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talk! talk! talk! 女優・羽田美智子さん


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女優・羽田美智子さん

女優

羽田美智子さん

「あったか、ほんわか」イメージで親しまれている実力派女優、羽田美智子さん。ドラマに映画に情報番組にと幅広く活躍するかたわら、趣味の写真も多いに楽しんでいるという。カメラを手に経験した海外での出来事、体感した文化、それらを“伝えるツール”として意識する写真への思いなど、実りあるお話をお聞きしました。

プロフィール

はだみちこ。1968年茨城県生まれ。1988年に芸能界デビュー。以降多くのドラマや映画で存在感を発揮している。日本一親しみやすい女優として、にじみ出る気さくさや朗らかさが人気。
主なドラマに「サラリーマン金太郎」「夫婦」「恋空」(TBS)、「警視庁科学捜査研究所~文書鑑定の女~」「トリック」「相棒」(ANB)、大河ドラマ「利家とまつ~加賀百万石物語~」(NHK)、「警視庁捜査一課9係」(EX)など。
主な映画に「RAMPO」(奥山和由監督)「瀬戸内ムーンライトセレナーデ」(篠田正浩監督)「地雷を踏んだらサヨウナラ」(五十嵐匠監督)「感染」(落合正幸監督)「ジェネラル・ルージュの凱旋」(中村義洋監督)など。
現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説「ウェルかめ」に出演。また、10月26日には自身初の著書「羽田美智子 私のみつけた京都あるき」が発売予定。
羽田美智子最新情報はhttp://www.lespros.co.jp/

Beginning 出会い

巨匠たちの写真に感動!

写真に興味を持ったのはいつ頃からですか?

自分でカメラを買って、撮り始めたのは20歳くらいの時でしたね。でも、もともと私の父が写真をすごく好きな人で、その影響が土台にあったように思います。子どもだった私にはちっとも魅力的に思えなかった古いカメラを、父は宝物のように大事にしていて、よく家族の写真を撮ってくれました。ですから幼い頃から写真は身近なもの、という印象でした。

自分でカメラを買おう! と思われたのには何かきっかけがあったのですか?

お仕事をさせてもらうようになってから、素敵なフォトグラファーさんの方々とお会いして、その方たちの写真展に行ったり、いろいろな写真を見たことで、私も撮ってみたいと強く思うようになりました。特に、大西公平さんの世界の電信柱を撮った写真展がとてもおもしろく感じ、「こういう写真の撮り方もあるんだ!」と感動したんです。それで、フィルムのコンパクトカメラの上位機種を買ったんです。当時の私には贅沢品でしたが、宝石などにはあまり興味がなかったので(笑)、カメラに投資したんです。それから何台か買い替えて、デジタルカメラが普及し始めた頃にはデジタル一眼レフカメラを買いました。

写真を撮り始めた頃は何を撮られていたのですか?

常に持ち歩いて、撮影現場などでスタッフさんたちを撮っていましたね。普段写されない人たちをどうしても写したかったんです。本来なら撮られる側で、写真を撮りそうにないイメージの私がパシャパシャ撮っているから、スタッフさんたちもおもしろがって「写真好きなの?」とよく話しかけてくれましたね。フォトグラファーの鋤田正義さんを撮って、写真をご本人にお見せしたことがあったんですが、「おーうまいな! 俺こんな自分の表情知らないよ!」と言ってもらえたんです。すごく嬉しくて、それでますます調子に乗ってしまいましたね(笑)。

フォトグラファーさんたちと接する機会があると写真についてもお話が聞けますよね。

そうなんです。巨匠と呼ばれる方々からいろいろと教わりました。たとえば私が撮った写真を見せたら、「目線が低いな。おまえはこういうふうに世界を見ているんだぞ」なんて言われたり。確かに自分で撮ったものを並べてみたら目線が偏っていたし、何が撮りたいのかがわからなくて、曖昧にものを見ているんだと感じました。その時、撮った写真から自分を知れるんだと気づきましたね。

写真には自分が見ている世界がそのまま写りますから、正直なものといえるかもしれません。

写真を見れば、それを撮ったフォトグラファーさんが被写体を好きか好きじゃないかって、わかってしまいますよね。女性を上手に撮れる人は、女性を愛する人、女性の美しさを愛でることが好きな人。やはり被写体のいいところがわかるからこそ、引き出せるんですよね。あと写真について教えてもらったことで印象に残っているのは、デジタルカメラを使い出した時に、フォトグラファーの友人から「失敗はないから、絶対に消すな」と言われたこと。デジタルカメラでの撮影は、すぐ撮ったものを見返して、気に入らなければ削除しがちですが、自分のいいところばかりを残すやり方は違う。その一瞬を切り取ろうとシャッターを押した自分も確実にいたわけだから、何を撮ろうとしたのか、見ることが大切で、自分にとって駄作だな、失敗だなと思った写真も人から見たら、すごくいい写真の可能性もあるから、自分の判断だけで消したりしない方がいい。それも含めて写真は面白いんだと教えてくれました。すごく勉強になりましたね。