Nikon Imaging
Japan
At the heart of the image.

ニッコールレンズテクノロジー

撮影の現場から寄せられる厳しい要望に真摯に向き合いながら、長年にわたって培った高い光学技術力で多くの信頼と実績を築いてきた、ニコンのレンズブランド、NIKKOR(ニッコール)。その高品質は、数々のニコンならではのテクノロジーが支えています。

ASED ED非球面レンズ

色収差補正と各種収差補正を両立する

ED非球面レンズは、色にじみを効果的に低減するED(特殊低分散)ガラスを使用し、片面または両面に球面ではない曲面を持たせたレンズです。EDガラスを使用することで色収差を、非球面とすることで球面収差やディスト―ション(歪曲収差)、コマ収差によるコマフレアを除去するなど、各種収差を良好に補正し優れた描写性能を実現。EDガラスと非球面レンズの収差補正効果がED非球面レンズ1枚で得られるため、レンズの小型化にも貢献します。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRに採用しています。

EDレンズと非球面レンズそれぞれの収差補正イメージ図

EDレンズ:可視光線を構成する各波長によって異なる特殊分散性を持ち、色収差を低減することが可能

非球面レンズ: レンズ中心周辺から屈折率を連続的に変化させ焦点を1点に絞り、球面収差を抑えることが可能

ED EDレンズ【Extra-low Dispersion Lens】
SUPER ED スーパーEDレンズ【Super Extra-low Dispersion Lens】

色にじみを効果的に低減する

EDレンズは、ニコンが世界に先駆けて開発した、プリズムの色分解作用を少なくするED(特殊低分散)ガラスを使用したレンズです。EDガラスは低分散で、しかも結晶素材の蛍石のように異常部分分散性を有し、2次スペクトルの除去が可能。通常の光学ガラス使用のレンズでは焦点距離が長くなるほど色収差の補正が困難になり焦点ズレによって発生する色のにじみを、EDレンズは効果的に低減します。NIKKORレンズでは望遠系のレンズを中心に幅広く採用し、優れた描写性能を実現しています。ニコンはさらに、EDガラスの光学特性を徹底して追求し、より低分散で、2次スペクトル除去能力などの諸性能が極めて高く、優れた色収差補正能力を実現したスーパーEDガラスも開発。AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR、AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR IIに採用しています。

EDガラス
通常レンズ
色のにじみが解像力を低下させる
EDレンズ
スーパーEDレンズ

N ナノクリスタルコート【Nano Crystal Coat】

ゴースト、フレアを低減したクリアーな画像が得られる

ナノクリスタルコートは、ニコンが最先端の半導体露光装置を開発する過程で生み出した、非常に効果的なレンズ反射防止コーティングです。ナノサイズ(1ナノメートルは、1/1,000,000 mm)の極めて微細な結晶粒子からなる超低屈折率層を持ち、可視光域(380 nm~780 nm)の全領域で、多層膜コーティングなどの従来の反射防止コーティングの限界を超えた、高い反射防止効果を実現。これにより、従来のコーティングでは低減が困難であった赤い光によるゴーストも防止効果を飛躍的に向上しました。さらに、レンズに斜めから入射する光に起因するゴースト、フレアに対しても大きな低減効果を発揮。安定してクリアーな画像が得られます。

写真:通常のコーティングとナノクリスタルコートの比較
図:従来の多層膜コーティングとナノクリスタルコートの比較
ナノクリスタルコートは、従来の多層膜コーティングに比べて反射率をさらに低く抑えるとともに、より広い波長域、角度範囲での反射防止を可能としました。フレアやゴーストの低減に非常に効果的です。
写真:光の透過度の比較
底に撮像素子を置いた筒の上端に14枚の光学ガラスを組み込み、光の透過度を比較。左から「コーティングなし」、「ニコンスーパーインテグレーテッドコーティング(14枚の全28面にコーティング)」、「ナノクリスタルコート(最前面と最後面を除く26面にコーティング)」。

フッ素コート【Fluorine Coat】

汚れが付着しにくく付着しても簡単に拭き取れる

ニコンのフッ素コートは、優れた防汚性能でレンズ表面に汚れ(埃、水滴、油、泥)が付着しにくく、付着した場合も簡単に拭き取り可能です。しかも、ニコン独自のコーティングテクノロジーで、耐久性が極めて高くコーティングが剥がれにくいため、他の同様のコーティングよりもはるかに多くの拭き取り回数に耐え、その優れた効果が長期にわたって持続します。反射防止効果もあり、クリアーな画像の撮影にも貢献します。AF-S NIKKOR 600mm f/4E FL ED VR、AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR、AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR、AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR、AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR、AF-S TELECONVERTER TC-14E IIIに採用しています。

フッ素コート プロモーションムービー
● 動画の解像度は閲覧するデバイスや回線速度に応じて調整される場合があります。

AS 非球面レンズ【Aspherical Lens】

ディストーションや球面収差など諸収差を効果的に補正する

片面または両面に球面でない曲面を持つ非球面レンズは、ディストーション(歪曲収差)や球面収差などさまざまな収差を効果的に補正可能。特に広角系のレンズで問題となるディストーションのコントロールに大きな効果を発揮します。ディストーションは、被写体がレンズを通して結像する際、像高(画面中心からの距離)によって倍率が異なるために生じる収差(像の歪み)で、レンズ中心周辺から非球面を用いて連続的に屈折力を変化させることで補正できます。また、非球面レンズ1枚で、複数枚の球面レンズに相当する収差補正効果が得られるため、球面レンズに比べてレンズの小型化や軽量化に大きく貢献しています。
ニコンは1960年代に世界に先駆けて非球面レンズの設計理論、加工技術を確立。1968年には非球面レンズの特性を活かしてディストーションをコントロールする、世界で初めて非球面レンズを採用した35mm一眼レフカメラ用交換レンズOP Fisheye-Nikkor 10mm F5.6(正射影方式魚眼レンズ)を発売しました。その後も数多くのレンズに非球面レンズを採用し、レンズのコンパクト化、優れたコントラスト・描写性能を実現しています。

  • 複合型非球面レンズ:高精度な金型により、ガラスレンズの上に樹脂を非球面形状に形成して作ります。
  • ガラスモールド非球面レンズ:高精度な金型により、直接ガラス素材を非球面形状に形成して作ります。
ディストーションの補正イメージ
ディストーションの発生を抑え、歪みのない画像へ
球面収差の補正イメージ
レンズ中心周辺から連続的に屈折力を変化させる
非球面レンズによるディストーション補正の原理

FL 蛍石レンズ【Fluorite Lens】

望遠レンズの優れた色収差補正と軽量化を実現する

蛍石は、赤外領域から紫外領域にわたって高い透過率を有する結晶素材です。特殊な異常部分分散性があり、可視光域で優れた色収差補正能力を示します。焦点距離が長くなるほど難しくなる色収差補正が、蛍石レンズを使うことで2次スペクトルを徹底的に除去することが可能となり、極めて効果的に色収差を補正します。また、光学ガラスに比べて軽いため、レンズの軽量化にも貢献しています。

蛍石の結晶

PF PFレンズ【Phase Fresnel Lens】

高い色収差補正能力でレンズの軽量・小型化に大きく貢献する

PF(Phase Fresnel:位相フレネル)レンズは、ニコンが開発した光の回折現象※を利用して色収差を補正するレンズです。PF素子と通常のガラスレンズを組み合わせることで、優れた色収差補正能力を実現。PFレンズの強力な色消し効果によって、レンズの薄肉化や比重の小さい硝材の使用が可能となり、レンズの軽量化が可能になりました。AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRに採用しています。

※ 回折現象:光は波としての性質を持っています。波は、障害物に出会ったときにその影の部分に回りこむ性質を持っており、これを回折と呼んでいます。回折は、屈折とは逆順に色分散が発生する特徴があります。
PFレンズイメージ図

望遠レンズの大幅な軽量・小型化

望遠レンズの全長を短縮させるためには、テレ比(全長/焦点距離)を小さくする必要があります。一般的なカメラ用レンズ(屈折レンズ)のみの構成でテレ比を小さくすると、レンズ前方の凸群で発生する色収差を後方の凹群で拡大してしまうため、全長の短縮には限界がありました。PFレンズは、一般的なカメラ用レンズとは逆の方向に強力な色収差を発生させることで効率的な色消しが可能となり、全長を短縮しても優れた色収差補正を達成。光学系の全長短縮が鏡筒の短縮を実現し、望遠レンズの軽量・小型化ができるようになりました。

優れた色収差補正

一般的なカメラ用レンズ(屈折レンズ)は、光の屈折現象を利用して撮像面に像を結んでいます。光は色(波長)により屈折する強さが異なり、レンズに近い方から青(B)・緑(G)・赤(R)の順で結像します。この色ズレは「色収差」と呼ばれ、色のにじみとして画像の劣化につながります。これに対しPF素子は、レンズに近い方から赤(R)・緑(G)・青(B)の順で結像します。PFレンズは、PF素子と屈折レンズを組み合わせることで、それぞれの色収差を打ち消し合い高い色収差補正を可能にしています。

Capture NX-D「PFフレアコントロール」搭載

PFレンズの特性上、画面内外に強い光源がある場合、光源を中心にリング状の色つきのフレア(以降「PFフレア」とする)が写り込むことがあります。画像に写り込んだPFフレアは、Capture NX-Dに搭載の「PFフレアコントロール」機能で軽減することが可能です。詳細についてはソフトウェアのヘルプをご覧ください。ソフトウェアは必ず最新版にバージョンアップしてお使いください。

PFフレア
Capture NX-DによるPFフレア補正

HRI 高屈折率レンズ【High Refractive Index Lens】

高い光学性能と小型・軽量化を両立させる

屈折率が2.0以上と高く、1枚で通常の光学ガラスレンズ複数枚分同等の補正効果が得られます。さらに、1枚で像面湾曲と球面収差を同時に補正でき、高い光学性能と小型・軽量化の両立が図れます。

VR VR機構【Vibration Reduction】

手ブレ補正効果が分かるファインダー像、ブレの少ない画像を実現する

最大で4.5段※2(CIPA規格準拠)、手ブレ補正効果の高い、ニコンのVR機構

ニコンのVR(Vibration Reduction:手ブレ補正)機構は、レンズ内のセンサーがカメラのブレを検出し、ブレを打ち消す方向に光学系の一部を駆動して画像のブレを軽減します。手ブレ補正効果は、撮影者自身が手ブレせずに撮影できる限界のシャッタースピードから、最大4.5段※2(CIPA規格準拠)と大きく、スポーツシーンや夕暮れの情景、夜景など、手持ち撮影で起こりがちな手ブレによる画像のブレを効果的に軽減します。

VR機構 OFF:
暗いシチュエーションでシャッタースピードが遅いため手ブレが発生
VR機構 ON:
遅いシャッタースピードでも手ブレの発生を軽減したシャープな描写

さまざまな撮影で有利な、レンズ内手ブレ補正方式

ファインダー内でブレ補正効果が分かる

レンズ内でブレを補正するニコンのVR機構は、撮像素子を動かして補正するボディー内補正とは異なり、撮影画像のブレだけなく、ファインダー像のブレも効果的に補正します。ファインダー像が安定しているため、フォーカスポイントを狙った場所に重ねやすく、また、構図を決めるのも容易です。さらに、AFセンサーと測光センサーにもブレの軽減された像が届くので、AFも、測光も高い精度を確保できます。レンズ内でブレを軽減するレンズ内補正方式は、ファインダー越しに被写体を捉える一眼レフカメラにとって最も理にかなった手ブレ補正方式です。

VR機構の原理

各レンズに合わせてVR機構設計を最適化

たとえばマイクロレンズは、花のクローズアップを中腰で撮影するという使い方が想定されます。また、高倍率ズームレンズでは広角側と望遠側の両端ではブレの特性が大きく異なります。こうした撮影シーンの違いやレンズの仕様によるブレの違いまでも考慮して、レンズごとに最適なブレ補正のパラメーターを設定し、さらに1本のVR機構の開発に10,000枚以上の実写テストを実施することで、それぞれのレンズに最適化したチューニングを行っています。これは、すべてのレンズにひとつのVR機構で対応するボディー内補正方式では実現の難しい、レンズ内補正方式ならではのメリットです。

望遠ズームレンズ、超望遠レンズでも高い補正効果

ボディー内補正方式ではレンズの焦点距離が長くなるほど大きなセンサー移動量が必要となり補正効果が低減する傾向にありますが、レンズ内補正方式では各レンズに合わせてVR機構設計を最適化できるため、望遠撮影でも変わらぬ補正効果が得られます。

快適なファインダー像を提供する、ニコン独自のデュアル・アルゴリズム

ニコンでは、シャッターボタンを半押ししている時と、シャッターボタンを全押しした時(露光時)とでは、アルゴリズムを変えています。シャッターボタン半押し時にはファインダー像の見え方に着目し、被写体を捉えやすくするためブレ軽減の度合いを少し弱めに制御する、シャッターボタン半押し時専用のアルゴリズムを採用しています。シャッターボタン全押し時には、半押し時とは異なる露光時専用のアルゴリズムを用い、露光する瞬間のブレを最大限に軽減して、シャープな撮影画像を提供します。ニコン独自のデュアル・アルゴリズムが長時間にわたって見続けられる快適なファインダー像を実現しています。

ブレ補正効果を最大限発揮させる、ニコン独自の露光前センタリング

シャッターボタン半押し時にブレ補正のために端に寄ってしまったVR光学系を、シャッターボタンを全押しした時、露光前に瞬時に光軸の中心に戻し、改めて露光時のブレ補正を実行する技術が、露光前センタリングです。VR光学系の移動量には限界があるため、露光直前にVR光学系を光軸の中心に戻すことで、全方向に等しく最大限の移動量と光学性能を確保できます。

● スポーツモードは除く

シャッタースピード最大4.5段※2(CIPA規格準拠)の高い手ブレ補正効果

手ブレが起きはじめるシャッタースピードは一般的に1/焦点距離[mm]秒と言われますが、実際には個人差があり、また使用するレンズやカメラによっても違いがあるため、けっして一様ではありません。ニコンのVR機構の手ブレ補正効果は、CIPA(カメラ映像機器工業会)規格による試験条件に従い、シャッタースピード最大4.5段※2(CIPA規格準拠)の大きな手ブレ補正効果が得られます。VRをONにすることで、撮影者が手ブレせずに撮影できるシャッタースピードより低速のシャッタースピードでもブレの少ない画像を撮影できるため写真表現が広がります。

撮影状況に応じて効果的にブレを補正する、3つのVRのモード

[ノーマルモード]通常の手ブレを補正、流し撮りにも対応

手ブレによるファインダー像や撮影画像のブレを効果的に軽減する、常用に適したモードです。構図の変更など意図的な動きと手ブレを区別し、手ブレのみを補正。また、流し撮り検知機能も備えており、モードを切り換えることなく流し撮りにも対応します。

[アクティブモード]乗り物からの撮影時に特有のブレを補正※1

「ノーマルモード」は、大きくゆっくり動くブレは構図変更の動作と判断し、自動的にファインダー像の補正効果を制御します。しかし、自動車や船舶、ヘリコプターなどの揺れる乗り物の上で撮影する時などには、意図的な構図変更とは無関係に大きくゆっくりした動きがカメラに伝わります。このような撮影状況では、「アクティブモード」を選択すると、大きくゆっくりした動きもブレとして認識し、ファインダー像、撮影結果ともに的確に補正機能が働きます。

[スポーツモード]動く被写体を追いやすい安定したファインダー像を提供※1※3

「スポーツモード」は、ファインダー像で適度なブレ補正効果が安定して得られるため、動きの速い、また「止まる」⇔「動く」など、動きの変化が激しい被写体を追いやすく、スポーツシーンの撮影に最適です。高速連続撮影および、カメラを止めた時と振った時のファインダー像の連続性を重視した制御で、流し撮りにも有効。静止画、動画を問わず、手持ち撮影や一脚、三脚使用時にも効果的で、動きのある被写体の撮影で状況を選ばず使用できます。ブレ補正効果が「ノーマルモード」に比べて低くなる場合があるため、静止被写体撮影時には「ノーマルモード」の使用をおすすめします。
AF-S NIKKOR 600mm f/4E FL ED VR、AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR、AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR、AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRに採用しています。

スポーツモード プロモーションムービー
● 動画の解像度は閲覧するデバイスや回線速度に応じて調整される場合があります。

三脚撮影で生じる三脚の細かな振動を補正する、三脚ブレ補正機能

撮影時のミラーやシャッターの動きによって生じる三脚の細かい振動は手ブレとは周波数が異なるため、これを自動的に検知してアルゴリズムを切り換え、三脚の微細な振動によるブレを補正します。

「流し撮り」の効果を意図通りに引き出せる、流し撮り検知機能

水平に移動する被写体の場合は自動的にブレ補正の機能を制御。流し撮りにともなう水平方向のカメラの動きを検知して、上下のブレのみを補正します。特にモード切り換えの操作を必要としないため、シャッターチャンスを逃しません。なお、流し撮り検知機能は、「ノーマルモード」時に機能します。「ノーマルモード」はすべてのVR機構搭載レンズに搭載されています。

※1 レンズにより、非搭載のレンズがあります。
※2 FXフォーマット対応レンズはFXフォーマットデジタル一眼レフカメラ使用時、DXレンズはDXフォーマットデジタル一眼レフカメラ使用時。ズームレンズは最も望遠側で測定。
※3 D4S以降に発売されるカメラボディーでは、VRをOFFにした時と同等の連続撮影速度とレリーズタイムラグが得られます。

SWM AF-Sレンズ/SWM(超音波モーター)

静粛なオートフォーカス撮影ができる

ニコンが独自に開発したAF駆動用のSWM(Silent Wave Motor=超音波モーター)は、進行波を回転エネルギーに変換してフォーカス光学系を駆動します。SWMにはリングタイプSWMと小型SWMがあり、レンズのデザインや仕様に応じて選択し、採用しています。SWMを搭載したAF-Sレンズは、いずれも静粛性に優れたスムーズなオートフォーカスが可能。一般的な撮影で快適なオートフォーカス撮影ができるだけでなく、特にスポーツや野生動物の撮影に威力を発揮します。

写真:リングタイプSWMと小型SWM

A/M A/Mモード

不用意にマニュアルフォーカスに切り換わらない

オートフォーカス中でもフォーカスリングを回してマニュアルによるピント合わせができますが、M/Aモードに比べマニュアルに切り換わる感度を下げることで、不用意にオートフォーカスからマニュアルへ切り換わることを防止した、「オート優先オートフォーカス」モードです。

M/A M/Aモード

素早くマニュアルでピントを調整できる

オートフォーカス中でもフォーカスリングを回せば、タイムラグ無しでマニュアルによるピント合わせができるモードです。ファインダーを覗いたまま、素早いピント調節を可能にします。

A-M A-M切り換えリング/レバー/スイッチ

マニュアルでスムーズにピント操作ができる

A-M切り換えリング(AF 180mm f/2.8Dはレバー)を装備したAFレンズは、レンズ鏡筒内に設けたクラッチの働きでAF時にはフォーカスリングを回転させず、マニュアルフォーカス時には、フォーカスリングの回転に適度な負荷をかけることでマニュアルフォーカスレンズと同じようなスムーズなピント操作を可能にします。また、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR、AF-S DX Zoom-Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED II、AF-S DX NIKKOR 55-200mm f/4-5.6G ED VR IIにはA-M切り換えスイッチを装備しています(AF時にもフォーカスリングが回転します)。

ニコンスーパーインテグレーテッドコーティング【Nikon Super Integrated Coating】

ニコンが独自に開発した多層膜コーディング

ニコンが独自に開発した、広い波長域で高い透過率を実現する多層膜レンズコーティングです。レンズ構成枚数の多いズームレンズでも逆光時等のフレアやゴーストを軽減し、高コントラスト、豊かな階調表現が可能。カラーバランス、色再現性に優れ、赤外線写真など特殊用途における光学性能も向上させています。また、デジタルカメラ特有の現象である撮像素子からの内面反射によって発生するフレアやゴーストも抑制します。一眼レフカメラ用NIKKORレンズの現行ラインアップすべてに採用され、ニコンデジタル一眼レフカメラに対して、充分な効力を発揮します。ニコンではコーティング技術の新規開発に取り組むとともにレンズの設計段階から、レンズ構成に合わせたコーティングの組み合わせを繰り返しシミュレーションすることで最適化をはかっています。

メニスカス保護ガラス【Meniscus Protective Lens】

ゴーストの発生を抑えるレンズ保護用ガラス

大口径望遠レンズ前面に備えたレンズ保護用ガラスで、一般的な平面の保護ガラスと異なり、ゴーストの少ない鮮明な画像が得られます。平面の保護ガラスでは、スポットライト等の明るい光源のある撮影などで入射光が撮像素子やフィルム面に反射し、この反射光が保護ガラスに再反射して結像しゴーストが発生することがあります。曲率を持ったメニスカスレンズを用いたメニスカス保護ガラスは、再反射光を拡散させることでゴーストの発生を抑えています。

採用レンズ

  • AF-S NIKKOR 200-400mm f/4G ED VR II
  • AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II
  • AF-S NIKKOR 300mm f/2.8G ED VR II
  • AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR
  • AF-S NIKKOR 400mm f/2.8G ED VR
  • AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
  • AF-S NIKKOR 500mm f/4G ED VR
  • AF-S NIKKOR 600mm f/4E FL ED VR
  • AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VR

D信号(距離信号出力機能)

被写体までの距離情報をカメラボディーに伝達

DはDistance(距離)を表します。レンズのフォーカスリングに連動する内蔵エンコーダーで得た被写体までの距離情報をカメラボディーに伝達し、より高精度な露出制御を実現する3D-RGBマルチパターン測光Ⅱ/Ⅲ、i-TTL-BL調光等を可能にします。このD信号を持つレンズの内、レンズ本体に絞りリングを持つものをDタイプレンズ、持たないものをEタイプレンズ、Gタイプレンズと呼びます。

Eタイプレンズ

電気信号によりレンズ本体の絞り制御を行う

レンズ本体に駆動機構付き絞り羽根ユニットを搭載しており、ボディー側から電気信号により絞り制御を行うレンズシリーズです。レンズマウントから絞り羽根までの距離が長くなる超望遠レンズで、特にテレコンバーター使用時において高精度な絞り制御を実現します。(カメラによって使用に制限のある場合があります。カメラとレンズの組み合わせについてをご覧ください。)

Gタイプレンズ

機械的にレンズ本体の絞り制御を行う

レンズ本体に絞りリングがなく、ボディー側から機械的に絞り制御を行うレンズシリーズです。絞り羽根を強力に制御でき、絞り込んだ場合でも、高速連続撮影速度を維持できます。また、Dタイプレンズと同様に、被写体までの距離情報をカメラ側に伝達する機能も持っています。絞りリングをなくすことによって、レンズ本体のコンパクト化が可能となり、さらに最小絞りにセットして撮影する必要がなく、操作性が向上しています。(カメラによって使用に制限のある場合があります。カメラとレンズの組み合わせについてをご覧ください。)

円形絞り【Rounded Diaphragm】

滑らかな円形の美しいボケ味

イルミネーションなどの点光源を撮影した場合、絞りの羽根でかたどられた多角形のボケが写り込むことがあります。円形絞りは特殊な羽根形状によって絞りが円形になるように設計しており、滑らかな円形の美しいボケ味が得られます。

写真:通常搾りと円形絞り

IF IF方式【Internal Focusing】

中間のレンズ群を駆動してピントを合わせる方式

レンズ系を前・中間・後群に分割し、中間のレンズ群のみを移動させてピントを合わせる方式です。フォーカシングによる収差変動が減少し、またレンズ駆動時のトルクが軽く、フォーカス時の保持バランスに変化がありません。また、AFレンズでは合焦スピードの高速化にも貢献します。(光学系の特性上、撮影距離が短くなるにしたがって焦点距離が短くなります。)

IF(AF-S VR ED 300mm F2.8G IF)

RF RF方式【Rear Focusing】

後群のレンズを動かしてピントを合わせる方式

レンズ系を複数の群に分割し、後群のみを移動させてピントを合わせる方式です。小さなレンズ群のわずかな移動でピント合わせができるため、AFの高速化、操作性の向上が可能です。

CC 近距離補正方式【Close-Range Correction System】

複数のレンズ群を独立して移動させるピント合わせ方式

レンズを複数の群に分割し、それぞれ異なる動きをさせてピントを合わせる方式です。通常、広角系レンズに用いられるレトロフォーカスタイプは非対称性が強く、全体繰り出し方式でピントを合わせると近距離側で像面湾曲が増加するという難点があります。そこで、特定の間隔を変化させると像面湾曲のみが変化するという特長を利用し、複数のレンズ群を独立して移動させることで、近距離でも像面が平坦になるようにしています。この方式は、1967年に世界で初めてNikkor Auto 24mm F2.8に採用されました。

CC(AF 24mm F2.8D)

DCレンズ【Defocus-image Control】

被写体の前後のボケ像の形状をコントロール

DCリングの操作で、レンズの一部を前後に動かすことにより、被写体の前後のボケ像の形状をコントロールできる世界初の画期的レンズです。

DCリングを操作しない場合(図1):通常のレンズ同様、主要被写体からの光線はシャープに結像し、背景や前景からの光線は均一なボケ像となります。

DCリングをR〈リア〉側にセット(図2):球面収差が発生し、背景からの光線は像の中心に核をもちその周辺を柔らかい光のにじみ(ハロー)が取り巻き、全体として柔らかなボケ像となります。この時前景からの光線は円環状のエッジをもったボケ像となり、いわゆる二線ボケとなることがあります。

DCリングをF〈フロント〉側にセット:R側にセットした時とは逆方向の球面収差が発生し、前景からの光線の像が柔らかいボケ像となります。

このようにボケ味を背景か前景のどちらかを優先して選択できる点が特長です。またDCリングの目盛りを絞り値より大きな数値にセットするとソフトフォーカス的な効果を得られます(その場合、オートフォーカスは使わずにファインダーのマット面でピントを合わせてください)。