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私のNIKKOR | MY FAVORITE NIKKOR

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Vol.
33

星野佑佳 × AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

24mm f/1.4。日本の風景へ、もっと深く。

メインカット

メインカット

・カメラ : D810 ・レンズ : AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、1/6秒、f/11 ・ホワイトバランス : 晴天 ・ISO感度 : 100 ・ピクチャーコントロール : 風景

ある冬の早朝、写真集で見た風景に誘われて琵琶湖を訪れた。そこで出合った空と雪と湖を染める驚くほどの朝焼けが、写真家を志すきっかけとなった。いま、地元である京都はもちろん、日本全国をくまなく撮り続けている。

作品2:山口県、須佐のホルンフェルス断崖

作品2:山口県、須佐のホルンフェルス断崖

・カメラ : D810 ・レンズ : AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、65.5秒、f/5.6 ・ホワイトバランス : 晴天 ・ISO感度 : 800 ・ピクチャーコントロール : 風景

今回は、九州、山陰、北陸を旅した。レンズは明るい大口径単焦点の24mm f/1.4。ボディーには、3635万画素の高画素と際立つ画質を持つD810を選んだ。この機材で、早朝や夕刻の情景を広い画角のすみずみまで克明に写しとることが狙いだった。

作品3:福岡県、野北海岸

作品3:福岡県、野北海岸

・カメラ : D810 ・レンズ : AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : 絞り優先オート、1/30秒、f/11 ・ホワイトバランス : 晴天 ・ISO感度 : 100 ・ピクチャーコントロール : 風景

そして、この旅の締め括りとなった新潟県十日町市の星峠。いままで何度か訪れたこの地で、水を張ったばかりの棚田の水鏡に早朝の光が反射する風景の撮影に臨んだ。夜明け前に準備を整えて日の出を待つ。まだ薄暗い状況であるが、絞りを開放のf/1.4にすると、ライブビューの像も明るくなり、ピントが合わせやすくなる。

作品4:熊本県、菊池渓谷

作品4:熊本県、菊池渓谷

・カメラ : D810 ・レンズ : AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード :絞り優先オート、1秒、f/11 ・ホワイトバランス : 晴天 ・ISO感度 : 100 ・ピクチャーコントロール : 風景

東の空、稜線の上を覆う雲が気にかかる。「今日は、日の出の太陽が撮れないかもしれない」と思った。しかし、しばらくして薄い雲の向こうに太陽が姿を見せた。その光をあえて正面にしてシャッターをきる。それが、今回のメイン作品となった。

作品5:熊本県、阿蘇周辺の天の川

作品5:熊本県、阿蘇周辺の天の川

・カメラ : D810 ・レンズ : AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、13秒、f/1.8 ・ホワイトバランス : 色温度(2700K) ・ISO感度 : 5000 ・ピクチャーコントロール : スタンダード

ナノクリスタルコートの効果がゴーストやフレアを抑え、棚田の全景はもちろん、畦(あぜ)の土の質感や、そこに生える草の表情を細部にいたるまでリアルに捉えることができた。さらに、朝焼けに染まる雲、広角の特性を活かして手前に大きく入れた水田に映る雲のディテールも克明に再現した。日本の風景。その深奥への旅をこれからも続ける  ―― 私のNIKKORで。

INTERVIEW MOVIE

●閲覧するデバイスや回線速度に応じて解像度は調整される場合があります。

PHOTOGRAPHER

星野佑佳
星野佑佳(ほしの ゆか)

京都市生まれ。写真家・フォトエッセイスト。同志社大学法学部卒業。2000年から海外や日本全国を放浪しながら撮影を始める。2005年より地元である京都の風景や風物詩の撮影を手掛ける。また、2008年からの京都市運営の海外向け観光案内サイト「Kyoto Travel Guide」に画像を提供。写真担当書籍に「京暦365日」、「旧暦びより」、「京都12ヵ月」などがある。

星野佑佳 ホームページ「地球のうえ」more
プロフィール

NIKKOR

AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

大きく美しいボケ味も楽しめる、明るい大口径広角レンズ

画角84°(FXフォーマット時)の広角レンズながら、高い解像力と開放F値1.4の明るさを活かした、大きく美しいボケ味の撮影が可能。明るい開放F値は薄暗い室内や夕景での手持ち撮影にも威力を発揮します。ナノクリスタルコートを採用しており、ゴースト、フレアの少ないクリアーな画像が得られます。

製品情報more
レンズ解説

BEHIND THE SCENE

撮影レポート
01
日本一と言われる、新潟県十日町市、星峠の棚田

四季おりおりに変化する日本各地の風景を撮り続けている星野先生。地元である京都の自然や祭事なども撮影しながら、桜や紅葉の時期はそれぞれ1ヵ月から2ヵ月近くかけて日本を縦断するそうです。さらに、夏は1~2週間ずつ数回、冬は2~4週間ほどの旅に出ることが多いとか。ほとんど1年中、日本のどこかを旅しているということになります。今回の撮影では、熊本県の阿蘇山周辺、福岡県の野北海岸、山口県須佐のホルンフェルス断崖、そして今回のメイン作品の撮影場所となった、新潟県十日町市、星峠の棚田を訪れました。この棚田は、数百年前に開墾されたもので、日本一の棚田とも言われています。狙いは朝日に映える棚田の広い風景。当日は夜明け前に撮影ポイントでセッティングを完了し、日の出を待ちました。

02
夜明け前のセッティング、広く緻密に風景を捉える24mm f/1.4

メイン作品の棚田だけでなく、今回の撮影全体のテーマが、早朝や夕刻、そして夜の風景を広角で捉えることでした。選ばれたレンズはAF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED。高い解像力と24mmの広い画角が緻密で大胆な画づくりを可能にすると同時に、開放F値1.4という明るさが、薄明の光景を捉えるために有利です。星野先生は、棚田全体の風景とともに手前に大きく水田を入れ、そこに映り込む空と雲も活かしたいと考えました。わずかな位置やアングルのズレを調整して余分な要素をフレームから外し、狙った場所にフォーカスを合わせます。これら一連の調整・操作をライブビューで行いましたが「F値を開放の1.4にすると、薄暗い中でもライブビューの画像が明るくなって構図を決めやすく、フォーカスも合わせやすいですよ」と星野先生はおっしゃっていました。

03
夜明け、美しい光の中の絶景をすみずみまで描写した。

そして日の出が近づきます。東の空には雲がかかっていました。「太陽、隠れてしまうかもしれませんね」と星野先生。しかし雲が薄かったため、ベールをまとったような赤い太陽が姿を現しました。先生はその光に向かってレンズを向けシャッターをきります。それが今回のメイン作品。広角の特性を活かして手前に大きく水田を入れ、その奥に棚田の全景が広がるダイナミックな構図です。逆光での撮影でありながら、ナノクリスタルコートの効果で、ゴーストやフレアが抑えられ、風景すみずみまでをクリアーに表現。特に、畦(あぜ)の土の質感や草の細部が高い解像感でリアルに描写されています。山へと連なる木々、光を反射する数々の水鏡も立体感豊かに再現。さらにその向こうには朝焼けの空が広がっています。興味深いのは、赤い空と雲に対比させるような手前の水鏡の青空と白い雲。そこに星野先生ならではの風景に対する視点を感じました。

こちらに掲載されている情報は、2015年6月現在のものです。

DATA

  • 撮影日:2015.5.24
  • 写真家:Yuka Hoshino
  • レンズ:AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
  • カメラボディー:Nikon D810
  • キーワード :風景・自然
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