Nikon Imaging
Japan
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新宿ニコンサロン

2009年12月

小野 隆行展
村松 佳優展



juna21

12/3 (木)~12/9 (水)
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
会期中無休






青の肖像

<小野 隆行展>
生きるということは鮮明な喜びではなく、どこかぼんやりとした曖昧なものになってはいないだろうか。その日生きるために飯をあさり、寝床を探すこと。そんな生き方の中にこそ生きることの本当の喜びがあるのではないかと作者は感じ、強く惹かれる。
作者は、今の時代や社会が伝えるものではなく、作者自身の足で歩き、出会い、作者自身の目で見た彼らを写したいと思った。それが作者にとっては彼らと対峙することであり、自分と向き合うためにも大切なことであった。
生きていることはすばらしく、自由とその簡素な生き方は美しい。作者は、彼らから目をそらすことができなかった。彼らと対峙する瞬間、彼らの瞳に映る自分と向き合うとき、自分の存在を、生きていることを実感することができるからだ。
カラー。



<作者のプロフィール>
小野 隆行(オノ タカユキ)
1986年神奈川県生まれ。現在日本大学芸術学部写真学科に在学中。





葉陰の肖像

<村松 佳優展>
自然の豊かな環境の中で育った作者は、小さい頃から昆虫が大好きだった。彼らは長い年月をすさまじいスピードで進化してきた。その進化の中で作られた形はまるで無表情なもののはずだが、じっと見ていると彼らの感情が見えてくるような気がするという。
作者が社会人となって大阪に出てきてからも、意識して周りを見てみれば、都会の中でたくましく生きる昆虫達にたくさん出会えた。意識して周りを見なければ、その身近な存在の昆虫も葉陰にでも隠れられてしまったら、なかなか見かけることはない。
ちょっと葉陰をのぞいてみると見えてくる昆虫の世界。そんな昆虫のポートレート作品を展示する。カラー。



<作者のプロフィール>
村松 佳優(ムラマツ ヨシヒロ)
1983年生まれ。2006年奈良芸術短期大学専攻科修了。第33回(2004年度)日本広告写真家協会公募展入選。第53回(2005年度)二科会写真部展入賞。日本カメラフォトコンテスト・カラープリントの部2006年度年度賞1位。第4回(2007年度)マクロレンズフォトコンテスト入賞。第34回(2009年度)JPS展入賞。他入選・入賞多数。

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平松 佑介展





愉悦の園で

12/10 (木)~12/16 (水)
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
遠くに聞こえる鳥のさえずり、繰り返されるアナウンステープ、温室の中は奇妙な静けさが満ち満ちて、湿度の高い甘い香りは愉悦の園へと誘う。
2000年から2007年、作者は近畿一円――京都、大阪、神戸、和歌山や、名古屋の植物園に、撮影のためたびたび通った。どこの植物園も独特の雰囲気を持っていて、何度行っても飽きることはない。作者は、特に冬の温室の雰囲気が好きで、楽しかったことを覚えているという。
植物たちの呼吸で曇ったガラス越しに差し込む光はやわらかく、露を帯びた葉の一枚一枚がとても奇麗に光る。そこでは理想的な光と温度が保たれ、本来出会うことがない植物たちが葉を茂らせ、花を咲かせ、その生命を謳歌させている。自然を模して造られた空間に、人為を超えた生命の営みが当然のように繰り返されるのである。
平日に撮影に行くと、人も少なく、ひっそりとした園内はまるで自分だけの庭園のようで、作者にとって特別な空間であった。
この作品は、いつでも取り出して眺められるように集め拾った作者だけの温室の記録である。モノクロ。



<作者のプロフィール>
平松 佑介(ヒラマツ ユウスケ)
1978年三重県安濃町(現津市)生まれ。97年私立高田高等学校卒業。2001年大阪芸術大学写真学科卒業。03年同研究課程修了。06年同大学同科研究室勤務。現在に至る。01年大阪芸術大学卒業制作写真学科賞。02年清里フォトアートミュージアム2002年度ヤングポートフォリオ作品収蔵。03年同2003年度ヤングポートフォリオ作品収蔵。08年Epson Color Imaging Contest 2008特選。
写真展に、2000年Mio写真奨励賞入賞作家展(Mio展示ギャラリー/大阪)、01年グループ展「ナニハナ」(BlueNile/大阪)、02年「2001年度ヤングポートフォリオ」展(清里フォトアートミュージアム)、グループ展「East Meets West」(目黒区区民美術館)、大阪写真月間2002(ブックセラーアムズ/大阪)、03年グループ展「ナニハナ青」(NADAR大阪)、「2002年度ヤングポートフォリオ」展(K*Mopa山梨)、グループ展「ナニハナvsポラロイド モノクロ編」、同「ナニハナvsポラロイド カラー編」(以上NADAR大阪)、08年Color Imaging Contest 2009受賞作品展(青山スパイラル/東京)、09年「松風」(オリンパスオープンフォトスペース/大阪)などがある。

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管 洋志展





風になった子どもたち -AFAN WOODLAND-

12/17 (木)~12/29 (火)
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
作者が盲学校に通う子どもたちと、最初に出会ったのは5年前だった。作者は視覚を閉ざされた子どもたちと接するのは初めての経験だったため、どのようなスタンスで、写真を撮ろうかと悩んだ。
しかし、「アファンの森」に到着し、森の空気を、お腹の底まで吸ったとたんに、不安は一気にとんでいってしまった。子どもたちも白杖から解放され、自由になった仔羊のように、ふかふかの大地に散り、なかには駆け出す子どもまでいて元気いっぱい。
作者は、子どもたちの、生き抜く逞しさの魅力に、ぐいぐい引き寄せられ、我を忘れて撮り始めた。
被写体になってくれた子どもたちは、延べで106人になる。何度も会っているうちに、子どもから少年へ、少女へと成長してゆく姿に、作者は素直に喜んだ。
柔らかい心と、思いやり、そして好奇心いっぱいに生きることが、いかに人生を開放してくれるかを・・・、子どもたちに学んだ。



<作者のプロフィール>
管 洋志(スガ ヒロシ)
1945年博多生まれ。67年日本大学芸術学部写真学科卒業。博多祇園山笠で育ち、“山笠のぼせ”の男達に囲まれ、人間のタテ社会を知る。大学時代、幇間、故 悠玄亭玉介師匠の運転手をしながら、芸伎界に働く幇間と芸者そして女将さんの人間模様をドキュメント。日本大学芸術学部写真学科の卒業制作として発表。69年から始まったアジアへの旅で、各地で出会ったアジア人の強い生活力と生き様に触れ、“人間写真”を撮ることを目指す。27歳のとき、終わることのない人間への興味から、“人間の生き様”を追及しようと、日本全国60ヵ所以上のストリップ劇場の楽屋を訪問し、ライトマンをやりながら、踊り子の舞台裏を撮り、「花のヴィーナス86人衆」を発表。アジアと日本の往復運動をしているうちに、共通するコスモロジーの存在に魅かれ、写真表現をもって、日本とアジアのカミ意識、自然感をベースに撮影、発表し続けている。また盲学校の生徒達が撮った写真集の出版などにも力を注いでいる。
受賞:77年、「走るワセダ」(週刊現代)において第8回講談社出版文化賞写真賞、84年、「戦火くすぶるアンコールワット」(ペントハウス)において第15回講談社出版文化賞写真賞、87年、「バリ・超夢幻界」(旺文社)において第6回土門拳賞、98年、「ミャンマー黄金」(東方出版)において第14回 東川賞国内作家賞。現在社団法人日本写真家協会常務理事。ニッコールクラブ顧問
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