NIKON

2018年夏、火星と夏の天体をWXで楽しみたい

外山 保廣

Yasuhiro Toyama

“星より機材”の65歳。天文歴55年、各社の双眼鏡、望遠鏡、カメラ、レンズを多数所有。趣味の電子回路開発技術を活かし、天文用モーター制御技術の解説記事を天文ガイド誌で多数執筆。モーターメーカー勤務。

衝撃を受けたWXの視界

 私は天文ファン歴55年ですが、“星より機材”がそのままあてはまるような機材派として、これまで天文を楽しんできました。
 WXとの出会いは2年前、2016年「胎内星まつり」会場でのこと。ニコンブースに見慣れない大きな双眼鏡が鎮座しているのを発見、これがWX試作品だったのです。
 ニコンの天文用新製品か?何の気なしに覗いてビックリ! 衝撃が走りました。「オークションに出品したら200万円までなら出します!」と伝えると、「試作品のためオークションには出しません」とニコンの返事。ブースでのアンケートで「60万円なら即買います。100万円ならば3日3晩悩んで、買います」と書いてしまうほど興奮を憶えました。以降、所有の双眼鏡を覗いてみるのですが、心と視界は晴れない日々が続きます。そして2017年、ようやくWXの生産が発表。発表日翌日に限定モデルの「ニコン100周年モデル」を早速予約。シリアルナンバー「006」が刻まれたWXを手に入れました。

 7倍と10倍のどちらを選ぶかは難しい問題ですが、“機材派”である私は技術的に難しい7×50を入手することにしました。重く、大きいので三脚は必需品ですが、性能とブランドを考えれば納得の存在感です。
 以来、長野県の入笠山、八ヶ岳、アメリカ皆既日食、ミャンマーでのふたご座流星群、と遠征観測には欠かせない機材となりました。特にミャンマーのパガン遺跡で観測したふたご座流星群では、7×50の視界の中をいくつも流星が通過し、淡い流星痕も見ることができました。広く、明るく、シャープな視界ならではの絶景。
 今年は15年ぶりに火星大接近の機会が訪れます。夏から秋にかけ、赤く明るく輝く火星の観測も楽しみですね。これから注目の天文現象が続きますが、夏の星空とあわせてWXで観察を満喫します。「WXを覗きながら人生を終えられたら幸せ」なんて本気で思ってしまう。私にとってWXはそんな存在になりました。

写真:中西昭雄

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美しい星空のタイムラプス動画を、Youtubeにて公開中。

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