
萩原 俊哉
錦の渓谷を縫う美しい滝の流れ。
このカメラは、なめらかな絹糸で織るように秋の風景を再現した。
長野県高山村に落差180mの八滝がある。滝口から八段になり流れる、いわゆる段瀑だ。秋には周囲の松川渓谷を染める紅葉と相まって、その美しさが際立つことで知られている。滝からの距離はあるが、手前に見つけた真っ赤な紅葉と緑の葉をアクセントにするため広角で撮ることにした。さらに縦構図で滝の落差を強調する。水流を滑らかに表現するにはスローシャッターが必須である。紅葉を引き立てるためPLフィルターを装着していたが、ISO 100ではまだ足りない。そこで常用感度の下限であるISO 64を選択しシャッタースピード1/5秒で撮影。金色の断崖と銀糸のような滝の流麗さが狙い通りに表現された。
撮影情報
- レンズ
- NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
- 画質モード
- 14bit RAW
- 撮影モード
- 絞り優先オート
- シャッタースピード
- 1/5秒
- 絞り
- f/11
- ホワイトバランス
- 曇天
- ISO 感度
- 64
- ピクチャーコントロール
- 風景
