Nikon Imaging
Japan
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銀座ニコンサロン 2010年10月

照井 四郎

写真
紀州人
9/29 (水) ~10/12 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休

写真展内容

紀州・紀の国は歴史に彩られたいにしえのロマンが息づく山と海の国である。2004年7月、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録され、にわかに脚光を浴びるようになった。
雪国育ちの作者が、冷たい雪の降らない南国に憧れ、「新紀州人」となって早40年という歳月が流れ過ぎた。
作者は、本格的に高野の「お山」と、3,600峰という大小さまざまな山が連なる熊野の森を駆けめぐって20年が経つが、野趣にあふれ、深遠な大自然の懐にもぐり込み、神秘的な光景に出合うと、心が震えるという。しかし、何よりも強く心を揺さぶられ、癒されるのは情が厚く、あけっぴろげな地の人々の暮らしにふれた時である。
一期一会に胸を膨らませ、まるで蟻のごとく巡った車の走行距離は40万キロを越えた。作者自身、改めてその道のりに驚いているが、作者にとってふるさと回帰ともいえる「お山と熊野」への行脚は終わりそうにない。
本展では、1993年より撮りためたものを展示する。モノクロ約50点。

作者のプロフィール

照井 四郎(テルイ シロウ)
1948年秋田県横手市生まれ。フォトスタジオを経営するかたわら、作家活動を続ける。86年閉山した日本最古の石炭の島「高島炭坑」に10数年通い、ヤマの運命をカメラで追い続けた。その後、紀州に流れる川の自然と人々の暮らしに目をむける。95年1月17日早朝、突然「神戸」を襲った大地震を発生翌日から現地で野宿し記録。現在熊野の森とモンゴルの草原をライフワークとして活動している。日本写真家協会会員。二科会会員。
写真展に、87年「ヤマが消えた」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン・和歌山・横浜)、92年「紀の国の川」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン・神戸)、95年「阪神大震災―お兄ちゃんは死んだ」(キヤノンサロン/銀座・大阪・福岡・札幌・名古屋)などがあり、著書に88年「地底の炎は消えた」(日本写真企画)、92年「紀の国の川」(IPC)、95年「阪神大震災―瞬間証言」(朝日新聞社)、98年「神棲む森―熊野」(アガサス)などがある。
また、2004~10年、NHKテレビ(和歌山)「ネイチャークラブ」「ハートプラザ」「ウェーブ写真館」のコメンテーターを務め、08年「太陽と草原と―モンゴル訪問10年」を朝日新聞和歌山版に1年間(42回)連載している。

prem danai

写真
Fear is a Mistake
10/13 (水) ~10/26 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者を恐ろしさに震えさせようとするものは、誰もいないまっ暗な夜や幽霊ではなく、また作者に向けて理由なく噴き出す怒りでもなかった。
いつも作者は、自分も知らないところで逃げるようにしたり、自分がとても小さくなって後退りするようにするものは、目に見える外部からではなく、目を閉じるとようやく感じられるものであった。
この巨大な恐れの存在は、まさに作者自身の中にあった。作者はこの存在を認識する前に逃げている自分を見た。
作品は作者の生の一部であり、毎瞬間の呼吸の中に存在する作者の運命の現れである。モノクロ・カラー。

作者のプロフィール

prem danai(プレム ダナイ)
1972年韓国ソウル生まれ。2003~05年プーナ(インド)に滞在し05年以降福岡(日本)在住。09年九州産業大学芸術学部写真学科卒業。現在同大学芸術研究科写真専攻在籍。アジアフォトグラファーズギャラリーのメンバー。
写真展に、08年「shall i dance?」、09年「Valley of Winds」、10年「Fear is a Mistake」(以上アジアフォトグラファーズギャラリー/福岡)―以上個展、07年「プレリュード筑豊」(アジアフォトグラファーズギャラリー/福岡)、08年「i tell the truth 思考する眼」(福岡市美術館)、「i tell the truth 消滅する技法」(アジア美術館/福岡)、09年「when the time comes…」(Art Festival ARTMENT 2009/福岡)、10年「i tell the truth 九州産業大学開学50周年記念芸術学部研究室作品展」(アジア美術館/福岡)、「Fear is a Mistake II 手と眼のディスクール」(ギャラリ・アトリエ/福岡)―以上グループ展、などがある。

有野 永霧

写真
日本人景 三角地
10/27 (水) ~11/9 (火)
【10/27(水)-31(日)】10:00~19:00
【11/1(月)-9(火)】 10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

「日本人景」は、日本人が作り出した風景を見つめることにより、日本民族のものの見方・考え方をはじめ、美意識や感性など、日本人がもつ特性を探ろうとするものである。
“三角地”は、その国の国土や民族の特徴をよく表している。Y字路に挟まれた三角地は特殊な空間であり、四角地と比較すると利用法ははるかにむつかしい。さまざまな難条件をクリアするためにより英知を結集しなければならない。その思考過程で国民性の重積がなされて、日本の風景が形成されていく。利用の結果として生まれた三角地の姿から、日本人の特質を探ろうという作品である。カラー40点。

作者のプロフィール

有野 永霧(アリノ エイム)
1941年兵庫県生まれ。大阪学芸大学(現大阪教育大学)卒業。81年タイムライフ写真年鑑新人賞、85年尼崎市民芸術奨励賞、94年第19回伊奈信男賞、02年尼崎市民芸術賞を受賞。
ニコンサロンでの個展に、78年「there WAS … ヨーロッパにて」、80年「虚実空間・都市 日本編」、83年「虚実空間・都市 ロンドン編」、「虚実空間・都市 ニューヨーク編」、89年「空蝉の都市 日本編」、94年「空蝉の都市 ヨーロッパ編」、96年「空蝉の都市 アメリカ編」、97年「無名のアースワーク シーサイド編」、99年「無名のアースワーク 国道筋編」、2003年「虚実空間・日本人景」、06年「無名のアースワーク 地中海編」、07年「無名のアースワーク アメリカ編」、09年「日本人景 温泉川」などがあり、他にアメリカ、イギリス、オランダ、ドイツ、中国、韓国などでの海外展がある。
写真集に『虚実空間・都市』『都市からのメッセージ』『都市』『虚実空間・空蝉の都市』『虚実空間・空蝉の風景』などがある。

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