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ニッコールクラブ会員展

「鉄道のある情景」村上坂一

撮影者プロフィール

1958年10月大阪生まれ。日本写真専門学校卒。新聞社写真部を経てフリーとなる。1982年グループ写真集『蒸気に魅せられた男達・煙の宴』刊。1990年から2000年にはJR時刻表の表紙、学習研究社(現学研HD)『さらば急行列車』にも携わる。ニッコール会報誌及び鉄道雑誌、各写真雑誌コンテストに入賞多数。

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インタビュー

鉄道を撮り始めたきっかけはなんですか?

私が中学生だった昭和46年ごろ、蒸気機関車ブームがありました。当初は鉄道を写生していたのですが、カメラを購入したのをきっかけに鉄道写真を撮るようになりました。
特に思い入れがあるのは、ちょうど自宅の近くを走っていた関西本線です。昭和48年10月の蒸気機関車廃止までずっと撮り続けていました。

写真展の構成を教えてください。

今回は合計35点の作品を、モノクロ5点、カラー30点で展示します。蒸気機関車から新幹線まで年代も車種もさまざまです。また、内容は鉄道そのものの編成を写したもの、鉄道と風景を組み合わせたもの、鉄道に関わる人のスナップの大きく3つに分かれています。バラエティに富んだ演出になるよう心がけました。

鉄道とほかの被写体を組み合わせる際に、村上さんならではのポイントはありますか?

鉄道が人びとにとって、生活の一部であることを強調するようにしています。飛行機など他の乗り物に比べ、鉄道はより身近で利用する回数も多いと思うからです。
また、現在ひと月に2~3回のペースで全国各地の鉄道を撮りに行っていますが、走る土地によって特色があるのも鉄道の大きな魅力です。気候や環境に合わせた整備がされており、変わらない鉄道とその周りで変化する四季を感じる楽しみもあります。

顧問講評 三好 和義

鉄道写真の魅力を存分に味わえる作品です。村上さんの鉄道に対する「愛」がダイレクトに伝わってきて感動します。例えば黄色い新幹線のワンカットを見ても村上さんの手応えが伝わってきて胸がアツくなります。僕も中学生の頃に北海道まで蒸気機関車を撮りに行ったことがありましたが、鉄道写真を撮る側も見る側も楽しめる写真展だと感じます。日本の四季の美しさ、人びとの生活との関わりなど鉄道を取り巻くものの入れ方もベストです。