Nikon Imaging
Japan
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大阪ニコンサロン


ニコンサロン特別展
大西 みつぐ写真展
[路上の温度計 ‐Tokyo Serenade 2‐]

5/12(木)~5/24(火)
10:00~18:00
5/18(水)休館





<写真展内容>
作者は、パリやローマなどのヨーロッパの都市の街路を歩くとき、極めて硬質な足音をそこに見つけることがある。それは石畳など足下の「素材」によるものではなく、「歴史性」という時間軸を直接肌で感じるからだろう。
東京も近代以降、震災や戦災に遭い、そこから復興し、またオリンピックやバブルを契機とした変化を経験してきた。ところが、そうした変容は、残念ながら視覚的にも精神的にも均衡を欠いた状態として立ち現れてしまったと言えるだろう。風景の無秩序な重層化とともに、極めて多様な個性を主張する都市人民が、果てしなくそこで集合と離散を繰り返し、つねに飽和への臨界に近づきつつ、ひしめき合っているのが「現在」だと言える。
しかし、だからこそ街ごとの温度差やささやかな物語が生まれているのも事実だろう。カメラを肩に、至極ゆるやかな歩行を続けながら、スナップショットという古典的な方法で、それらを「積極的に」採集するのが作者の手法である。「東京論」などというオーバーなものではなく、「東京はまだまだ切なくて美しい!」という東京への想いとでも言えるような、小さなつぶやきの集積が今回の作品群である。
99年に銀座ニコンサロンで行った「東京小夜曲」の続編。デジタル一眼レフによる作品も含め、カラー作品約180点をピンナップの予定。



<作者のプロフィール>
大西みつぐ(オオニシ ミツグ)
1952年東京生まれ。74年東京綜合写真専門学校卒業。85年「河口の町」で第22回太陽賞受賞。93年「遠い夏」で第18回木村伊兵衛賞受賞。また同年平成5年度江戸川区文化奨励賞受賞。現在ニッコールクラブ幹事、日本写真家協会会員、ニコンサロン運営委員、東京綜合写真専門学校講師、武蔵野美術大学非常勤講師。
写真展に、80年「横町曲がればワンダーランド'69~'79」(新宿ニコンサロン)、85年「横町曲がればワンダーランド'80~'85」(銀座ニコンサロン)、90年「New Coast」、92年「周縁の町から」(新宿ニコンサロン)、97年「街の灯り」、99年「WONDER LAND 1990~1999」、「東京小夜曲」(銀座ニコンサロン)、2001年「房総まで」、02年「はるか向島」、03年「近所論」他多数開催している。
写真集・著書に『WONDER LAND 1980~1989』、『WONDER LAND 1990~1999』(MOLE)、『Memory of a Town』(ギャラリーインターホーム)、『はじめての一眼レフ』(講談社現代新書)、『遠い夏』(ワイズ出版)、『デジカメ時代のスナップショット写真術』(平凡社新書)他多数ある。
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