Nikon Imaging
Japan
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新宿ニコンサロン


石井 實写真展
[東京の山村 ―奥と峰の30年―]

11/15(火)~11/21(月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
東京というと、超高層ビルの林立する大都市、ネオン目映い繁華街などのイメージを思い浮かべるのではないだろうか。しかし、この東京は若者で賑わう海抜0メートルのお台場から、最高峰2018メートルの雲取山までと、地形や自然も多様で、当然、場所によって暮らしも異なる。
このたびの写真展では、都心から西へおよそ100キロメートル、山梨と埼玉の県境に接する「奥」と「峰」という海抜1000メートルに近い二つの小さな山の中の集落と、1892年(明治25年)に開校し2005年に閉校した「小河内小学校」を1974年からの30年にわたって撮影した作品を発表する。
この年月に村は、作者が想像した以上に大きく変化した。初めて訪れた頃の奥は、石ころだらけの急な傾斜地がきれいに耕され、こんにゃくやじゃがいもが育ち、桑も葉を大きく広げていた。しかし、現在は猿や鹿などの野生動物に作物を荒らされるため、畑の周囲には網が張り巡らされている。峰では毎年9月15日に獅子舞が行われる。笛や太鼓にささらを鳴らし、獅子が舞う。しかし、唄をうたう人が亡くなってしまい、今は録音テープに吹き込まれた唄を再生して、獅子舞が行われている。
今も作者の脳裏には、小河内小学校の緊張した新入生の顔、青空に浮かぶ入道雲、鮮やかに紅葉した山々、雪の積もった畑など、往時の村の姿が浮かんでくる。モノクロ90点。



<作者のプロフィール>
石井 實(イシイ ミノル)
1926年生まれ。47年東京第3師範学校卒業後、東京都公立小学校に勤務。86年都立赤坂高等学校退職。82年より立正大学文学部、東京都立大学理学部、専修大学商学部、國學院大學文学部、日本大学文理学部の非常勤講師を歴任。2002年日本文化大学助教授を辞職し、現在イシイフォトライブラリーを主宰。日本地理学会学会史編纂委員会委員や千葉県史編纂委員会委員などを務め、05年日本大学地理学会名誉会員となる。
著書に『地理写真』、『地と図』、『地理の風景 古代から現在まで』、『東京 写真集・都市の変貌の物語』など多数。
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