Nikon Imaging
Japan
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ニコンサロン bis 大阪 2011年5月

juna21 宮高 奈美

写真
Wonder Drug
4/28 (木) ~5/4 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

時代とともに過剰化していくファッションモードや身体行為。作者はそれらを遊戯化することで、普段の日常感覚を変容させ、困惑の世界へと導こうと試みている。
テーマは、「現在の我々にとって衣装モードとは何か?」ということへの問い掛けをきっかけに、現在という時代の特性を考えようとするものである。
言うまでもないことだが、古くから衣装と人の生活は切り離せない関係にあった。はじめは肉体の保護として、やがて社会の制度として機能してきたと言える。身分制度、職業、性別、年齢など社会的立場の違いを表すものとしての要素が大きく占めるようになってきた衣装だが、今や衣装モードは個性を外に発信する個人的な自己表現の割合が大きくなってきている。そしてこの現象は、この過剰な消費時代にあって、ますます過激になってゆくように見受けられる。
作者は、特殊な衣装と遊戯化したポーズのモデル撮影をすることで、この現代の状況を表現しようとしている。カラー33点。

作者のプロフィール

1987年広島県呉市生まれ。2010年大阪芸術大学写真学科卒業。同年大阪芸術大学写真学科卒業制作にて学長賞、第35回JPS展ヤングアイ奨励賞を受賞。
写真展に、07年第11回大阪芸術大学写真学科秀作展(キャノンギャラリー)、08年第6回大阪芸術大学+カリフォルニア美術大学写真+版画交流展、第12回大阪芸術大学写真学科秀作展(キャノンギャラリー)、第24回日韓三大学デザイン・美術交流展、09年第21回日中交流作品展、10年大阪芸術大学写真学科2009年度卒業制作選抜展、卒業制作2009造形系学科優秀作品展(アートコートギャラリー)、宮髙奈美写真展初個展(New Osaka Hotel心斎橋)などがある。

juna21 添田 康平

写真
Not yet refugees
5/5 (木) ~5/11 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

タボサンは唐辛子の瓶を丸ごと口の中に入れる。それを見る度に僕は大きく笑う。
タボサンは汗をかき、涙を浮かべる。きっと、タボサンにとってもそれは大変な事なのだろう。ただ、僕を楽しませてくれているのかもしれない。
ある日、タボサンと連絡が取れなくなった。僕はタボサンの立場を知っているから不安になった。
僕とタボサンがあったのは二年前。ミャンマー人の友達のゾウが紹介してくれた。タボサンさん。ゾウはそう言って少し笑った。
タボサンは難民だ。正確には難民の申請中だ。でも、僕とタボサンの間柄にはあまり重要なことではない。ただ一緒にいたいだけなのだ。
タボサンは僕と会う少し前まで入管の収容所に8ヶ月収容されていた。僕達はその時出来た友達の所を訪ねに行く。神奈川や山梨、栃木に群馬。皆、仮放免という一時的な保釈状況にいる。何年も申請し続ける者も少なくない。そして、いつまた収容されるかわからない。
ガラスに仕切られた部屋にタボサンが来る。
「スリランカの家族に電話してる?」と聞くと、「してる」と答えた。「でも、収容所に入ったことは秘密にしてて普段と変わらない」と、答えた。タボサンは母親が心配するからから、と嘘をついた。
タボサンが写っている写真を毎回差し入れた。タボサンはゆっくり写真を見て、ニコニコしている。「ありがとう」タボサンは僕に言う。
その内、家に入管から手紙が届くようになった。封筒の中には手紙の他に絵も添えられている。ヘンテコな絵だけど、毎回僕を楽しませてくれる。
モノクロ作品。

作者のプロフィール

1984年東京生まれ。08年日本写真芸術専門学校夜間部卒業。鈴木邦弘氏に師事。09年桑原健太と桑田企画を設立。同年桑田企画Magazineを創刊。
写真展に、09年「seifu show 2009」(清風荘)、10年「seifu show 2010」(武蔵野公会堂ホール)などがある。

鈴木 弘之

写真
A MOMENT
5/12 (木) ~5/18 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

「写真を撮るならいまだよ」
といわんばかりに、不安定な橋げたが初台の高速道路の頭上に現れた。一刻も早く通り抜けたいほど、形体としては怖いものだった。
何回か通過するたびに「いつ開通するんだろう」と興味がわいた。工事による高速道路夜間一時通行止めのお知らせを見て、すごい事が起きるんだなと、そして記録に残したいと作者は思った。
最初の撮り始めは、偶然にもワールドカップドイツ大会の決勝時刻の深夜だった。驚いたのは、長さが50メートルはあるだろう橋梁を載せた専用車両を、若い技師がリモコンで現場の交差点まで運んでいる。その夜はあいにく雨だったが、そこで見せられた光景は驚きの連続だった。
それから日々変貌してゆく現場に魅せられて、完成すれば機能を優先する高速道路ではあるが、建築の途中の「未完の美」というか、「過程のエネルギー」に、作者はシャッターを押すことになった。モノクロ約15点。

作者のプロフィール

2006年より写真家として本格的に始動。東京駅復元工事、東京中央郵便局、上海環球金融中心、ドバイメトロ、キューバプラネタリウム、東京国際空港D滑走路、東京ゲートブリッジ、首都高速道路(新宿、渋谷、品川線)などの工事現場を A MOMENT を基幹コンセプトに撮影。
主な写真展に、「東京国際空港」「コダックフォトサロンギャラリー」、08年「ワシントンケネディセンター」、09年「キューバUNEAC」、10年東京画廊、BTAP北京などで開催。
写真集に、1996年キューバでのショウの過程を記録した「夏の夜の夢の記憶」、10年首都高速道路建設現場写真「A MOMENT」「日本橋室町野村ビル建設現場写真集」などがある。

松本 行弘

写真
去来の街
5/19 (木) ~5/25 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

「街」(ストリート)には、人々が行き交っていてこそ似つかわしい。そこで目に触れる光景には、親しみや懐かしさを感じる。
便利さと引き替えに失った文化に対する心残りが懐古感につながると聞いたことがある。いつの世でも古いものと新しいものが共存し、我々はその間を去来しながら次第に新しいものに慣れ親しみ、更なる新しいものを受け入れてきた。しかし現代は、毎日新しいものの洪水の中で暮らしていて、懐古感に浸っている暇も無い有様で、殺伐としたニュースが溢れている。そのような中で街で見かける日常風景には安らぎを感じ、ホッとさせられるものがある。
作者は、つかの間の安堵感を覚えながら、人々の暮らしを感じさせる街を撮り歩くのが好きだ。
カラー40点。

作者のプロフィール

1935年兵庫県尼崎市生まれ。94年中村吉之介写真塾に入る。99年写塾AIMに入塾。2002年から約2年間、吉田功写塾教室に入る。

デジスコ倶楽部

写真
第8回デジスコ写真展
5/26 (木) ~6/1 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

フィールドスコープとコンパクトデジタルカメラを繋ぎ合わせた通称「デジスコ」は、機材総重量2.5~7㎏と、女性でも簡単に持ち運びできるコンパクトな機材で、フルスケールのデジタル一眼レフ撮影機材を上回る、鮮明で色鮮やかなのが特徴である。
本展では、焦点距離1000~6000㎜での超望遠で撮影された全国のデジスコ倶楽部会員の作品から厳選された野鳥や小動物・昆虫・植物などのネイチャー系のカラー写真70点を展示する。
作品は、今回は1000~1400万画素クラスのデジタルカメラでの作品も多く、A4・A3サイズでの作品を展示する。

団体のプロフィール

<デジスコ倶楽部>
超望遠撮影法「デジスコ」を趣味とする愛好家約1,200名が集まって運営している写真や撮影法をテーマにしたグループ。野鳥や昆虫、植物を被写体とし、趣味を通しての人的交流を目的としている。イベント運営は、入門者の指導・情報の交流・撮影マナーの啓蒙・写真コンテスト・写真展・デジスコ講習会・デジスコ体験会・会報の配信などを会員のボランティア活動で進めている。

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