
三好 和義
里山を歩きながら、思いがけない風景に出合った。
どこまでも繊細な階調がその歓びを深める。
室生の里の朝、Z 7を手に散歩に出た。空は曇っていたが空気は清々しい。歩くうちに小高い場所から素晴しい眺めを見つけた。眼下に並ぶ瓦屋根に覆いかぶさるように、美しい紅葉が広がっている。その奥には焚き火の煙、さらに向いの山が薄い朝霧を通して見える。そこに足を留めてシャッターをきった。コントラストはあまり無かったが、このカメラはシャープさの次元が違う。紅葉の一枚一枚、瓦の細部まで見事に捉えていた。そして、軒下の影から奥の山までを素晴しい階調で描いている。途中にたなびく煙の香りも感じられるほどだ。この風景に出合えた歓びをさらに深いものにしてくれた。
撮影情報
- レンズ
- NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
- 画質モード
- 14bit RAW
- 撮影モード
- 絞り優先オート
- シャッタースピード
- 1/90秒
- 絞り
- f/8
- ホワイトバランス
- 色温度(7140K)
- ISO 感度
- 200
- ピクチャーコントロール
- 風景
