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talk! talk! talk! : 女優 須藤理彩さん


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変化してしまうものの 一瞬を写真に残す



何枚か写真をお持ちいただいたのですが、まず、これはなんですか?

これは誕生日にいただいた花なんです。チューリップなんですよ。
部屋を真っ暗にして、花の中心にろうそくを立てて撮ったんです。どうなるのかなって思ったら漏れた光がボワっと光って、すごくきれいですよね。私、赤がすごく好きなんです。だから額に入れて部屋のインテリアとして飾ってあるんですよ。


お気に入りなんですね。

プロのカメラマンさんがテレビで紹介していたんですよ。こうやって撮ってみたらおもしろいですよって。ライティングに工夫するといい写真が撮れます、とか言われると、あぁ、なるほどって。

そうやっていろいろと試しながら撮ったりもしているんですね。 あとは風景写真ですが。

これはアメリカですね。写真にあるような岩がごろごろしている場所で、そのうちのひとつを切り取って撮影しました。あとの3枚はつい一週間前にニュージーランドから帰ってきたんですが、その時の写真ですね。小型ジェットからふるえながら撮ったんです、これは。

ろうそくの灯で撮影したというチューリップ。

ろうそくの灯で撮影したというチューリップ。


アメリカ、モニュメント・バレー。ナバホ族の居留地で、写真のような岩山が点在している。

アメリカ、モニュメント・バレー。ナバホ族の居留地で、写真のような岩山が点在している。

ふるえながら?

この時飛行機がすごく揺れたんですよ! だから何か気を紛らわそうと思って必死に撮っていたんです。窓があるからうまく撮れなかったんですがこれは偶然窓に当たった光が生かされたという。
あとは海と、こちらは湖です。映画のロード・オブ・ザ・リングのロケ地のそばから撮影したものです。どちらの写真も空がいいなぁと思います。……けっこう雲の形に惹かれて撮ることが多いかもしれないですね。


空を撮るのが好きなんですか?

好きです。残念ながら東京だと空を見上げて歩くっていうことが少なくなってしまったんですけど、海外に行くと空見てますね。やっぱりいろいろなものを見たいという思いが強くなるので、自然と顔が上を向くんですね。
日本だと生活感のある風景が目に入って、歩いていても、正直あまり撮りたいと思う瞬間もなくなってしまいましたね。


撮りたいと思うのはどんな瞬間なのですか?

普通に、きれいだなって思うとき。それから、朝日や夕日、雲の形って一瞬ですよね。たとえば朝日はちょっと目を離したすきにあっという間に昇ってしまったりしますよね。だからその、見たときの一瞬を撮っておきたいというのがあるんです。変化してしまうものを写真に残しておきたいんです。

12月に訪れたニュージーランド。あちらは今、真夏。日ざしの強さがうかがえる。

12月に訪れたニュージーランド。あちらは今、真夏。日ざしの強さがうかがえる。

ニュージーランドで最も長い湖、ワカティプ湖。映画のロケ地はもう少し山を分け入ったところにある。

ニュージーランドで最も長い湖、ワカティプ湖。映画のロケ地はもう少し山を分け入ったところにある。

旅客機の窓に写りこんだ光の加減がお気に入りだそう。

旅客機の窓に写りこんだ光の加減がお気に入りだそう。


自分の目で見たものを カメラを通して記録する



写真の一番の魅力はどこですか?

写真を見ると、そのときどきのことを思い出すことができるところですね。私はカメラでは風景しか撮らないんです。でも、その風景写真から、たとえばここは仕事で行って、こんなことがあって、こうこうこうで辛かったよなとか、鮮明に思い出すんですよね。記憶というか、記念というか、そういうのを忘れたくないんでしょうね。

やはり写真に残しておきたい、という気持ちが強いんですね。

そうなんですね。よくありがちなパターンなんですけど、私次女なので、子供の頃の写真が少ないんです。姉の写真は、足跡が表紙になったようなアルバムに、生まれてからのものが刻々と残っていたりするんですけど、私の写真はただ箱にザーっと(笑)。それがなんかくやしくて、記念に残したいっていう気持ちがすごく強いんだと思います。

でも、ご自身が写っているのではなく、おもに風景を撮っているんですね。

たぶん、職業柄だと思うんです。こういうお仕事をさせていただいていると自分の映像って残るんですよ。だからあまり自分の姿を残しておきたいという欲求はないんです。逆に、そうやって第三者から見た映像ばかりがあるので、自分の目線の映像を残したいんですよね。そうすると、自分から見た風景っていうのはやっぱり自分で撮っていくしかない。
だから、プライベートで友達と撮るっていうのもあまりないし、共演者の方とは打ち上げの席で最後に一枚って言って撮るぐらいなんですよ。


自分の見たものを残していくというスタンスで、今後もカメラを構えていくという感じでしょうか。

そうですね。
あ、でも今までの話とまったく変わってしまうんですが、唯一、風景以外で撮りたいものがあるんです。うちのわんちゃんなんですけど、本当に言うことを聞かない子で! 一枚もいい写真がないんです。いつも挑戦するんですけど、落ち着きがなくてひとつの所にじっとしていられないんですよね。撮ろうとすると逃げるので、いつもカメラ持って追いかけ回しているような状態で。目を合わせてくれないんですよ……わが子ながらバカさ加減にあきれてしまう(笑)。


では、わんちゃんのかわいい写真を撮るというのも目標にしていると。

はい、いつかは撮ります(笑)。
基本的にはこれからも、カメラを持つ機会があったらそのときどきで、きれいだなって思ったものや、何かを感じたときに見た風景を残していきたいですね。それからニュージーランドに行ったとき、カメラマンの方がカメラをずっと開放にして星空を撮っていたんです。すごくいいなぁって思って。難しそうだけど技術を磨いて、機会があれば星空にもチャレンジしてみたいですね。



「常に課題を持って 女優として成長しつづけたい」



「新・近松心中物語〜それは恋〜」/千回以上の上演を重ねた作品を蜷川幸雄が再演出。メインキャストを一新し、ひたすら死に急ぐ若者たちのラブストーリーを描く。

「新・近松心中物語〜それは恋〜」/千回以上の上演を重ねた作品を蜷川幸雄が再演出。メインキャストを一新し、ひたすら死に急ぐ若者たちのラブストーリーを描く。


女優としての目標を教えてください。

最終的な目標というより、この仕事を続けていく上で、常に成長していきたいと思っています。だから、新しく仕事を始めるときは、いつも自分に課題を持つようにしているんです。仕事に手を抜いているわけではないんですけど、そうしないと意欲が半減するというか。
この仕事はこうしよう、これができるようになろうとか、そういう具体的な目標を持つと、それをクリアしていくことでその仕事の前と後で自分の成長に気づきやすいんです。これからも、仕事には常に目標を持って臨みたいですね。


今年は大きな舞台に立たれるそうですね。

そうなんです。蜷川先生の「新・近松心中物語」っていうんですけど、今はもう稽古三昧の日々です。

これまでに多くの方が様々に演じてこられた名作ですね。

実はビデオをお借りして見てしまったんですよね。今回梅川役の寺島しのぶさんが、私のやるお亀役をやっていたときのものなんですけど、寺島さんのレベルの高さに圧倒されてしまって。見なければよかったと心から思いました。
でも、とても楽しんでます。脚本自体がすばらしいので、絶対におもしろい舞台になること間違いないです。



女優 須藤理彩さん

今回の舞台、須藤さんの具体的な目標はなんですか?

蜷川先生から指示されたことを後回しにしないで、そのつど応えていきたいです。一日、一日が勝負だと思いますし、それを後回しにすれば最終的に吸収できることも少なくなってしまうので。
今までは先送りにしてしまっていたことも、今回は気持ちを引き締めて、一日一個でも消化したいですね。長丁場ですから、終わったときにはきっとたくさんの課題が消化できているんじゃないかと思います。


しごかれる覚悟はできている、という感じですね。

そうですね。間違いなくしごかれるでしょうから、それは覚悟しています。もう、どん底まで打たれまくりたいと思っています。

その後、どんなふうに成長しているか楽しみですね。長い公演ですが、くれぐれもお身体に気をつけてがんばってください。

ありがとうございます。自分でも楽しみにしています。絶対におもしろい舞台ですから、ぜひ見に来てください!

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