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Japan
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銀座ニコンサロン


第27回土門 拳賞受賞作品展
土田 ヒロミ展
[土田ヒロミのニッポン]

4/30 (水)~5/13 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休





<写真展内容>
受賞対象となった作品は、東京都写真美術館で開催された写真展「土田ヒロミのニッポン」(2007年12月~2008年2月)である。内容は作者の作家活動の軌跡を一堂に紹介するもので、「日本人」「ヒロシマ」「セルフポートレイト」の3つのパートに大きく分けて構成されている。
パートIの「日本人」では、作者が長い時間をかけて追い続けたそれぞれのシリーズ、日本の土俗的な文化にテーマにした「俗神」(1968~74)、高度成長と都市化をテーマにした「砂を数える」(1975~89)、バブル経済に踊る「パーティー」(1980~90)、バブル崩壊後の「新・砂を数える」(1995~2004)、日本のまつりを記号化した「続・俗神」(1980~2004)で構成された。また、パートIIの「ヒロシマ」では、被爆体験記『原爆の子』の子供たちの消息をたどった「ヒロシマ1945~1979」をはじめとする「ヒロシマ・モニュメント」(1979~83)、「ヒロシマ・コレクション」(1982~94)のヒロシマ3部作を、そしてパートIIIの「セルフポートレイト」では、1986年から毎日撮り続けている「作者自身の顔」を、4分20秒にまとめた映像を展示した。
1960年代終わりから写真家として本格的な活動を始めた作者の視点はつねにユニークで、明確なコンセプトを持った作品は「自己表現」と「徹底的な記録」とを交錯させながら進化を遂げ、その時々の実験的ともいえるアプローチで表現されている。
今回の受賞作品展では、「土田ヒロミのニッポン」展パートIから「俗神」「砂を数える」「新・砂を数える」「続・俗神」を、そしてパートIIIの「セルフポートレイト」(映像)を展示する。

<受賞理由>
土田ヒロミ氏は、戦後の日本と日本人の有り様をいろいろな側面から見つめてきた。記録を基本にしながらもその独特な表現力によって撮影され、そして集積された作品は、写真界のみならず戦後日本の大きな収穫と評価された。




<作者のプロフィール>
土田 ヒロミ(ツチダ ヒロミ)
1939年福井県生まれ。福井大学時代に写真を撮りだす。63年卒業後、ポーラ化粧品入社。傍ら東京綜合写真専門学校に学ぶ。同校卒業後、時折カメラ雑誌などに作品を発表。71年本格的に写真作家を目指し、ポーラ化粧品を退社。フリーランサーとなる。その直後に「自閉空間」で第8回太陽賞受賞。68~75年、日本の土俗性へ視線を向け、76年『俗神』を出版。評価を得て、ニューヨーク近代美術館、ポンピドーセンター(パリ)などの海外での発表が続く。その後次第に都市へ関心が移り、群衆を対象に「砂を数える」(75年、83年個展)を、また75年から現在まで原爆に対峙して「ヒロシマ 1945~1979」(伊奈信男賞受賞)、「ヒロシマモニュメント」「ヒロシマコレクション」など、継続して発表している。95年頃より銀塩フィルムからスキャニングによるデジタルデータへ変容し、作品化が始まる。2005年からイスラエル取材開始。現在大阪芸術大学教授。
主な写真展に、99年「The Berlin Wall」、02年「新・砂を数える」「Fake Scape」など多数。
主な写真集に、76年『俗神』(オットーズブックス社)、85年『ヒロシマ』(佼成出版)、90年『Party』(I.C.P)、95年『砂を数える』(冬青社)、01年『The Berlin Wall』(メディア・ファクトリー)、04年『増補改訂 俗神』(冬青社)など多数。
主な作品コレクションは、東京都写真美術館(東京)、ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク)、ポンピドーセンター、パリ国立図書館、ヨーロッパ写真センター(以上パリ)、カナダ近代国立美術館(オタワ)など。
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