ガーデニング フォトライフ

約4万種のコレクションで、世界中から観光客を集めるキューガーデン。珍しい企画展示には驚かされますが、植物の栽培、絶滅種の保存、食物・燃料・医薬への利用研究、教育機会の提供といった面を知るとさらに興味は広がります。秋に訪れたい場所として、イギリスが誇る王立植物園を選びました。
ロンドン近辺を気軽に観て回ろうと思ったら、リーズナブルな地下鉄(チューブ)がイチオシでしょう。ロンドンの中心から、Districtラインに乗って約30分。テムズ川沿いにある、121ヘクタールと言われる世界有数の王立植物園(Royal Botanic Gardens)がキューガーデンです。
キューガーデンは1759年、デュークスベリーのケーブルが熱帯植物を集め、庭を造ったのがはじまり。その後世界中にプラントハンターを派遣して、植物を温室に集め、有名なバームハウスやそのほかの温室が次々とできました。バームハウスは、5メートルほどの木もすっきり収まってしまう高さです。

中央部の盛り上がった形状が印象的なバームハウス。

中央部の盛り上がった形状が印象的なバームハウス。

プリンス・オブ・ウェールズ・コンサバトリィーの熱帯植物。
キューガーデンは、園内の管理にボランティアを募集して、グループごとに植物管理をしています。他にはない特色として挙げられるのが、「Kew Diploma制度」。キューガーデンで働きながら、大学と同じように植物の研究をする、3年制の教育機関です。1年に6人ほどしか入れない難関で、国際色豊かな生徒たちで構成されています。

テーマごとに様々な植栽が施されているのもキューガーデンの特色。これはビクトリアガーデンの例。

ビクトリアゲート近辺のヒマワリとサルビアの植栽。
ガーデン内では、毎月のテーマに沿った植物が観賞でき、四季にあわせた花々が目を楽しませてくれます。私が行った10月には、ハロウィン月ということで、様々なかぼちゃの展示がありました。2003年に、世界遺産に登録されたキューガーデン。後世に遺す植物や自然を国がかりで大切にして、ひとり一人が理解する姿勢は、ここの話が出るたびに、いつも見ならうべきだなあと感じます。そんな思いを抱いて、ガーデニングの宝庫を秋に訪れるのもなかなかですよ!

立体的に積み上げられたかぼちゃはモニュメントのよう。

キューガーデンのガーデン内では、日本庭園をはじめ日本との関わりもあちこちに見受けられます。京都西本願寺から贈られた山門や、昭和天皇が訪英されたときに植樹された桜の木など、園内の説明書きを注意深くチェックしてみるのもここを訪れる楽しみの一つです。
