が可能。通常の光学ガラス使用のレンズでは焦点距離が長くなるほど補正が困難になる焦点ずれを効果的に低減します。
片面または両面に球面でない曲面を持つ非球面レンズは、ディストーション(歪曲収差)や球面収差などさまざまな収差を効果的に補正可能。ディストーションは、被写体がレンズを通して結像する際、像高(画面中心からの距離)によって倍率が異なるために生じる収差(像の歪み)で、レンズ中心周辺から非球面を用いて連続的に屈折力を変化させることで補正できます。また、非球面レンズ1枚で、複数枚の球面レンズに相当する収差補正効果が得られるため、球面レンズに比べてレンズの小型化や軽量化に大きく貢献しています。
ニコン独自の反射防止コーティング技術である「ナノクリスタルコート」と「アルネオコート」の両方を採用することで、あらゆる入射光に起因するゴースト、フレアを効果的に低減。光源が画面内にある場合でも抜けの良いクリアーな画像が得られます。
ナノクリスタルコートは、他の多層膜コーティングに比べて反射率をさらに低く抑えており、より広い波長域、角度範囲での反射防止が可能です。
レンズ面に垂直に入射する光に対してナノクリスタルコートと同等以上の威力を発揮し、ナノクリスタルコートと併用することで、入射光に起因するゴースト、フレアを効果的に低減します。アルゴリズムを最適化したニコン独自の薄膜製造技術により、高密度かつ均一なコーティング膜厚で限りなく設計値に近い反射率を高品質で達成し、可視光全域で安定した超低反射率を実現しています。
5.5段※の高い手ブレ補正効果を発揮するとともに、動体の撮影に適した[SPORT]モードも搭載したレンズシフト方式VR機構を内蔵。高速・高精度なAFと相まって、動く被写体もシャープに捉えることができます。
レンズ交換式カメラ用「NIKKOR」レンズ史上最高の5.5段※(CIPA規格準拠)の高い手ブレ補正効果を発揮するレンズシフト方式VR機構を内蔵。手ブレの影響を受けやすい望遠撮影や光量の少ないシーンでの撮影でも、安心して撮影できます。また、ブレの少ない安定したファインダー像で、動きの変化が激しい被写体も追いやすく捉え続けやすい、[SPORT]モードも搭載しています。
大口径Zマウントの恩恵やマルチフォーカス方式の採用により、好評な望遠ズームレンズ「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」同等のAF性能を実現。動きの速い被写体撮影時にも優れたパフォーマンスを発揮します。
望遠ズームレンズでありながら広角端ではクラス最短※の最短撮影距離0.5mを実現(望遠端:1.0m)。さらに、「マルチフォーカス方式」の採用で至近距離でも収差を効果的に抑制しており、解像感の高い画像が得られます。被写体に大胆に近寄ってボケを活かした表現を高画質で楽しめるほか、テーブルフォト等も容易に撮影できます。
複数のAF用駆動ユニットの連携で複数のフォーカス群の位置を高い精度で厳密に制御するAF駆動方式。「マルチフォーカス方式」を採用することで、一般的に収差が発生しやすいとされる至近距離の被写体に対しても、収差の少ない優れた解像力を発揮します。焦点距離、撮影距離を問わず、画像の最周辺部まで、絞り開放から高い結像性能が得られます。
静止画同様の卓越した解像力が得られるだけでなく、動画撮影での使いやすさも追求。高い動画性能を発揮します。AFは、ズーミング時の追従性を高めるとともに、さらなる静音化を実現。フォーカスブリージングにも対応しており、絞りやISO感度、露出の滑らかな設定操作ができる「コントロールリング」も搭載しています。
AF駆動にSTMを採用することで、より一層の静音化を実現。レンズ駆動音が動画に入り込むことを気にせず撮影できます。
NIKKOR Zレンズに共通で採用している「コントロールリング」をフォーカスリングとは別に搭載。絞り、ISO感度、露出補正のいずれかを割り当て、設定を滑らかに変更できます。
高画質を実現した開放F値2.8一定の大口径望遠ズームレンズでありながら、携行性に優れた軽量設計で、Z シリーズの高い機動力をシステムとしてサポート。また防塵防滴に配慮した設計を行うとともに、高い堅牢性、耐久性、防汚性を確保しており、多様なシーンで安心して撮影に集中できます。
鏡筒の可動部分をはじめ、随所にシーリングを施して防塵・防滴※に配慮。レンズ最前面には、優れた防汚性能で汚れが付着しにくく、付着した場合も簡単に拭き取り可能な、フッ素コートも採用しています。
駆動機構付き絞り羽根ユニットをレンズ本体に搭載。ボディー側からの電気信号による高精度な絞り制御ができ、連続撮影時も含めて常に安定した露出制御(AE)が可能です。
絞り、撮影距離、被写界深度などの情報を確認できるレンズ情報パネルを搭載。ファインダーを覗くことなく、暗い場所でも絞りや撮影距離、被写界深度などの情報をひと目で確認できます。また、レンズ版のファンクションボタン(L-Fn/L-Fn2)は、カメラボディーのFn1/Fn2ボタンと同等の多彩な機能を割り当て可能。カメラボディーのFnボタンと機能を使い分けることで、撮影の柔軟性が向上します。
対応カメラ※との組み合わせ時、フォーカスリングやフォーカシング機能を割り当てたコントロールリングの、MFでピント位置を至近側から無限遠側まで移動させるために必要な回転角度を、90度~720度の範囲で12段階、カメラのカスタムセッティングで設定可能。リングを回す速さにかかわらず、ピント位置が回転角度に応じて移動するため、動画撮影で何度も同じシーンを撮影する場合などに目的の位置により容易にピントを合わせることができ、MFでのピント合わせの失敗を防げます。