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大阪ニコンサロン


juna21
中村 要展 [Tokyo bay LINE]
土屋 育子展 [IMAGES OF TRUST]
石田 千帆展 [夢日記]
キム ソジョン展 [時空の片隅]

8/4(木)~8/9(火)
10:00~18:00
会期中無休





[Tokyo bay LINE]

<中村 要展>
作者はひたすら夜の海を撮っていたが、あるとき千葉の海から東京、神奈川を望む水平線上の光が妖しく不思議な一本の光のラインに見え、魅了された。その光のラインは、たたずむ海岸を変えるごとに、まったく違う顔を見せてくれる。空の色も、赤くもなれば青くもなり、見る側の感じ方もまったく別のものになる。そういう怪しい光を放ち続けるラインは、空と海を分ける境界線のようにも見える。
作者を魅了してやまない光のラインを、ほぼ同じ位置から撮り続け、どこまでも続く長い「光の境界線」として作品にした。カラー18点。




<作者のプロフィール>
中村 要(ナカムラ カナメ)
1984年生まれ。99年木更津市立中央高等学校入学、2002年同校卒業。02年日本写真芸術専門学校入学、05年同校卒業。




[IMAGES OF TRUST]

<土屋 育子展>
イギリス最北東部の州、ノーサンブランドは北海に面し、イングランドとスコットランドの国境の地。同州は広大な農地と自然を有し、かつて栄えた炭坑産業の面影を残す。そこに合計約50カ所点在する病院と村の診療所は、その土地で生活する人々にとって欠かせぬ存在である。
作者は、ノーサンブランドで医療を提供する側とされる側、そして彼らを取り巻く環境の写真を撮る機会を得た。出会い、葛藤、思い遣り、喜怒哀楽、そして別れ……医療現場だからこそ繰り広げられるこのむき出しの人間ドラマを、作者は、病院スタッフ、患者、その家族たちとの信頼を築くことで、傍観者ではない立場から撮影を試みている。モノクロ約35点。



<作者のプロフィール>
土屋 育子(ツチヤ イクコ)
1976年静岡県生まれ。98年東京工芸大学芸術学部映像学科卒業。2000年イギリス、ノッティンガムトレント大学芸術学部写真学科修士課程修了。01~03年イギリス、ノーサンブリア大学JO SPENCE奨学生。現在、ノーサンブリア大学芸術学部写真専攻博士課程在学中。




[夢日記]

<石田 千帆展内容>
創作のインスピレーションの源泉は「ずばり、夢」だと言う作者は、何年か前に、夢から得るとてもリアルな体感に驚き、以来、夢日記をつけることが習慣になった。夢はどんな映画を見るよりも面白く、アイディアとイマジネーションに溢れていて、その手触りのようなものを現実に持ち帰れないか、他の人に見てもらうことはできないかという願望から、写真を撮り始めた。
夢を表現するのに、現実にあるものしか写せない写真は、手段として不適ではないか? ところが、夢には意外な生活感とリアリティがある。作者は夢の世界にも家を持っていて、二つの世界を行き来しているような感覚があると言う。
写真はシャッターを切る瞬間に制限された表現手段だからこそ、創作の面白味がある。撮影場所やモデルやモチーフを選ぶ過程で、忘れていた夢の感覚を積み上げていくのだが、夢のデジャヴュ感を体感しながら作品を完成させるスピードが作者の性に合っているようだ。手作りの皮膚感覚が自分に必要だと気づいた作者は、今はまだアナログにこだわって写真を撮っていくつもりである。




<作者のプロフィール>
石田 千帆(イシダ チホ)
1969年神奈川県生まれ。90年東京写真専門学校(現ビジュアルアーツ)卒業後、(株)アーバンフォトグラフィー入社。91~92年高井哲朗氏に師事。以降フリーランス。
賞歴:92年APAビエンナーレ入選、95年、97~2002年清里フォトアートミュージアムヤングポートフォリオ(パーマネントコレクション)、97年APA’98入選、99年「女性だけの写真展」入選、04年PHOTO-PRE賞受賞、エプソンカラーイメージングコンテスト特選。
写真展:98年二人展(原宿アートギャラリーせ・らーる)、98年個展(東京大学駒場東大寮)、99年個展(早稲田aptギャラリー)、個展(京都k1ギャラリー)、ユーナ21展(新宿ニコンサロン)、2000年ユーナ21展(大阪ニコンサロン)。
03年スライドショー「駒場東大寮最後の日々」開催(ニコンプラザ新宿)。04年写真集『夢日記』出版。




[時空の片隅]
 
<キム ソジョン展内容>
様々な雑事が次々とめまぐるしく起こる日常に、徒労感を覚えるときがある。もやもやとした気持ちに揺さぶられながら、カメラを持って街に出て当てもなく歩き回る作者の目に、ふと飛び込んでくる何でもないものたちがあった。ビルの隙間に差す光のように、それは強烈な存在感で周囲から浮き上がり、心を離さない。そこに作者は時空の存在を感じると同時に、自分が生きている閉塞感でいっぱいの日常も、大きな時空間の一部なのだと気づく。その瞬間、鬱々とした気分からすっと抜け出し、世界が大きく広がっていくのを感じる。そして、街の片隅にある何でもないものたちと同様に、自分自身もまた、大きな時空の片隅の小さな存在であることに、作者は安堵感を覚える。モノクロ約35点。



<作者のプロフィール>
キム ソジョン
1975年東京都生まれ。99年大学卒業後、会社勤務。2003年東京工芸大学芸術別科に入学。04年同大学芸術別科研修生として在学中。
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