高いAF性能と高画質をバランスよく実現するため、撮像素子の撮像面全体に像面位相差AF画素を配置。動きのある被写体にも瞬時にピントを合わせる像面位相差AFと、より高精度なピント合わせが可能なコントラストAFを、FXフォーマットセンサーに最適化したアルゴリズムで自動的に切り換え、状況に適した方式で素早く高精度にピント合わせを行います。
273点のフォーカスポイント※が、撮像範囲の水平、垂直約90%という広い範囲をカバー。撮像範囲の周辺部まで高い解像力を発揮するNIKKOR Zレンズとの組み合わせで、周辺部の被写体にも極めて高いAF精度を発揮します。
静止被写体に適した、選んだフォーカスポイントだけを使う[シングルポイントAF]とより小さいフォーカスポイントを使う[ピンポイントAF]。[シングルポイントAF]よりも広い範囲で被写体を捉える[ワイドエリアAF(L)]と[ワイドエリアAF(S)]。動く被写体を構図優先で撮影しやすい[ダイナミックAF]。カメラが自動的にすべてのフォーカスポイントから被写体を判別してピントを合わせる[オートエリアAF]。被写体や撮影意図に応じて最適なモードを選べます。
オートエリアAF時の「顔認識」性能は、ターゲット追尾動作を統合した新開発のAFアルゴリズムによって一段と向上。カメラが顔を認識した人物が横を向いたり、一時的に後ろを向いたりしても追尾し、ピントを合わせ続けます。動きのあるポートレート撮影も、構図や表情に集中して撮影できます。
オートエリアAF(AF-S、AF-C)時に、人物の瞳を検出して瞳にピントを合わせやすくする「瞳認識」を設定できます※ 1。
複数の瞳を検出した場合は、マルチセレクターまたはサブセレクターでピントを合わせたい瞳を選択可能※ 2。撮影後には、OKボタンを押すとピントを合わせた瞳が拡大表示され、容易にピントを確認できます。
ポートレート撮影やストリート撮影などで、顔の手前に障害物がある場合や動きのある人物でも、しっかりと瞳にピントの合った写真を撮影できます。
「瞳AF」は、NIKKOR Fレンズ装着時※ 3も使用可能です。
クローズアップ撮影で花のめしべのような小さい被写体にピントを合わせたい場合などには、「ピンポイントAF」が有効です。「ノーマルエリアAF」の約2分の1サイズのフォーカスポイントで、ごく狭いエリアに高精度でピント合わせができます。
セットアップメニューの[フォーカス位置の記憶]で、ピントを合わせたフォーカス位置を電源OFF時にも記憶しておけます。ピントを合わせてから電源OFFにして、シャッターチャンスを待ちたい風景撮影や星景撮影などに便利です。
大容量データの高速読み出しを実現した裏面照射型CMOSセンサーと、膨大な情報を高速処理する画像処理エンジンEXPEED 6の連携により、AF/AE追従で約5.5コマ/秒の高速連続撮影が可能。撮影中も、電子ビューファインダー、画像モニターには被写体の動きがほぼリアルタイムに表示されます。さらに、最大約12コマ/秒の高速連続撮影(拡張)※が可能です。
連続撮影時、シャッタースピードを1秒以上の長秒時に設定すると、メモリーカードの容量やバッテリー残量の許す限り、どの画質モードでも長時間にわたって連続撮影を継続できます。インターバルタイマー撮影と異なり、次のコマの撮影がすぐ行われるため像消失時間が極めて短く、比較明合成で画像を統合した際につなぎ目が目立たない、星の動きなどの滑らかな光跡を表現できます。
暗いシーンでの静止画撮影では、カメラの「ローライトAF」機能を[する]に設定すると、-6EV※の暗さまでAF撮影が可能です。
マニュアルフォーカス時には4つの機能がピント確認をサポートします。撮影前に拡大ボタンを押すと、拡大画像で詳細なピント確認が可能。電子ビューファインダー内では、被写体にピントが合うとピント表示(〇)と選択したフォーカスポイントが緑色に変わって知らせます(フォーカスエイド)。電子ビューファインダーおよび画像モニター下部のフォーカス距離指標※は、無限遠から至近の間でピントが合っている場所を表示。さらに、画面内で最もコントラストが高い(ピントが合っている)部分の輪郭を、カメラが自動検出して色を付けて示す「ピーキング表示」も可能です。
奥行きのある風景や標本などの全体にピントが合った画像を作成できる深度合成※1。その素材用に、ピントが合っている位置を撮影開始時の位置から無限遠に向かって自動的にずらした画像を、最大300コマまで簡単に取得できる「フォーカスシフト撮影」。フォーカスステップ幅(レンズのピント送り量)の選択、撮影間隔の設定ができ、「サイレント撮影」も併用できます。さらに、撮影したすべての画像のピーキングデータを合成し、深度合成した際のピントの状態を確認できる※2モノクロの画像(ピーキングスタック画像)をカメラが自動生成。フォーカスシフト撮影後すぐに確認できます。