Nikon Imaging
Japan
At the heart of the image.

ザ・ワークス Vol.24 COOLPIX SQ

COOLPIXに異端児あらわる!?

スマートなフォルムがひときわ目をひく新製品、“COOLPIX SQ”。

コンセプトは「慣習を打ち破れ」!世界を相手にプロモーション活動をおこなう梶原が、独自性あふれる製品の魅力をご紹介します。

梶原 望 (かじわら・ぼう)

映像カンパニー マーケティング統括部 第二マーケティング部 販売促進課所属
1988年に入社し、当時のカメラ貿易部に配属される。92年10月より、オランダのアムステルダムにある欧州のマーケティングセンターで、営業の職務に従事。99年4月に帰国してから現在の部署に配属され、世界を舞台にしたプロモーションに関わる業務を行う。小学生時代をオーストラリアで過ごした帰国子女で、英語は第二の母国語。「長く海外で暮らしていたので、自然とグローバルな仕事をしたいと思っていたんです」。ヨーロッパでの営業実務を通して海外マーケットの要望にじかに接し、いろいろと学んだことが多かったそう。趣味はゴルフで、好きなカメラは「やはり“COOLPIX SQ”」とのこと。

狙いは“持つことに喜びを感じられるカメラ”「独自性をとことん追求した新製品です」

フルメタル・スクエアボディで、
ニコン独自のスイバル機構
も搭載。レンズ部を回転させ、
モニタで確認しながら撮影でき
るのも大きな魅力。
「スマートなデザインだから、持つ
ことに喜びを感じますよね」とカメラを
手にとり、満足した様子の梶原。

梶原さんは、“COOLPIX SQ”の開発に携わったんですか?

「はい。“COOLPIX SQ”の開発では、まず開発スタッフを中心としたワーキンググループを結成しました。技術、デザイン、マーケティングなどの各部門からスタッフが集められて、これから作っていく製品のコンセプト、仕様などのおおまかなところを協議するんですね。私はマーケティング、特に販売促進の代表として、 “COOLPIX SQ”のワーキンググループに参加していました」

では、“COOLPIX SQ”の企画段階から関わっていたとういうことですね。

「はい。“COOLPIX SQ”を開発するにあたっては、独自性のあることをやりたいね、という思いが最初にありました。COOLPIXは、ハイエンドユーザー向けの5000系から、手軽に撮影が楽しめるコンシューマー向けの製品まで、幅広いラインアップを揃えています。でも、それだけじゃ何かもの足りない、それ以外の何かが欲しい。そんな気持ちから、新しいデジタルカメラ、新しいCOOLPIXの模索が始まりました。こうして生まれたのが、デジタルカメラとしての高性能を備えながらも、これまでのデジタルカメラになかった価値観を提案した“COOLPIX SQ”です」

これまでにないデジタルカメラの価値観、ですか?

「そうです。ライフスタイルやモノにこだわる方は、どんな製品にも、“機能プラスα”を求めますよね。たとえばボールペン一つをとってみても、握りやすさ、書きやすさとかいう機能面だけでなく、素材感、質感、デザインとか、こう、感性に“ピピッ”とくるものを選びますよね。そこで、撮る喜びだけでなく、所有する喜びも持たせてくれるカメラ。モノとして欲しくなるカメラ。そんなカメラをお客様に提案していきたいと考えたんです」

なるほど。実際にできあがった製品を見てみると、スマートでありながら、遊び心のあるデザインですよね。

「ええ。“COOLPIX SQ”では、モノとしての“フォルム”と“質感”に、とことんこだわりました。私どもマーケティングサイドからも、マーケットの要望を伝える形で、かなり細かく意見を出していきました。 もちろん、実際に製品として形にしてゆく上で、開発・設計や技術サイドの努力なくして、このカメラは誕生していません。このスクエア型、さらに COOLPIXシリーズのデザイン上の1つの特徴でもあるスイバル機構に、いかにして機能を搭載するかに、開発設計サイドは相当知恵を絞りましたよ。この努力には、頭が下がる思いでした」

自分が“カッコいい”と思うカメラを作りたかった 「COOLPIXのアウトローになってもいいと思いました」

左が発売中の“COOLPIX 2100”、
右は“COOLPIX SQ”、一見デジタルカメラらしくない
遊び心のあるデザインにより、COOLPIXシリーズの
中でも独特な存在感を出している。

「“COOLPIX SQ”はもともと、言い方は悪いんですが、“COOLPIXの中のアウトローになってもいいかな”という気持ちもあったんです。ぱっと見にも、あまりカメラらしい外見をしているわけじゃないから、目にした人の100人が100人、欲しくなるカメラじゃないかもしれない。でも、普通のデジタルカメラではもの足りない。そう思っている方に、受けとめていただきたいという思いがありました。つまりは、自分の感性に合うデジタルカメラを探している方に、“こんなカメラならカッコいいんじゃない?”と提案したい機種なんですよね」

そういえば製品の名前も、他のCOOLPIXのシリーズが数字であるのに対して、はじめて英文字で“SQ”と来ましたね。

「この名前を決めるときにも、実にたくさんの候補があったのですが、最終的には、国内外の販売拠点などの意見も取り入れ、いろいろ協議する中で、まずはこのスクエア! という形の独自性を訴えたい、スマートでシンプルな名前にしたい、ということで、わりとすんなりこの“COOLPIX SQ”という名前に決定しました」

新しい試みのカメラであるゆえに、ワーキンググループ内での意見の衝突も、だいぶあったのではないですか?

「いや、それはあまりなかったですね。“COOLPIX SQ”のワーキンググループについては、若い人、自由な発想の人が多かったと思います。マーケットの要望を自分なりに解釈して、自分自身が一コンシューマーとして、どんなカメラが求められているかを、お互い知恵を出し合って真剣に考えました。マーケットサイドと技術サイドの意見の衝突というのは、よくある構図かもしれないんですが(笑)、“COOLPIX SQ”に関していえば、お互いがいい刺激を与えながら実際の製品が出来たと思いますね。それぞれの立場の人が、“これでいいだろう”というような妥協を許さずに、一人のお客様として、“このカメラなら欲しい”と思うものを作ってこれたと思います。やっぱり自分が欲しいと思うカメラじゃないと、自信をもって提案できないわけですから」

コンセプトは“Defy Convention”(慣習を打ち破れ) 感性に訴えた販売促進グッズ作り

梶原さんの仕事は世界を視野に入れたプロモーションですが、“COOLPIX SQ”のプロモーションでは具体的にどのように展開しているんですか?

「はい。今回の“COOLPIX SQ”のプロモーション・コンセプトは、ズバリ“Defy Convention(ディファイ・コンベンション)”。“Defy Convention”は、日本語に訳すなら、“慣習を打ち破れ”ですね。このコンセプトをコミュニケーション・ストラテジーにして、ポスター、カタログ、CF、ウェブなどの販売促進素材を作り、世界に向けて発信しています」

意欲的なコンセプトですね。そのコンセプトを受け、具体的にはどんなことをしたのですか?

「そうですね。たとえばカタログ一つとってみても、今までにない手法を試みました。通常、カタログというのは、カメラの優れた点をいろいろ言葉で表現するんですが、今回は、思い切って言葉を削って、視覚に訴えようという作戦に出たんです。とにかく、人の感性、エモーショナルな部分に訴えたいと思ったんです。これが実際の海外向けのカタログです。まず、表紙にはもちろん商品の写真が載っているんですが、あえて商品の正面写真だけを出しました。“これはなんだろう?”と思わせる、謎めいた感じを出したかったんです」

確かに、正面写真だけだと、なかなかカメラに見えません(笑)。

「そう。まあ、一目見てカメラと分からなかったら、もしかしてカタログとしては失格なのかもしれないんだけど……(笑)。でも、分からないものをふっと目の前に差し出されたら、それが何か知りたい、という好奇心も起きますよね。当初は、“WHO AM I ? ”という問いかけを全面に出してもいいのではという意見もあったんですよ。しかし単なるイメージ広告になってしまっては、商品イメージの浸透に結びつきません。だから、商品の形を強く打ち出しつつも、謎めいた感じも出したいと、このさじ加減は迷いました」

カタログの形もスクエアを意識しているんですね。この形も珍しい!

“COOLPIX SQ”のコンセプトを具現化したカタログ、ポスター、化粧箱。
このコンセプトを統一された世界観で具現化し、展開する事が、梶原の大きな役目である。