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最新のVRとナノクリスタルコートの威力が炸裂!

大口径標準ズームの最新作AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRを手に、太陽を求めて沖縄で「本気」で使い倒してみた。手にすると旧型比でリアキャップ1個分長くなり、胴回りが少し太くなった程度で、さほど大きな違和感は感じない。それよりも、実写ではAFの速度に大きな違いを感じた。キビキビした動きで確実にフォーカスをキメてくるのは実に気持ち良く、確実に絵を自分のものにしている充実感がある。解像感も一層高まったのか、旧型に比べてスッキリシャープな印象だ。色乗りがしっかりしており、今まで以上に開放F値2.8で、美しくやわらかいボケ味を楽しめた。また、ナノクリスタルコートは相変わらず素晴らしく、逆光でも色が豊かに表現でき、ハレーションを起こしにくい。これはスタジオでも同様で、ストロボで逆光を作る時など大きな武器となる。ポートレートのジャンルでのメリットは大きいだろう。注目のVRは、威力絶大!息を殺して1シャッターを集中して切るのとは違い、カメラを構えて話したり動いたりしながら、手持ちでガンガン撮影する僕のようなタイプにはやっぱり便利な機能だった。動きを伴うポートレート撮影でのVRのメリットはとても大きく、それだけでも手に入れる価値は十分あると思う。


河野 英喜(こうの ひでき)

中学生で写真に目覚め、高校時代から写真専門誌のポートレート部門入選の常連に。
23歳で広告・ファッション誌を中心にプロフォトグラファーとしての活動を開始する。
その後、女優や俳優、各界のアーティストなどを撮影するとともに、数多くのアイドル写真集を手掛ける。
出版された写真集・書籍類は150冊を超す。また、大判フィルムによる風景の撮影や、
伝統工芸職人のポートレートなども撮り続ける。公益社団法人日本写真家協会(JPS) 会員。

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『カメラマン』2015年10月号掲載記事より