Nikon Imaging
Japan
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銀座ニコンサロン 2014年11月

野村 恵子写真展

写真
赤い水
10/22 (水) ~11/4 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

2006年に発表した「Bloody Moon」、2009年の「Red Water」、2012年の「Soul Blue」と続いた一連の作品の流れの中で、この2年間に撮りおろした新作を中軸とした、集大成的な作品を展示する。
水は天地を廻り、自然の中で、永遠のサイクルを持っている。この身体という器に湛えられた「赤い水」。この器が壊れて消えたとき、その水は、魂は、やはり空に、地に帰っていくのか?
そんなことを常に考えながら、作者は日々を生きて、撮っている。
被写体の女性は、長年にわたって撮り続けている女性達である。彼女たちは写真となり、イコンとしてこの作品の中で存在している。
イメージは街を、天地を、時空を自由に翔ける。それが暫しの永遠となることを願っている。カラー50点。

作者のプロフィール

野村 恵子(ノムラ ケイコ)
兵庫県神戸市生まれ。大阪ビジュアルアーツ専門学校卒業。卒業後渡米。ロサンゼルス、サンタフェにて写真を学ぶ。99年に沖縄をテーマにした写真集『DEEP SOUTH』をリトルモアより発表。同年、同名の写真展を渋谷パルコギャラリーにて開催。人物や風景から滲み出す濃密で切ない空気感、その独特の色彩感覚から力強く紡ぎ出された作品が高く評価された。97年「コニカプラザ新しい写真家登場」年間グランプリ、99年日本写真協会新人賞、2000年東川賞新人作家賞を受賞。12年新作写真集『Soul Blue 此岸の日々』を赤々舎より発売。その他既刊の写真集に『In-between』(Europe Today/05年刊)、『Bloody Moon』(冬青社/06年刊)、『Red Water』(Artbeat Publishers/09年刊)などがある。個展、グループ展多数開催。現在東京都在住。

中井 菜央写真展

写真
未明
11/5 (水) ~11/18 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

祖母が遺した日記帳。
そこにはこう記されていた。
「生きていても意味のないものに私はなっていく」
晩年、アルツハイマーを患った祖母は、自分の中から抜け落ちて行く記憶の断片をひろいあつめるように日常を記録していた。

記憶をなくしていく祖母との時間の共有。
それは想像以上に喪失感を伴うものだったが、人の記憶を記録する写真の重要性について、再び考える時間を与えてくれた。
この作品は祖母が残した言葉がきっかけとなりはじまった。
祖母のように、人は生きて行く中で避けることのできない現実と直面し、戸惑う。それでも生に向き合い、未来に期待を抱き、光と闇の間を漂い続けるものなのだ。
限られた人生の時間の中で人々が発している、わずかな光と丁寧に向き合いたい。
人が確かにこの世に生き、何かを模索したのだという証を私は撮りたいのだ。  (中井 菜央)

作者のプロフィール

中井 菜央(ナカイ ナオ)
1978年滋賀県生まれ。2005年日本写真芸術専門学校卒業。08年第30回写真「ひとつぼ展」入選。第4回名取洋之助写真賞奨励賞受賞。10年第2回写真「1_WALL」入選。
写真展に、08年第30回「ひとつぼ展」(ガーディアンガーデン)、09年第4回名取洋之助写真賞受賞作品展(富士フォトサロン/東京・大阪)、10年第2回写真「1_WALL」展(ガーディアンガーデン)などがある。
HP http://www.nakainao.jp/

小林 紀晴写真展

写真
ring wandering 悲しき迷走
11/19 (水) ~12/2 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者が生まれ育った八ヶ岳の裾野は冬の寒さが厳しい。その季節、あたかもすべての生命が凍てついたしまったかのように死を強く連想させる。夏のあいだ迷走しながら生長した植物は、冬にその痕跡をあらわにする。
一方、古く縄文の時代から人々はこの地で野生動物を追ってきた。追われる動物たちもまた迷走する。枯れた草木は罠のように立ちはだかる。やがて捕らえられ、大地に滴る動物の血は体温とひきかえに湯気をあげる。そのさまは生の象徴のようにも、生と死の交換のようにも映る。
人もまた冬枯れのなか、植物と動物のあいだで迷走する。
3つの回帰の輪は冬にだけ触れあい、重なる。より死と生があらわになる。それらは悲しくも美しい。

【リングワンダリング】(英:ring wandering)
人が山中などで方向感覚を失い、無意識の内に円を描くように同一地点を彷徨い歩くこと。

作者のプロフィール

小林 紀晴(コバヤシ キセイ)
1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真科卒業。アジアを旅し作品を制作する。2000~2002年渡米。「DAYS ASIA」で日本写真協会新人賞受賞。写真展「遠くから来た舟」で第22回林忠彦賞受賞。現在東京工芸大学芸術学部写真学科教授。
写真集、著書に『ASIAN JAPANESE』『homeland』『days new york』『はなはねに』『昨日みたバスに乗って』『写真と生活』『メモワール』『kemonomichi』『美女の一瞬』など多数。

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