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大阪ニコンサロン


広瀬 美紀展
[Requiem 東京大空襲]

8/14 (木)~8/27 (水)
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
8/16 (土)、8/17 (日) 休館



<写真展内容>
「東京大空襲の記憶は本当に忘れつつある」それが今の感想だ。3年前、テレビで東京大空襲の番組を偶然みた。2時間余りで10万人以上亡くなったと知って衝撃を受けた。わずか60年前の話だ。なんで私は知らないのだ。まるで無視されているも同然じゃないか。
亡くなった人を思って、10万人が仮埋葬されたという公園や寺院、空地を訪ね歩いた。そこにあったのは、あまりに平和な日常の光景だった。親子が遊ぶ公園、代替わりして仮埋葬を知らない寺院、空地には建物が立ち並ぶ。しばらくして東京大空襲の生きている犠牲者たちを撮らねばならない、と気付いた。多くは当時10代だった人で、今は70代。それより上の世代にも下の世代にもなかなか会えない。まさに空襲体験者の最後の世代である。
現在、人々は互いに共感しない、信頼されない、それが世の中なのか。なぜ日本は自殺者が年間3万人以上にものぼるのか。頭上に火の油が雨のように降ってきて、10万人が殺されて、それがここまで忘れ去られた国ならば、それが他人に対し無関心の今の時代に続くのか。ただ、私は人から無視されるのも嫌だし、無視したくない。

広瀬美紀



<作者のプロフィール>
広瀬 美紀(ヒロセ ミキ)
1977年東京に生まれ、神奈川県相模原で育つ。2000年工学院大学工学部応用化学科卒業。02年北里大学大学院医療系研究科医療人間科学群人間科学原論養老研究室修了。02~04年神奈川県公立中学校・高等学校で理科の講師。04年日本写真芸術専門学校II部入学。05年同校報道芸術科樋口ゼミ卒業。現在フリーで活動中。
樋口健二氏に師事。
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