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talk! talk! talk! 女優・黒沢あすかさん


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女優・黒沢あすかさん

女優

黒沢あすかさん

子役時代から劇団に所属し、映画やドラマで女優として活躍を続ける黒沢あすかさん。2003年に公開された「六月の蛇」ではオポルト国際映画祭や東京スポーツ映画大賞で最優秀主演女優賞を受賞するなど、その演技は国内外で高い評価を得ている。20代の頃から写真を始め、暗室作業も行うという黒沢さん。撮り始めた当初から現在までの写真との深い関わりをお話いただいた。

プロフィール

クロサワ・アスカ。1971年、神奈川県生まれ。1993年に 「愛について、東京」(柳町光男監督)でヒロインに抜擢されてデビュー。その後数々の映画やドラマに出演し、活躍を続ける。主な映画に「良寛」(貞永方久監督)「現代任侠伝」(降旗康男監督)「冷血の罠」(瀬々敬久監督)「六月の蛇」(塚本晋也監督)「でらしね」(中原俊監督)「火火」(高橋伴明監督)「嫌われ松子の一生」(中島哲也監督)など。「六月の蛇」では、オポルト国際映画祭、第13回東京スポ-ツ映画大賞で主演女優賞を受賞している。
主なテレビドラマに「あすなろ白書」(フジテレビ系)「金田一少年の事件簿スペシャル」(日本テレビ系)「白線流し・十九の春」(フジテレビ系)「演技者~狂うがまま」(フジテレビ系)「天花」(NHK)など。
写真集に「BIRTH」(写真・横木安良夫/スコラ)がある。2005年に結婚し、現在子育て奮闘中。

Beginning 出会い

暗室に、アシスタントに…… とにかく写真に夢中だった

写真を撮り始めたのはいつ頃ですか?

21歳からです。ちょうどその頃に私自身の写真集を作っていただくお話がありまして、誰かに撮られるという楽しみと同時に、自分で撮るということにも興味がわきました。それで、写真集を撮っていただいたフォトグラファーの横木安良夫さんにいろいろ教わったのが本格的に始めたきっかけですね。その頃はモノクロで撮っていて、暗室で焼く作業も一通りやりました。

ご自分でプリントもされていたなんて、すごいですね。でも暗室以前にカメラの扱い方で戸惑ったりはしませんでしたか?

露出や絞りといった設定はオートでやっていました。そういった難しい部分はカメラに頼って、自分自身は撮ることに集中していましたね。被写体を構図の右端にしようか、左端にしようかとか、視点をどこに持っていけば素敵な、きれいな写真になるのかな、とか。どうしたら写真に自分らしさを出せるだろうとさぐりさぐり撮っていました。だから、最初の頃はものすごい数のフィルムを使っていましたね。

なぜモノクロで撮ろうと思われたのですか?

本当はカラーで撮りたかったんですが、カラーだと色に捕われがちになってしまい、たわいもないものを撮ってしまう。モノクロなら視点が定まりやすいし、面白いものと面白くないものを見極める目もやしなわれていくというアドバイスを横木さんから受けたんです。

暗室作業も横木さんに教えていただいたのですか?

はい。暗室も貸していただいて、横木さんのアシスタントさんと一緒になって教わっていたんですよ(笑)。フィルムのことから、現像やプリントに使う薬液のことなど、基本的なことはもちろん、奥の深いことまでびっちり教えていただきました。たとえば、市販されている現像液には現像時間は何分という表示があるんですが、何回も現像をして、自分に合った好みの仕上がりになるような現像時間を見つけた方がいいよ、と教えていただいたり。
今だから言えるんですが、当時は演じるということよりも本当に写真に興味があって、アシスタントの変装をして横木さんの撮影のお仕事について行ったりもしていたんですよ。ちょうどその頃私が出演していた「あすなろ白書」が放送されていて、顔が知られていたんですね。だから「あれ?」と気づかれているようなこともあったのですが、「バレていない、バレていない」と言いながらやっていました(笑)。それと同時に、被写体がアイドルの方や女優さんの場合はポージングや表情を観察して、今度自分が撮られるときの参考にさせていただこうと思って見ていました(笑)。

初めの頃はかなり写真に夢中になっていらっしゃったのですね。

すごくはまっていましたね。その頃のフィルムを収めたファイルは膨大過ぎて、段ボールに入れて実家に置かせてもらっているくらいです。
20代の頃は野生味にあふれていたといいますか、とにかく攻めの姿勢を大切にしていました。どこへ行っても勉強になりましたから、いろいろな場所へ飛び込んで行くのをいとわなかったんですね。だから、写真に取り組むことにもとても真剣でした。