Nikon Imaging
Japan

talk! talk! talk! ミュージシャン・布袋寅泰さん


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ギターとカメラの共通点とは?「ハートを通して作品を生みだすこと」

布袋さんにとって、魅力のある「ツール」とはどんなものですか?

僕に限らず大抵の男はカメラやギター、車やバイクといったツールに夢中になりますよね。どんなところに惹かれるのかというと、たとえば「重い」だとか、「ブレーキが硬い」といった、自分でちょっとトライしないと動かないようなところがいいんですよ。手軽で小さくて、簡単というものではなくてね。そういうところは、男性と女性は少し感覚が違うのかもしれませんね。
 でもギターにしてもカメラにしても、使わないとなんぼのものでもないですから、できるだけ愛情をこめて、たっぷり使っていきたいと思っています。それにあまりツールだ、ツールだと言って軽んじてはいけないですよね。一つのツールには技術屋さん達のいろんな努力だったり、インスピレーションみたいなものが詰まっているわけですから、それを使いこなさないと作っていらっしゃる方にも失礼にあたりますからね。

「カメラ」と「ギター」。同じツールという意味では、なにか共通点はありますか?

うーん、僕はギターのことだったらいくらでも語ることができますけど、カメラにはカメラのプロの方がいらっしゃいますから、あまり偉そうなことは言えないですね。でも、言えるとしたらやっぱり、そこに共通しているのはツールと人間との関係性でしょうかね。

ツールと人間との関係性とは?

ギターって、こうして肩から下げて、(ギターを持つ構えをして)右手と左手を使って弾きますよね。これはすごく肉体的な行為でしょう。音はアンプから出てくるわけだけど、この右手と左手の間にはやっぱりハートがあるんですよ。このハートを通さないと、本当の音っていうのは出てこないと思うんです。
 僕もアマチュアながら時々シャッターを押しますが、やっぱりカメラもこうして一度構えると(カメラを両手で持つしぐさをしながら)、ギターと同じように右手と左手の間のハートが写るんだろうな、と思いますね。体、ハート、ツール。この関係性は、ギターもカメラも共通しているんじゃないでしょうか。

デジタルカメラと銀塩カメラの違いはどんなところにあると思われますか?

布袋寅泰さん

僕はもう、アナログとかデジタルとかいう次元は過ぎたと思うんです。いろんなカメラマンの方と一緒に仕事をしますけど、若い方だけでなく巨匠と呼ばれるような方もデジタルカメラを使っていらっしゃいますしね。
 僕らの音楽の世界にも、昔はデジタル音楽とアナログ音楽を分けて考える時期もありました。でも、もうどちらも日常の生活の中にあるものですから、これからはそれをいかに自分がコントロールしていくかが大切なんじゃないかな。やっぱり、ツールとは人間が作ったものですから、それ自体に人間がコントロールされるようではいけないでしょうね。軸になるべきものはやはり個人のスピリットの部分だと思います。デジタルカメラは、今ものすごいスピードでどんどん新しいものが開発されていますけど、消費者もそれに流されていくだけではなくて、これからは一つのツールを十分に味わう喜びも大切にしないとね。

では、新しいツールとしてあえて「D1X」をお選びになった理由はどこにあるのでしょう?

クリエイターにとって「クオリティー」という言葉って、絶対的なものだと思うんですよ。僕もギターというツールを、まあ言ってみれば道具を使っている人間として、それは日頃から強く感じていることです。もちろん機種を問わずいい音を出さなければいけないけれど、やっぱり優れたツールというものは、使い手に対しても語りかけてくるものがありますからね。
 最高のツールを持っているんだから、そこから何を生みだすかというのは今度は自分の感性が問われるわけでしょう。そういう「自分を試す」という意味でも、クオリティーの高いツールというのは気持ちいいですよね。今回、このハイクオリティーな「D1X」を選んだのは、そういうこだわりからきているとも言えますね。

“撮る”“撮られる”。双方が同じ目的で挑むフォトセッション。「なんとも言えぬ爽快感と達成感があります」

布袋寅泰さん
フォトセッションでは、
撮られることを思いきり
楽しむという布袋さん

布袋さんは、被写体としてもたくさんのカメラマンの方とセッションされていますね。ご自身はどのようなことを感じながら作品を作り上げていくのでしょうか?

フォトセッションはリズムが要です。カメラマンと同調していくような気分で心を寄せ合っていくんです。シャッター音1回1回から、カメラマンの心の中のいろいろなものを感じ取りながら僕もその絵の中に入っていきますね。
 いい写真とは、被写体のその瞬間瞬間がいきいきしているもの。だから僕も、撮られることを思いきり楽しんでいます。何を作るにしても緊張感よりもワクワク感が強くなければいけないと思います。ゼロから作り上げるわけですからね。

同じ「クリエイト」するでも、「撮る側」と「撮られる側」の違いはどんなところにあると思われますか?

目的がはっきりしていれば、違いなんてないと思いますよ。日常のスナップ写真などは別ですけどね。
 もちろん、カメラマンは光量やテクニカルな面でどんな瞬間もパーフェクトでいなければならないのですから、撮られる側よりはキツイと思いますけど(笑)。カメラマンによって撮影方法も異なりますが、優れたカメラマンというのは被写体をリラックスさせてくれるものです。お互いのハートが一つに溶け合ってセッションが成功に終わったときには、なんとも言えぬ爽快感と達成感がありますね。

まさにカメラマンと被写体との共同作品なのですね。

「自分を閉じてはいけない」視野を広げることで深みを増す音楽世界

Photo 撮影・布袋寅泰氏
撮影・布袋寅泰 使用機種・D1X
新曲のジャケット写真
2月6日に発売の新曲のジャケット写真。
パワーあふれるサウンドが伝わってくる1枚だ。

音楽、写真など、「クリエイト」にも様々な方法がありますが、その根底に共通しているものはどんなことだと思われますか?

どんな分野においても、もともとあるものを動かすのではなくて、ゼロからモノを作ることを「クリエイト」と呼ぶわけですよね。だから、シャッター1枚押すにしてもギターの音を一音出すにしても、「これを伝えたい、これを表現したいんだ」っていう絶対的な自分の強い意志がないとそれを「クリエイト」とは呼べないと思います。
 ついつい撮れてしまったピンボケの写真がいい、と言われるパターンもあるけれども、どんなに周りの人に「いい」と言われても、自分が満足できなかったら自分の表現とは言えないでしょう。音楽の世界でも、「あのミストーンがよかった」なんて言われることもありますけど、僕にとってはやっぱりただのミストーンだったりしますから。重要なのはやっぱりハートですよね。

最近の布袋さんは、映画出演やCM出演など、音楽にとどまらず様々な分野でご活躍されていますが、布袋さんが「表現する」うえで、貫かれていることはどんなことでしょう?

自分のクリエイティビティーを押さえつけてはいけない、ということです。人になんと言われようが、視野を広げることにより、自分の音楽に必ず還元されるものだと信じています。人間は日々気持ちも変わりますし、考え方だって変わるもの。変化していくことは決して悪いことではないと思います。むしろ、変化を恐れずに新しい気持ちで何かに向かっていくことが大切なんじゃないかな。
 世界は広いのです。自分を閉じてはいけない。あとは、快感原則に忠実に生きる、ということかな?

2002年がスタートしました。今年はどんな布袋さんを見せていただけるのでしょうか?

2月にはオリジナルとしては約1年半ぶりのシングルを、3月にはアルバムを発表します。5月からは大規模な全国ツアーも控えていますし、今まで以上にアクティブに、リスナーの皆さんとの距離をもっと縮めて爽快に走っていきたいと思います。
 強き意志を持った音楽がどんどん減っていく中、ロックンロールの持つ圧倒的なパワーを伝えていきたいですね。期待していてください! 自信あります。

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