新宿ニコンサロン

高橋明洋展
[♭－broken (フラットブロークン)]
1/22 (火)～1/28 (月)
10：00～19：00（最終日は16：00まで）
会期中無休

＜写真展内容＞
展示する作品はすべて人々の日常的なフィールドで撮影されたものである。
人々はそこに住み、学校へ通ったり、会社へ通勤したり、買物をしたり、食事をしたり、寝て身体を休めたり、スポーツをしたり、趣味をしたり、そんな連続した日々の反復を繰り返している。作者はそんなどこにでもあるような、特別でないフィールドで撮影を行った。
作者は、特別でないところを、日々写真を撮りながらウロついていると、特別ではないところとは裏腹の違和感、あるいは不気味さを感じることがあるという。その非常に言葉にしにくい微妙な感覚を写真で表現しようと始めたのが本展の作品である。
タイトルの「♭-broken」は、本来は半音ズレたギターの奏法をさす言葉だが、（flatな）連続性を（broken）断ち切り、分断した目で見るという意味でつけたという。
作品は、1枚の写真について6～8枚の画像でできているが、それはデジタル一眼とシフトレンズを使って13枚に分けて画像を撮影し、その中の6～8枚の画像を繋ぎ合わせて1枚の作品にしたものである。
この方法は、当初はプリント解像度を保持するために始めたことだったが、ほんの数秒から数十秒の時間的ズレと、非常に微妙な消失点のズレを持った画像を繋ぎ合わせることで、解像度とそれらのズレが相まって、なんらかの表現効果をもたらしている。デジタルカラープリント88点。

＜作者のプロフィール＞
高橋明洋（タカハシアキヒロ）
1960年　岩手県生まれ。85年東京造形大学造形学部美術学科１類抽象コース卒業。86年グラフィックデザインの職に就く。以後2000年までフリーランスと就職を数度繰り返す。99年Webによる写真活動を宣言。2000年デザイン会社を退職し、日々写真を撮りながらの生活をスタートさせる。03年武蔵野美術大学デザイン情報学科非常勤講師となる。04年日本写真芸術専門学校講師となる。05年武蔵野美術大学映像学科、東海大学総合情報センター非常勤講師となる。
写真展に、2000年「路上のもの」(新宿ニコンサロン)、「CCD Collaboration」(Kagurazaka Underground)、02年「RIVERBED」、03年「On a Palm」(以上新宿ニコンサロン)、「造形・D-style」(東京造形大学node Gallery)、04年「Phos- 七つの変調」(ニコンマルチファンクションコーナー)など多数あり、随時Web上で写真の提示を行っている。
http://www.boz003.org