Nikon Imaging
Japan
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Lesson17:雲を活かした空の風景

撮影シチュエーション

撮影場所:湖岸に広がる公園

時期:

時間帯:日中、日の高い時間帯

天気:特徴的な雲が見られた晴天の日

秋の到来を感じさせる高く澄み切った空。そこに浮かぶウロコ雲、すじ雲といった秋によく見られる特徴的な形の雲は、それだけでも画になる被写体です。今回はそんな雲を主役にした撮影を行うため、湖岸に草原が広がる大きな公園にやってきました。気温や湿度、風などの天候によって常に表情を変えていく雲。気象状況をチェックしながら"その日の、その瞬間だけの雲"を写真に残しましょう。
雲の撮影は公園や湖岸、海岸や展望台など周囲が開けた場所で、空の広がりを活かしたスケール感ある写真が撮れる場所を探すとよいでしょう。空一面に広がる雲の様子を広く捉えられる広角レンズの出番が多くなりますが、さらに表現を広げるのなら雲の一部分をアップで切り取れる標準~望遠域のレンズをあわせて持って行くと安心です。

撮影監修:斎藤 勝則

今回選んだレンズ

広角ズーム

AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR

  • 焦点距離15-30mm(35mm判換算)相当の超広角域をカバーし、周囲の風景も入れ込みながら空と雲の全景を無理なく写し込むことができます。
魚眼レンズ

AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED

  • 空に広がる雲を広く捉えぎゅっと凝縮し、対角線魚眼レンズならではのデフォルメされたユニークな写真表現を楽しむことができます。
高倍率ズーム

AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR

  • 1本で焦点距離27-450mm(35mm判換算)相当をカバー。広角から望遠までの幅広い画角で自由に風景を切り取ることができます。
  • 雲の一部分を大きく切り取るような撮影もでき、表現に幅が生まれます。
撮影場所と撮影位置

高い空一面に秋らしい雲が広がった日。やってきたのは遠くまで空が見渡せる、湖や川の周辺に豊かな自然が広がる広大な公園です。敷地内を散策しながら雲をメインに、湖や川、草原、木々など画になる場所を探して撮影を行いました。レンズは空を広く写せる広角ズームと、美しい雲の模様をユニークなデフォルメ表現で撮影できる魚眼レンズをセレクト。また、雲の様子によっては大きく切り取るような画づくりもできるようにと、標準から望遠域をカバーする高倍率ズームも持って行きました。
立体感のある雲はコントラストや露出を調整することでよりメリハリをつけて撮影することができますが、今回は凹凸の少ない雲だったため、雲の階調をつぶさないようピクチャーコントロールの設定を[ニュートラル]にし、コントラストを抑えました。撮影後に調整・加工し好みの色に仕上げるのにも適した設定です。また周囲の風景から空までピントがしっかりと合うように絞りは絞って撮影しています。

撮影した写真の比較

広角ズーム

AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR

空一面に広がったすじ状に流れる雲を、湖岸から焦点距離10mmの超広角で撮影しました。周囲に遮るものがない湖の上は、空を広く写すのには適した場所です。さらに今回は風がほとんど吹いておらず波が静かだったため、湖面に映り込んだ空も一緒に写すことができました。構図はあえて単調な上下の二分割にし、水平線を堺に下にも空が広がっていく幻想的な1枚に仕上げました。

魚眼レンズ

AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED

広場に立っていた木をポイントに、その背景に広がるすじ状の雲とちょうど横切るように通った飛行機雲が木の上空に流れてきたタイミングを狙って、魚眼レンズでシャッターを切りました。中心部を大きく写す魚眼レンズの効果で木がぐんと空に向かって伸びていくように写り、雲もその木を囲んで円を描くかのようにデフォルメされています。魚眼レンズだからこそ表現できた、ダイナミックながらどこか不思議な雰囲気を感じる1枚となりました。

高倍率ズーム

AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR

高倍率ズームを使い、雲の一部分を切り取るように撮影を行いました。雲をアップで撮る場合、空だけを入れるより木や建物など何かポイントになる周囲の風景を一緒に写すことで画がまとまりやすくなります。今回は少し色づき始めたメタセコイヤと上空を覆うすじ状の雲を入れ、さわやかな秋らしい空を表現しました。

こんな写真も撮りました

使用レンズ・機材

AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR

10-20mm(35mm判換算で15-30mm相当)の超広角域をカバー。最新の光学設計により画像周辺部まで像の歪みや諸収差を抑制し、細部までシャープな描写を実現しています。小型・軽量なので旅行などの持ち歩きにも便利。本格的な超広角撮影を気軽に楽しむことができるレンズです。

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AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED

ファインダー越しに広がるユニークな世界にあらゆる被写体を撮ってみたくなる、DXフォーマット専用の小型魚眼レンズ。対角線画角180°を確保した広い画角が、中心部は大きく、中心から離れるにつれ歪むように写る対角魚眼独特のデフォルメ効果を生み出します。またレンズ先端から約3cmまで被写体に近づいてのクローズアップ撮影も可能です。

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AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR

18mmから300mm(35mm判換算で27mmから450mm相当)の広角から超望遠の画角をカバーした超高倍率ズームレンズ。4.0段※(CIPA規格準拠)のVR機構搭載で暗いシーンの手持ち撮影や超望遠撮影でも高い手ブレ補正効果を発揮。小型・軽量で携行性にも優れ、この1 本で気軽に多彩な撮影を楽しむことができます。

※ APS-Cサイズ相当の撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラ使用時。最も望遠側で測定。

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ギャラリー

このギャラリーでは「レンズレッスン」で撮影した作品を掲載しています。
レンズの種類や目的で絞り込んで作品を検索することができますのでこの種類のレンズでどんな作品が撮れるのか、またお持ちのレンズの参考にしながらご覧ください。

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