• 画作りのヒント、
    撮影テクニック

    野鳥全般の撮影における画作りのヒントや撮影テクニックを5つのポイントに絞って紹介。本ページの考え方を参考に実践を重ねましょう。

  • イメージ画像

01 鳥ごとの魅力を見出すこと

(作画の基本)

色や姿に特徴ある鳥ならその特徴を、かわいい小鳥なら可愛らしさを、猛禽なら勇猛なイメージを…といった具合に鳥ごとの魅力を的確に写真で表現し、伝えたいものです。このことを常に念頭に置いて野鳥撮影に臨んでみましょう。「らしさ」はどう撮れば表現できるか。こうした意識を持つことが野鳥撮影における作画の基本になるはずです。
  • 鋭い眼光のオオワシ。COOLPIX P1000なら30m離れた場所からでも顔のアップが撮れ、猛禽らしさを引き出せる。

02 構図の考え方

野鳥写真では鳥の視線方向を空けるのが基本。これは、見た人に違和感なく鳥の魅力を伝える構図の作り方です。ただし、鳥の姿勢や状態によっては中央配置もあり得ます。また、枝など鳥以外の要素の扱いも重要です。鳥だけでなく画面全体をよく見て隅々にまで気を配って構図を決めましょう。
  • シジュウカラ。視線方向を空ける基本的な構図。

03 背景処理

望遠系のレンズを使うことの多い野鳥撮影ではどうしてもボケて写る範囲が広くなります。この特性をうまく活かし、シンプルな背景で鳥が引き立つように撮りましょう。そのためには背景が雑然としないように自分が動いて撮る位置を変えて試し、構図を決めます。 背景のボケが美しい単色になれば最高です。
  • ヤマガラの表情は感じられる写真だが、背景が笹薮で雑然としており鳥が引き立たない。

04 光を読む

写真の基本は光のコントロールです。自然光の中で撮るネイチャーフォトでは人為的な光のコントロールは難しいですが、天候や光の向きを考え「光がよく回った」状態で野鳥を撮ることは可能です。

きつい影や白トビが出ないよう曇りの日を選び、鳥の腹部まではっきりと見える順光状態で撮れば、自然の色合いのよくわかる野鳥写真になります。

  • 氷原にただすむオジロワシ。晴れていたが、空が曇った瞬間にシャッターを切った。その結果、腹など下面にまで柔らかい光がよく回り、細部の様子がよくわかる写真となった。

05 季節感

野鳥は季節とともにある生物であり、季節を感じられる野鳥写真は多くの人の共感を呼びます。例えば花や新緑、紅葉、雪など季節を表す要素をうまく採り入れて撮るように心がけましょう。ただし、カワセミのとまる枝に木の実の付いた枝を置くなど、生態にも合わない不自然な”やらせ”写真は自然の表現として意味のない写真になってしまいます。
  • フクロウ
  • 冬のねぐらで過ごす昼間のフクロウ。折しも雪が降り始め季節が感じられる写真となった。