ガーデニング フォトライフ

イギリスのガーデニングをちょっとだけ深く語ろうとすれば、やはりイギリス各地で春から開催されるフラワーショーに行き着きます。四季をめぐって、いよいよ4回目のイングリッシュガーデンのお話もこれが最終回。フラワーショーをテーマに、待ちこがれる春をイメージしていただければと思います。
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Chelsea Flower Show |
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Hampton Court Flower Show |
まずは皆さんご存知の「チェルシーフラワーショー」から始めます。このフラワーショーは、RHS(英国王立園芸協会)主催により、ロンドン中心地のチェルシー地区で、毎年5月中旬から下旬の4日間開催されます。地下鉄DistrictラインのSloane Square駅で下車、10分ほど歩くと会場に到着します。最初の2日間はRHS会員のみ、一般の方は最後の2日間の入場です。最初から観られないのかと、がっかりするなかれ。最終日には品評会のガーデン植栽を即売する特典もあります!




フラワーショーの会場は、マーキー(施設)内に新種の切花・鉢花・球根植物の展示、ガーデングッズや園芸用品などを販売するお店、ガーデンとスモールガーデンのデザインコンテスト、という3つのエリアに分かれます。会場の模様は、イギリス国営放送BBCテレビによりゴールデンタイムに生放送されるほどで、イギリス国民の多くが注目しています。デザイナーたちにとっても、これに応えるべく高い意識と努力で臨みます。数年前からスポンサー探しやデザインの検討に入り、厳しい審査を経て、通過した作品のみがこの場で発表できるのです。受賞作品から、その年に流行りそうな植物やデザインをチェックしに、世界中から数万人が押し寄せます。そのため、植栽プランのリーフレット配布も当たり前の光景になりました。私たちロンドンの園芸学校の生徒も、ボランティア参加でお手伝いに。植栽に興味を持っている方の多さに驚かされ、気が引き締まる思いでした。



次はチェルシーと並ぶ大きなフラワーショー「ハンプトンコートフラワーショー」の紹介です。こちらもRHSが主催。ロンドン郊外のテムズ河畔にあるハンプトンコートパレスで、毎年7月に6日間開催されます。ロンドンからはウォータールー駅からイギリスのブリティッシュレール(国鉄)で約30分。ハンプトンコート駅で下車し、徒歩5分ほどで到着です。何と言っても、日比谷公園の約30倍にもなる敷地の広さに仰天!!毎年たくさんのガーデニングファンを集めています。



この年、開催日より少し早く訪れて、フラワーショー開催のボランティア要員として働いてきました。人もまばらで寂しさも感じましたが、それ以上の収穫あり!肉体労働をしながら、現場に携わる人たちと話をしたり、完成していくガーデンをその場で見られたりと、普段体験できない貴重な時間を過ごせました。私が働いたのは、National collectionの部門。National collectionはRHSの一部機関で、植物を品種別に図書館のようなシステムで管理しています。生産家はその品種枠に合わせて、このフラワーショーに自慢の植物を展示します。私が関わったのは、カンナ、ギボウシ、ラベンダー、ホクシア、ベコニアの生産家たち。一番いい状態で出展させるため、品質管理などでの苦労が窺えました。チェルシーと同じく、この会場も施設での切花や鉢花の園芸品種の展示、様々なガーデンデザインコンテスト、ショップに大別されます。この年、イギリスの新聞社がスポンサーになったコテージ付きのガーデン展示があり、それを一般公募で1名にプレゼントというもの!欲しくても、日本の生活事情ではかなわないかも…。


このようにイギリスでは、本当にたくさんのフラワーショーが各地で開催されます。それだけ、イギリス国民は春から夏を待ちかねていて、花々が大好きなのです。そして、デザイナーたちにとっては、すでに新たなスタートを切っている時期になります。
