Nikon Imaging
Japan

vol.5 広告写真に必須のレンズ・PC-E NIKKORレンズシリーズ

2.PCレンズ撮影実践レクチャー。

用途や画作りによって使い分ける。

では早速お見せくださいますか?まずはレンズの基本操作からお願いします。

レンズの操作は、レンズの周囲についたダイヤルをまわし、ロックを緩めて動作させます。例えばティルトの場合は、ティルトロックノブを解除してからティルトノブを回すと、レンズが左右(レボルビング時は上下)に スイングします。撮影をする被写体の面に合わせて左右(上下)に動かして下さい。被写体の面に対し水平(垂直)に近いほどピントの合う範囲が広くなります。
シフトも同様にダイヤルを使い、レンズの位置をずらす事が出来ます。

レンズは左右に90度回転させる事が出来るのですね。

これはレボルビング機能といい、カメラを縦にした状態でもシフト及びティルト撮影を行う事が出来ます。基本的に45度ずつ回転がロックされますが、ロックされない状態でも撮影する事が出来ます。これにより微妙な角度に置かれた被写体の面に対しても、的確にピントを合わせる事が出来る訳です。

ティルト調整。
レボルビング機能。
撮影風景。

それでは、どのレンズで撮影をしていただけますか?

まずは45mmで撮影をしてみましょうか。被写体はワインボトルとグラスです。このような被写体の場合、85mmを使う方も多い事でしょう。今回は作例としてわかりやすくするためと、また私自身の好みの画作りをするために45mmを使ってみたいと思います。シフト機能を使って、下からアオって撮ってみます。

PC-E Micro NIKKOR 45mm F2.8D ED シフト有り 1/125秒 F12
左:PC-E Micro NIKKOR 45mm F2.8D ED シフト有り 1/125秒 F12
右:PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8D シフト有り 1/125秒 F12

左:シフト有り  右:シフト無し

撮影が完了しましたね。

やっぱりね、45mmは存在感があるんですよ。若干パースがついているおかげで、存在感が強調されているでしょう?もちろん極力パースを抑えるのであれば85mmを使うべきかもしれません。先ほどテストで85mmでも撮影してみました。ライティングの問題も有りますが、45mmとではリッチ感がかなり違うと思いませんか。45mmと85mm、どちらを使うかはケースバイケースであり、写真家の好みによるところもあると思います。私は個人的には、45mmの迫力が好きなんです。

より自分のイメージに近づくためには、今のレンズの選択のように、まず良い道具を持つこと。そしてその道具の特性をきちん理解しておくことが重要ですね。

道具選びは大切です。それもこの仕事の基本と言えるでしょう。被写体と対峙した時に、写真家はみな自分なりの完成イメージを持つと思います。でもそれを再現してくれる道具が無ければ、あるいはその道具がどのような画を提供してくれるかわからなければ、本当に納得のいく作品を作るのは困難ですから。

ピントの範囲やパースのゆがみなども、細かくコントロール。

次は85mmでアンティーク時計の撮影ですね。

ティルトとレボルビングを使っての撮影となります。またマクロ機能による描画力がはっきりとわかるケースですね。

やはりライティングは慎重に行われていますね。

どんなにいいカメラやレンズを使っても、被写体の良さを引き出すためにライティングはしっかりと行います。もちろん後処理で色味を補正する事も出来ますが、撮影した段階で写真家自身やクライアントのイメージに合う写真が撮れれば、それにこした事は有りません。私はレタッチの専門家では有りませんので的確な補正をするために時間がかかるかもしれませんし、レタッチを他の人にお願いすると言う事は私自身のイメージが十分に反映されない事も有る訳ですから。

ティルト機能を使っている状態。
PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8D ティルト有り 1/125秒 F17

文字盤、かなりしっかりと描写されていますね。

手前から奥まで、きっちりとピントが合っています。拡大率を100%にしても、非常にシャープです。通常のマクロレンズでは、このような描写は難しいでしょう。このような商品撮影できっちりピントが合った写真が撮れないときなどは、時として手前・中央・奥でそれぞれピントの合った写真を撮影し後から合成、といった作業も必要になります。もっとも時計のようなものになると、プロのレタッチャーでなければとても合成など行えませんが…。もちろんこのレンズを使えば、そのような心配は必要有りません。
また別のパターンとして、逆ティルトで撮影もしてみました。ごく一部だけピントが合い、前後がぼけていますよね。あえてこのような表現をする事も可能です。

PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8D ティルト有り
1/125秒 F8.5
PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8D ティルト無し
1/125秒 F8.5
PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8D 逆ティルト
1/125秒 F8

左:ティルト有り  右:ティルト無し

そして24mmのレンズによる、室内撮影ですね。

三脚でカメラを固定して徐々に回転させながら撮影し、パノラマ写真を作ってみました。
また比較をしやすいように、シフト機能を使ったものとそうでないものを撮ってみました。シフト機能を使った写真と使わない写真とでは、パースのつき方にかなり差が有りますよね。パースについては後から修正を行う事も出来ますし、そのような作業をしている方も多いと思います。しかし撮影時に出来るだけ後処理などをしないように撮るのが基本。後から直すにしても、修正しづらいゆがみなども有りますから。最初からゆがみが無ければ、合成もスムーズに進みますよね。

撮影風景。

これまで室内の撮影は、どのようなカメラやレンズで撮影されていましたか?

私に限らず、4×5で撮影している方が多かったのではないのでしょうか?でも35mmのデジタルならばスムーズに仕事が進みますよね。先日も知り合いに頼まれ、D3とこのレンズを使いレストラン店内を撮影しました。4×5ではそのように気軽に撮影することはできませんよね。

シフト機能を使っている状態。

作例:PC-E NIKKOR 24mm F3.5D EDで撮影した写真で作成したパノラマ写真(シフト有り/無し)

  • 撮影場所:ニコンプラザ銀座 ショールーム2F
PC-E NIKKOR 24mm F3.5D ED シフト無し 1/2秒 F11
PC-E NIKKOR 24mm F3.5D ED シフト有り 1/2秒 F11

左:シフト有り  右:シフト無し

左:シフト有り  右:シフト無し

左:シフト有り  右:シフト無し

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