| 今回は、海外からも写真家の方々を審査員にお迎えし、真に国際的な審査となりました。審査は10人がディスカッションするスタイルで進められましたが、国や民族、思想や宗教の違いにより、写真の捉え方が大きく変わるということを感じるとともに、写真の本質を評価する姿勢は非常に一致していると感じました。写真が世界の共通言語であること、写真の持っている世界観の大きさや広がりを改めて認識しました。
作品の傾向を地域性で見ると、日本を含むアジア、ヨーロッパ、アメリカは、人種、文化の違いを感じるほど、表現方法が多岐に渡っていました。ヨーロッパから応募された作品は、作風として非常に絵画的なところに重点を置く傾向があり、日本を含むアジアからの応募作品は、1つのメッセージを強調するために、デジタル加工を施す傾向が特徴としてあげられました。
今回のコンテストのテーマは、“At the heart of the image(アット ザ ハート オブ ジ イメージ)”*1です。皆様の想いを映像に込めて、自由に表現して頂きたいという趣旨のもと、作品を募りました。ストレート写真、デジタル加工を施した写真共に、このテーマに応えてくれる作品が大半を占め、また社会的な作品や人間の本質を捉えた作品も多く、大変心強く感じました。
今回のコンテストには、10,000人を超える応募者から、31,000点以上の応募作品が寄せられました。個々の作品を俯瞰した時、そのテーマ性、被写体の捉え方、あるいは時代に対する考察など、あらゆる点でさまざまな文化や多様性が写真に凝縮されています。そこにこのコンテストの存在の大きさを感じ、これからも発展していくであろうことを確信しました。
審査委員長 江成常夫 |