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プロキャディ インプレッション(CADDIE IMPRESSION)

ニコンの手ブレ補正機能付き『COOLSHOT PRO STABILIZED』を使ってもらい、
特定のホールでどのようにレーザー距離計を使い、どんなことをヤーデージブックにメモし、
試合でのコース戦略に役立てているのかを聞いた。

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ツアープロキャディー

  • 出口慎一郎 ツアープロキャディー

    shinichirou deguchi

    1983年生まれ。これまでに片山晋呉プロや上田桃子プロなどのキャディを経験。2018 年には星野陸也プロのツアー初優勝をサポートし、現在もエースキャディを務めている。

  • 加藤大幸 ツアープロキャディー

    hiroyuki kato

    1983年生まれ。グラファイトデザインに勤務しながらツアーキャディとして活躍。プロデビュー後の石川遼プロのキャディを長年務めたことで、多くのゴルフファンにも知られる存在に。

練習ラウンドに同行 〜出口キャディ篇〜

COOLSHOT PRO STABILIZEDの使用感は?

「上田桃子プロのキャディをしていた経験があるので、ニコンのレーザー距離計は以前にも使ったことがあります。

でも、手ブレ補正機能付き最新モデルの『COOLSHOT PRO STABILIZED』を使うのは初めてです。本体が小さく軽くなりましたよね! 手の中にすっぽり収まる感じで、ホールド感がいいです。

この小ささなら、プロアマのラウンドでポンチョのポケットにも入れても邪魔にならないし、アマチュアの方だとプレー中にポケットにも入れておけると思いますよ。

手ブレ補正機能が搭載されているおかげで、距離測定が速いです! 小型軽量なので手ブレしやすそうに思えますが、本当にブレずに素早く測ることができます。試しにプロに手渡して測ってもらったら、「手ブレ補正がハンパねぇ!」って驚いていましたよ(笑)

計測時間が速ければ速いほど、練習ラウンドやプロアマで選手を待たせる時間が短くなるので、キャディとしてはとても助かります。それと細かい部分ですが、『COOLSHOT PRO STABILIZED』は本体表面のゴムの面積が減りましたよね。ポケットから出し入れするときに引っ掛かりづらくなっていて、それも気に入りました」

ツアーキャディのレーザー距離計の活用法は? ツアーキャディのレーザー距離計の活用法は?

「開幕戦が行われる東建多度カントリークラブは、この時期はとても風が強いんです。風向きによってティショットでの狙いどころや番手選びが変わってきて、そうなるとセカンドショットの位置や番手も変わってきます。

練習日ではティショットで使う番手のパターンを想定して、セカンドショット地点になりそうだと考えられる、いろんな箇所からグリーンまでの距離をレーザー距離計で測定。それをメモに書き込んでいます」

PAR 4やPAR 5では、ティイングエリアからバンカーエッジなどのハザードまでの距離をレーザー距離計で測定し、ヤーデージブックに書き込む。試合ではそのヤーデージブックをティショットの番手選びに役立てている。

11番ホールは、左後ろからの強いフォローの風が吹くことが多い。飛ばし屋のプロであれば、ドライバーで打って左サイドのバンカーをキャリーで越すこともできる。しかし、少しでもボールを右に出してしまうと、風に流されて右サイドの谷に落とす危険性もある。「フォローの風が強いときは、ティショットはドライバー以外の番手で刻む戦略になると思います」(出口キャディ)

ピンフラッグまでの距離を測定して新クラブのキャリーをチェック!! ピンフラッグまでの距離を測定して新クラブのキャリーをチェック!!

「開幕戦のこの時期は、選手が新しいクラブをバッグに入れていることが多いです。新しいクラブでは番手ごとのキャリーが以前と変わっていることもあるので、レーザー距離計でピンフラッグまでの距離を計測して、その距離を選手に打ってもらって番手のキャリーの飛距離をチェックしています。こういうときにもレーザー距離計は役立っています」

「LPGAツアーに参戦している宮里美香プロのキャディでアメリカに渡っていたときに、ずっとニコンの距離計を使っていました。その当時に使っていた機種と比べると、ひとまわり本体が小さくなりましたね。一般的なレーザー距離計は、使い方が上手じゃないと測るのに時間が掛かったり、間違ってピンフラッグの奥にある林までの距離を測ってしまうことがあります。

でも、『COOLSHOT PRO STABILIZED』は手前のピンフラッグまでの距離を素早く正確に表示してくれました。赤い内部表示が見やすいし、ピンフラッグに当たるとグリーンのサークルで表示してくれるので分かりやすいです!

測定表示モードが複数用意されているのも便利です。基本的には高低差を加減算した距離を表示してくれる機能(Gモード)を使いますが、状況によっては水平距離と高さを表示する機能(Hモード)に切り替えて使うと思います。

プロの試合だとレーザー距離計は使えませんが、全米アマなどの大きな競技では直線距離だけの測定なら距離計の使用が許可されています。アマチュアの方だと、試合で直線モード(Dモード)に切り替えて使えるから便利ですよね。直線モードを使用中にグリーンのライトで周りにアピールしてくれるのも、とてもいい機能だと思います。」

「東建多度カントリークラブは、ホールの高低差が大きいコースです。キャディや選手が持っているヤーデージブックには、すでに要所からの距離が記されていますが、フェアウェイの左右で高低差が異なるホールがあったりと、気になる箇所も出てきます。

ですから自分でレーザー距離計を使って、ヤーデージブックに高低差を加減算した距離を細かく書き込んでいます。練習ラウンドに帯同するときだけでなく、ハーフで選手が上がったあとにキャディだけがレーザー距離計を持ってコースに戻り、さらに気になる箇所を計測してメモしています」
ヤーデージブックにも距離を加減算した距離が記されているが、それが必ずしも正しいとは限らない。念のために自分でもレーザー距離計を使ってチェックしている。

ティイングエリアが高台になっていて、ティショットが大きな打ち下ろしとなっている。右にはグリーンサイドまでウォーターハザードが横たわり、風が強いとティショットが難しくなるホールだ。「プロの飛距離であれば、ドライバーを使わなくてもセカンドショットは短い番手で打てます。風の影響を考慮しつつ、選手にはフェアウェイキープが確実な番手でティショットを打ってもらいますね」(加藤キャディ)

試合でも朝の練習場では、レーザー距離計を使用する!! 試合でも朝の練習場では、レーザー距離計を使用する!!

「試合中にはレーザー距離計を使えませんが、試合当日の朝の練習場ではよく使用しています。おもに100ヤード以内のターゲットまでの距離を測って、選手の距離感をチェックするのに役立っています。ティオフの直前にロッカールームに戻り、レーザー距離計をロッカーに入れてから出掛けるのがルーティンになっています」