太陽が昇り、湖面が温められて巨大な積乱雲が発達する。
餌場までの途中、湖面でフラミンゴたちがひと休みしていた。
水面近くを飛ぶフラミンゴの群れ。
餌となるプランクトンや藻類の色素が、美しい色を作る。
さまざまな雲が、そのまま湖面に映り込む。
水深は0~30センチほどと浅く、少しの風では波立たない。
浅く水の張った湖面は、やさしく光を反射し、
雲を映し、空気の動きを伝える。
塩湖の近くを歩いていたビクーニャの親子。
繊細でなかなか近寄らせてくれないので、
遠くから望遠レンズで撮影した。
夕暮れ時、餌場からコロニーに向かうフラミンゴの群れ。
編隊を組んで飛ぶ姿は本当に美しい。
ウユニ塩湖には遮るものがなく、
水平線ギリギリの隙間から強烈な斜光が射し、
あたりを一変させる。
塩湖で車を長時間走らせていると、
水平線の上にそれまで見えなかった島が現れてくることがある。
地球は本当に丸いのだ。
遮るものがないほどの高地にあるウユニ塩湖も
太古の昔は海の底だった。
今の風景が永遠に続いているような気がしても
生きている地球は、隆起や沈降、天変地異などを繰り返しながら
悠久の時間を生き抜いてきたのだ。
太陽が沈んでも1時間ほどは西の水平線にほのかな明りが残る。
星々が待ちきれずあたりに現れ始める。
日中に発達した雲の中で、
夜になってもまだくすぶり続けていた雷。
水平線の上に一閃稲妻が落ち、
あたり一面を青白い光が照らし出した。
日没時、太陽は完全なダルマ夕日となり、
その時に反対側に現れる虹は一本の線となる。
雲が消えていくと、天の川が当たり前に見えてくる。
僕らがいる天の川銀河の淵が見えているのだ。
新月の夜、満天の星々が湖面に映り込む。
まるで宇宙に投げ出されたような感覚になる。
2015年12月、自然写真家 高砂淳二が独自の視点で自然の姿とその営みを捉えるスペシャルコンテンツ『THE PLANET』が公開されました。そして今年、Nikonの製品を駆使して撮影した作品を、ニコン公式サイトを中心に、写真展、写真集および各種メディアで立体的に公開するプロジェクトを『THE PLANET』をキーワードに展開します。
このプロジェクトでは、かけがえのない地球、そして自然の大切さを、写真を通じて伝えていくことを主な目的に、高砂淳二とNikonが共に力を合わせてその果てしない魅力を表現していきたいと思っています。高精細な画像表現で展開される、優しさと豊かさに包まれた独自の世界観をさまざまな場面でお楽しみください。