D810A プロフェッショナルの証言

Nikon D810A
吉田隆行 Takayuki Yoshida

天体写真家

吉田隆行Takayuki Yoshida

馬頭星雲の写真に、D810Aの実力の高さを感じていただけると思います。この構図には2等星の輝星が入るため、輝星周りのゴーストが撮影者を悩ませます。星雲自体の調子や色彩の表現も難しく、小手先の画像処理では、宇宙に広がる星雲の微妙なグラデーションを表現することはできません。まさに、デジタルカメラの性能が問われるエリアです。
この難しいシチュエーションを、D810Aは軽々と克服しました。輝星周りのゴーストはごくわずかにとどまり、画像処理でゴーストを低減する必要はありませんでした。星雲の豊かな調子は、撮影したままの画像を大画面モニターで開いたときから感じられ、データの懐の深さは多彩な画像処理にも耐えてくれるものでした。さらに有効画素数3635万画素が、暗黒帯のディテールを克明に捉えます。D810Aは、私に新しい可能性を与えてくれ、色合い豊かで解像度の高い馬頭星雲を浮かび上がらせてくれました。
輝星を気にせず、思いのままに宇宙を切り取っていける安心感と豊かな階調。D810Aは、これからの天体写真のスタンダードを変えてしまうことでしょう。

Profile
1971年、兵庫県生まれ。1982年にモノクロフィルムで星空の写真を撮り始め、中判銀塩フィルムカメラを主要機材に、2000年頃から作品を発表し始める。2004年から本格的にデジタル一眼レフカメラや天体専用デジタルカメラ(冷却CCDカメラ)を取り入れ、デジタルでありながら銀塩ポジフィルムのような自然で豊かな階調と色合が特徴の作品は「吉田調」と呼ばれ、それまでのデジタル天体写真になかった印象との評価を受ける。
受賞歴多数。月刊誌星ナビにて「宇宙は美しい」連載中。作品はアメリカの天体写真家の推薦で、NASAのAPOD(Astronomy Picture of the Day)、海外の著名な天文サイト「The Universe Today」でも紹介されている。
ヨハネス・シェドラー Johannes Schedler

天体写真家

ヨハネス・シェドラーJohannes Schedler

オリオン大星雲を撮影した時、わずか1分という短い露出時間にもかかわらず、非常に光の弱いバーナード・ループや馬頭星雲のある一帯がくっきりと写っていたのには驚きました。 これらは、冷却CCDカメラで撮らなければ見られなかったものです。
また、3635万画素の高解像度はプロフェッショナルの仕事にふさわしい画像を提供してくれます。南半球から見える一番近い銀河、大マゼラン雲を焦点距離450 mmの屈折望遠鏡で撮影したとき、周辺のぎっしりと詰まった恒星集団の中やその周りで、Hα線の波長で光る複雑な模様がはっきりと描かれ、写真に新しい壮大な作風が生まれました。
もうひとつの驚きは、インターバルタイマー撮影した露光時間30秒の画像による夜空の微速度動画です。カリフォルニア星雲、バーナード・ループ、そして天の川等の非常に弱い赤い星雲の軌跡が写っており、壮観な情景が光を発するたびにオーロラのような赤いウェーブが全域を移動していました。こんな映像は見たことがありません。
また、明るいNIKKORレンズの画質にはとても満足しました。これまで天体撮影に使うことに懐疑的だった広角ズームレンズも、光学性能は単焦点レンズと同等だということを実感しました。D810Aはポータブル赤道儀と組み合わせて簡単に操作できますし、NIKKORとの組み合わせは軽く、携行しやすいので、チリやアフリカなど離れた場所に赴く際にもとても助かります。

Profile
1953年、グラーツ(オーストリア)生まれ。1985年に、大気汚染防止会社CTP Air Pollution Control(オーストリア)を共同設立し、現在も経営に携わる。1997年から天体写真の撮影を始める。普段は冷却CCDカメラを使用。チリにサイトを共同保有しており、オーストリアの自宅にも天文台を自己保有している。天文関係の書籍も手がけており、Sky&Telescope、Macrocosme、Interstellarum、Practical Astronomer、Astronomie heuteなど多数の雑誌に記事、画像を提供している。NASAのAPOD(Astronomy Picture of the Day)に作品掲載(2003~2009、2012、2015)。
牛山俊男 Toshio Ushiyama

自然写真家・環境カウンセラー

牛山俊男Toshio Ushiyama

最新鋭のD810をベースに開発されたD810Aは、写真撮影用レンズの性能を余さず使える、いわゆるフルサイズの撮像素子を搭載した、待望の天体撮影用一眼レフカメラです。
撮影してまず驚いたのは、発色のバランスの良さでした。数秒から十数秒の短時間露光で天空と地上を切り取る星景写真では、Hα線を発するHII領域(赤い星雲)が星空の中で自己主張しすぎない、とてもナチュラルな写り方をします。地上の街明かりなどの風景の写り方にもほとんど違和感がありません。そして、赤道儀で星を追尾し数十秒以上の長時間露光をした星野写真では、きっちりとHII領域の存在を写し込めます。
特筆すべきは、有効画素数3635万画素の解像度の高さと鮮鋭さです。本機で撮影した星野写真をピクセル等倍付近まで拡大してみると、無数の微光星の中に微小なHII領域を含む星雲や星団、銀河が散りばめられており、見ていて飽きることがありません。操作性の高さ・快適さもD810ゆずり。天体写真ファンにとって便利な機能も搭載されています。ISO 3200以上ではノイズ感がやや目立ってくるものの、それを忘れさせるほどの高い性能を有する本機は、天体写真の世界に新風を巻き起こすのは間違いないでしょう。発売が待ち遠しくてなりません。

Profile
1961年、長野県生まれ。山梨大学工学部卒業後、環境コンサルティング業務に従事したのち、1999年から写真家として活動を開始。
「大地から見上げる星空」をメインテーマに据え、星空風景を中心としたネイチャーフォトの撮影、発表を軸に、映像ライブや講演会、星空観察会を展開している。環境省登録の環境カウンセラーでもある。2001年4月1日と2003年10月30日には、長野県富士見高原と山梨県甘利山で本州では極めて珍しい「低緯度オ―ロラ」の撮影に成功。近年は、ニュージーランドを中心に、海外の星空風景の撮影も精力的に続けている。著書に『写真でつづる四季の星空』、『デジタルカメラによる星空の撮り方』(誠文堂新光社)、『星の地図館 News Edition』(小学館)がある。

推奨環境

Windows
Microsoft Internet Explorer 8.0以上 ・ Google Chrome(最新版)・Mozilla Firefox (最新版)
MacOS
Safari(最新版)・ Chrome(最新版)・ Firefox(最新版)
モニターサイズ
1024px × 768px 以上の解像度

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