Nikon Imaging
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新宿ニコンサロン 2015年11月

ベンジー 写真展

写真
島へ ~魂のデブリ~
10/20 (火) ~11/2 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

「デブリ」とは「火山泥流などの堆積物」という意味である。

2013年11月20日、小笠原諸島の西之島近海に火山噴火による新しい陸地が誕生した。いまだ噴火は収まらず、新しい島は西之島を大きく飲み込むように成長している。この出来事は日々の生活の中でつい忘れてしまいがちだが、我々が「地震と火山の国」日本に住んでいるのだと再認識をすることになった。
伊豆諸島の三宅島もまた約20年周期に噴火すると言われている火山島だ。最近では2000年に噴火し、島民は火山ガスの影響で4年半もの避難生活を強いられた。そして今年2月、ようやく帰島10周年を迎えることができた。

作者がはじめて島を訪れたのは1987年。83年の噴火で溶岩流に飲み込まれた阿古地区の非日常的な光景と自然の再生に興味を持ち、90年までインスタントフィルムによるコラージュ作品「滅びと再生」を制作している。

2008年にたまたま見かけたテレビの旅番組、偶然にもそこにはあの懐かしい三宅島の風景があった。翌年、三宅島の雑種犬「ロック」のブログに引き寄せられるように再び島へ。
そして、情報収集のために島民たちのブログを見ているうちに彼らの写真の面白さに気が付き、作者は「「三宅島」島民4人と1ぴき」写真展を企画・プロデュースすることになった。
すると、彼らと話し合ううちに「どうして20年周期に噴火する島へ帰りたくなるのだろう?」という理解し難い思いが募ってきた。つまり20年前の自分では気にもしなかったことが不思議と気になりだしたのだ。そして作者は何度も訪問するうちに「もしかしたら三宅島それ自体が島民たちの魂を呼び寄せているのではないか? これは三宅島のすべてのものに宿るという神様の仕業に違いない」と思えてきたのだ。帰島への想い、それは「原風景」というよりは古きよき時代の信仰の名残のようなものに近いのかもしれない。三宅島は古代から「噴火と再生」を繰り返している。彼らはその大自然の中でその一部として生かされているのだ。

そして、いろいろあり、作者は6番目の島民「ベンジー」として20年ぶりにまたゼロから写真を始めることになった。

「デブリ」、それは魂の記憶の歴史。

インスタントフィルムによるコラージュなど、モノクロ・カラー約100点。

作者のプロフィール

ベンジー
1964年岐阜県生まれ。東京綜合写真専門学校研究科卒業。88年~91年に写真展「HEART ISLAND」、「miyake」を開催し、写真集「miyake」を発表。
2011年に写真活動を再開し、同年「「三宅島」島民4人と1ぴき」(コニカミノルタプラザ)を企画・プロデュース。写真展に13年「「土に還る」~はじまりの島へ~」(コニカミノルタプラザ)がある。

juna21 仲田 絵美写真展

写真
よすが
11/3 (火) ~11/9 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

17年前、作者の母が死んだ。

作者の家ではこれまでの間、母の遺品を保管していた。
しかし去年の父親の定年を機に、これらを処分することになり、作者は母の遺品撮影を始めた。
作者が撮った遺品写真。
母の遺品を身に纏った自分自身を撮影した写真。
また、その姿を父に撮影してもらった写真など。

これらの写真から見えてきたもの。
それが身や心のよりどころ、すなわち「よすが」であった。
カラー20点。

作者のプロフィール

仲田 絵美(ナカタ エミ)
1988年茨城県生まれ。2011年写真ワークショップ松本美枝子の「キワマリ荘の写真部」を修了したのち、作品の発表を始める。茨城県水戸市を拠点に活動中。
受賞歴に、第6回写真「1_WALL」審査員奨励賞(選・小林紀晴/姫野希美)、第7回写真「1_WALL」グランプリがある。

下平 竜矢写真展

写真
星霜連関
11/10 (火) ~11/23 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

10年ほど前、作者が青森県八戸市に住んでいたある日、古い神社で獅子舞を見た瞬間、揺らぎのようなものを感じた。その名付けることのできない未知なる感覚は、五感によって感じるのとは違うものを残して遠ざかっていった。
それ以来、作者はその未知なる感覚の正体とは何かを探している。人類の最初に生まれた人々は風景や土地、石や木や水などさまざまなものの表層に現れる可視と不可視の境に何を見て、何を感じていたのだろうか。その感覚は、訳も分からずに感じた未知なる感覚とは何か違う種類のものだったのだろうか。
その後、作者は関東に戻り、さらにその数年後、三重県伊勢市に移り住み撮影を続けてきた。移動する中でさまざまな土地や風景に立つことで喚起される直観は、天と地を繋ぐコスモロジーが作者の肉体を媒介にして合一していると思うには十分なものだった。土地の持つ地場や地霊とも呼ばれる、肉眼では見ることのできないものから与えられる一種啓示のようなものは、自然への共感とともに畏れと信仰のようなものを感じさせた。その感覚は作者が獅子舞を見た時に感じた未知なる感覚とも近いところで重なり、そこで生じた揺れがシャッターを押させる契機となっているように思えて仕方なかった。
作者はその未知なる感覚を、印画の上に現すことができたら、これ以上の喜びはないと思っている。モノクロ約40点。

作者のプロフィール

下平 竜矢(シモヒラ タツヤ)
1980年神奈川県生まれ。2003年東京ビジュアルアーツ卒業。03年~04年Gallery Niépceの運営に参加。08年から11年にTOTEM POLE PHOTO GALLERYの設立メンバーになる。
主な写真展(個展)に、03年「アリアドネ」、04年「孤独な鳥の太陽」(以上Gallery Niépce)、05年「幻を見た」(Luny Frog) 、08年「星霜連関」(コニカミノルタプラザ) 、09年「全景/ATLAS」(大蔵寺)、同年「遠景 あるいは、目に見えるものとして」、11年「スナップ08-11」(以上TOTEM POLE PHOTO GALLERY)、15年「星霜連関」(ZEN FOTO GALLERY)がある。
主なグループ展に、10年「祭り」(ZEN FOTO GALLERY)、12年「錐十字」(雅景錐)、13年「Landscape of Particle」(新潟絵屋)、同年「影像2013」(世田谷美術館 区民ギャラリー)がある。
写真集に『Family』『祭り』『ELEMENT』『風土 vol.1』『星霜連関』、連載に11年7月から12年6月「週刊読書人」(「彩祭流転(シリーズ「星霜連関」より)」がある。

juna21 五十嵐 翔平写真展

写真
アルペジオのゆりかご
11/24 (火) ~11/30 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

古くなったものは時間に淘汰され、いずれ消えてなくなってしまうだろう。人に皺が増えれば多くの街もまた老いてゆく。人にとって老いとは美化されることなく、常に若々しく新しい物を追い求めていくものなのだろう。
作者は新潟で生まれ、現在東京で生活をしている。多くの人がそうであるように、作者も日に日に更新されていく街にちょっとした期待を持ってやってきた。時代の流れにしがみつくのがやっとで、何が最先端なのか?何があたりまえなのか?などと考えている。もしかしたら生きているのではなく、生かされているのではないかとさえ思ってしまう。
2年ほど前に作者が実家に帰った際、田んぼの上にバイパスが作られ始めていた。こういう風景もなくなって東京のように現代の生活に合った街に作り変えられていくのかな。そんな想いを持って地方で撮影を始めた。その中で、老いにしか存在しない美しさがあるのではないか?という疑問が浮かぶ。
高齢化社会と言われる現在、そんな考えを抱きながら、彼らと、彼らの営みから溢れる生に作者は目を向ける。カラー約35点。

作者のプロフィール

五十嵐 翔平(イカラシ ショウヘイ)
1989年新潟県生まれ。2012年大東文化大学卒業。15年東京ビジュアルアーツ卒業。写真展(個展)に、15年「A TOWN FOR SLEEP」(TOTEM POLE PHOTO GALLERY)がある。

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