
三好 和義
古からの佇まいを王道の構図で撮る。
このカメラは、ダイナミックレンジの広さで応えてくれた。
奈良県室生寺、五重塔。多くの写真家が捉えてきたその姿を、霧のかかる早朝に撮影した。縦構図で塔を中心に置き、手前に石段とシャクナゲの花を入れる。ピクチャーコントロールは[風景]ではなく[ポートレート]に設定した。ハイライト、シャドー部が柔らかくなり、霧のかかったこの情景をリアルに表現できるからだ。そして、絞りをf/16にしてパンフォーカスを狙う。Z 7は、ダイナミックレンジの広さで応えてくれた。霧のハイライトから塔の軒下のシャドー部までの調子が本当によく出ている。さらに、石段の緻密な描写と、濡れてキラキラと光るシャクナゲの葉のシズル感も見事だと思う。まさに、王道の一枚となった。
撮影情報
- レンズ
- NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
- 画質モード
- 14bit RAW
- 撮影モード
- マニュアル
- シャッタースピード
- 1.5秒
- 絞り
- f/16
- ホワイトバランス
- 色温度(5560K)
- ISO 感度
- 200
- ピクチャーコントロール
- ポートレート
